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2006年01月31日

FolderShare

さいきんwebで何カ所かで見かけたFolderShare。これを使ったらデータをノートPCに移して持ち運んだりしなくてもよくなるのかも。Firewallも越えられるらしいし。これまではVPNが使えるようにならないとダメかな、と思っていたけれどこれが使えるようならそれで用は足りそう。使えるかどうか聞いてみようっと。

リンク:

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# 係長

日本語が激しく文字化けしてしまうので、フォルダー名、ファイル名が全部半角英数でないと、さっぱりです。


2006年01月30日

David J. Heegerのトーク聞いてきました

David J. Heegerはcomputational neuroscientistで、90年代から活躍してますが、有名な仕事は、以下の二つでしょう。

V1のsimple cellの反応特性が、LGNからの入力のsimpleなsummartionだけでなく、lateral inhibitionやfeedforward inhibitionなどによるnormalization(division)によって形成される、とするものです。当時のFersterのcoolingの論文(linear summationだけでできているとする説)とかで論争になっていたものです。んで、FregnacのNature '98でin vivoのsimple cellでのintraで視覚刺激によってshunting inhibitionが起こることが報告されて、そのあとにFersterも追従して、summation + normalizationということでほぼ決着が付いた、という話もあります。別件でした。

んで、それ以降はもっぱら、human fMRIでearly visual cortexに関して仕事を進めてきました。今回の話の内容はNature Neuroscience '05 "Traveling waves of activity in primary visual cortex during binocular rivalry"でしたが、わたし的に重要な仕事はNature Neuroscience '03 "Neuronal correlates of perception in early visual cortex"です。これは、contrast-detection taskをしているあいだのV1/V2/V3の活動をfMRIで調べたものでして、簡単なsignal detection theoryのパラダイムを使っています。つまり、visual stimulus+/-とdetectionのresponse+/-の2*2=4通り(hit, miss, false alarm, correct rejection)のactivationを取得しています。んでもって、これらの領野ではfalse alarm > missだったから、これらの領野の活動は、物理的な刺激の有無よりも、被験者の「見え」と対応しているのだ、というわけです。(Fig.4より。Hit=[視覚刺激があって、「見えた」と報告したとき]とfalse alarm=[視覚刺激がないのに「見えた」と報告したとき]のactivationが同じくらいであるのに対して、miss=[視覚刺激があるのに「見えない」と報告したとき]にはV1/V2/V3でactivationが小さくなる。) Early visual cortexがawarenessに関わっているかどうか、という問題意識から、今回のNature Neuroscience '05で両眼視野闘争の話へ行く、という流れは納得がいきます。

さて、このぐらいでHeeger自身のショートヒストリー紹介は終了。長くなったので、つづきは次回。


2006年01月29日

Emotion and Reason in Making Decisions

メモって放置してたのを貼っておきます。
Science 9 December 2005: Vol. 310. no. 5754, pp. 1680 - 1683 Neural Systems Responding to Degrees of Uncertainty in Human Decision-Making
Ming Hsu, Meghana Bhatt, Ralph Adolphs, Daniel Tranel, Colin F. Camerer
Perspectivesあり:Emotion and Reason in Making Decisions Aldo Rustichini


2006年01月27日

論文いろいろ

Nature Neuroscience

Science 1/27

  • "The Cellular Basis of a Corollary Discharge" Cricket (コオロギ)のaudotory neuronのinhibitionに関わっているinterneuronを同定して、これがmotorからのcorollary discharges / efference copiesを送っている、と報告してます。読まなくては。

2006年01月26日

論文いろいろ

JNP 2月号

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# いととんぼ

ゴシップねたで投稿で恐縮ですが、友人の名前が出たので。Serenoさんたちは1男3女の兄姉妹で、全員が視覚系の研究をしているとか。私自身は、ここで話題になっている2人しか面識ないのですが、もう一方、確かにmotionがらみのモノグラフを書かれています。最後の一人は何を研究されているのかは知りません。Martinと留学時代に隣同士だったので、つい筆をとりました。

# pooneil

ご無沙汰しております。兄弟姉妹だったのですか。すごい一家もあるものですね。親もそういう分野なんですかね。
このあいだの研究会ではそちらの学生さんがやってきてトークしたのを聞きました。おもしろかったです。彼がこんどやろうとしていることもおもしろそうですね。


2006年01月25日

トラックバックURL表示するようになりました。

Movable type関連。20060110でvikingさんからご指摘があった、トラックバックのURLが表示できない件、直しました。どうやら、index.htmのテンプレートと同じものを個別アーカイブのテンプレートに上書きしていた模様。トラックバックの自動送信もエントリを書き直すたびに送信されているようなのでやんなって切ってしまったので、こちらからトラックバックを送ることもしてなかったのですが、いちおう送れるようにエントリの編集画面を設定しました。
それからついでに個別アーカイブや月別過去ログ、カテゴリー別過去ログなどにもサイドバーを付けるようにしました。アクセスログを見ると、index.htmだけでなくて、パーマリンクや過去ログへもけっこうアクセスが来ている様子(googleさまのおかげで)なので、そちらにも案内を付けようというわけです。以前は再構築が重かったので避けておいたのですが、日々のエントリ作成ですべてを再構築しているわけでもないのでよいでしょう。
Movable type 3.2への移行はまだしてません。移行する際についでにphp化してしまおうと思ってローカルでテストしたらなぜかエラーが出たのでそこで止まってます。一回バックアップを取って、もう一度エントリを作り直したいのだけれど、それでURLが変わってしまうので、せっかくならこのへんで一意に名前が決まるようにしたい(日付と時間がファイル名になるように)のだけれど、サイト内でのリンク関係が崩れるので、まだ躊躇してます。それから、データベースのファイルの中身も、あるところはUTF-8であるところはEUC、みたいな気持ち悪い状態になっているのでなんとかしたい。支障はないのだけれど。サイドバーとかの部品のモジュール化とかいろいろしときたいのだけれど、なんかそのへんへの興味が減退してきてるので、Movable typeがもっとメジャーアップデートして安定したくらいに(Movable type 4.1とか出てくるくらい)になってから考えるつもりです。
つーか、もっとシンプルにいかないもんスかねえ。Google baseとかが稼働したら出来るようになるとか? わからん。

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# viking

お忙しいところお疲れさまです。こちらの方とTBで話題を共有できるとうれしいですね。
僕のところはスクリプトにWordPress ME(http://wordpress.xwd.jp/)を使っているのですが、色々とカスタマイズが容易にできますのでMovableTypeのバージョンアップと並行して検討されてみてはどうでしょうか?もっともサーバ側のMySQLアカウントが必要になりますが・・・。

# pooneil

はてなダイアリーを使っていたときからすると、エントリ書くのもコメント書くのも処理時間がかかりすぎる、というのがいちばんなんとかしたいことです。Movable typeはいろいろいじるのは可能ですし、MySQLなどのデータベースを使ったblogに特化したCMSであるという点ではWordPressと同じなんですが、新しく開発されたぶん、WordPressの設計が良くなってるのかどうかには興味があります。
なんか機能が多すぎないけど柔軟でかつ軽いプログラムが出てこないかなあ、というわけです。データベースのことをユーザーが意識せずに済むいっぽうで、ユーザーが好き勝手にデータのフィールドを追加していくことができて、必要に応じてデータベースからhtmlなどを生成できるようになる、とか。
そちらのブログはエントリが充実してますね。いつも見てます。

# pooneil

自己レス:上で書いていたことは最近見たRightFields pluginの話とかが混ざっていたことを思い出したのでメモメモ。http://www.staggernation.com/mtplugins/RightFieldsおよびhttp://blog.bulknews.net/mt/archives/001866.html

# viking

すみません、Movable TypeとWordPressの違いをきちんと(いや全く?)理解しておりませんでした。お恥ずかしい・・・。

ということでgoogleで調べてみましたところ、MTからWPに移行したユーザーからは「(MySQLを標準で持っているので)テンプレート等を変更しても再構築の必要がない」のが最大の利点だという声が多いみたいですね。ちなみに、WPにはMTのエントリをそっくりそのままインポートするプラグインが実装されていますので、移行そのものは簡単なようです。
とはいっても、その他のbloggerなら誰しも悩むような問題点はWPといえども簡単に解決できるわけではないですし、特にpooneilさんの場合は7年以上もの大量のログをお持ちですから、慎重に検討された方がいいかもしれませんね。


2006年01月24日

Daeyeol Leeからsubjective valueへ

ryasudaさんのNature NeuroscienceがAOPに載った、というのを聞きつけて見に行ったついでで、Daeyeol Leeの論文がAOPに掲載されているのを発見。
"Activity in prefrontal cortex during dynamic selection of action sequences"
んで、まだ読んでないんだけれど、abstの最後の"subjective knowledge of the correct action sequence"を見て、言いたいことを思い出したので一つ。
なんつうか、時間的にlocalなところのreward historyしか使えない状況とか、、もしくはゲーム理論的なシチュエーションでプレーヤー自身が限られた知識(相手側がどう行動するかはうかがい知れない、とか)しか持っていない状況とか、そういうものに対して"subjective"という言葉を使うことがあります。
以前わたしがDorris and Glimcherで問題にしたのは、subjective valueと言っているわりにはexpected utilityではなくてexpected valueを使っているという点でした。しかし、上記の視点が限定されている、という意味でsubjectiveを使ってしまえば、実験者が設定したreward(trial block中で一定な、いわゆるglobalな値)から計算されるvalueではなくて、短い限られたtrialでのreward historyから被験者が推定したrewardから計算されるvalueをsubjective rewardと言ってしまうことも可能です。言い抜けだと思いますけど。
んで、Sugrue and NewsomeのNature Review Neuroscienceでのlocalかglobalか、という議論のところではたしかそういう表現をしていたところがあったような。ということが頭に引っかかっていたんだけれど、思い出したのでメモ。
う、タイトルというかカテゴリ名が長い。このへんまで来ると、カテゴリ名よりはタグ的に扱ったほうが良いんだろうなあ。


2006年01月23日

「行動の価値」を表す線条体ニューロン

Science 11/25 "Representation of Action-Specific Reward Values in the Striatum"

追記ふたつ。Supporting informationのところでリンクされていたMATLAB code for sequential Monte Carlo methodからMATLAB m fileがダウンロードできるようになっていたので、落として試してみました。DemoSimulated.mを動かすと、Fig.4Aのようなプロットが一瞬でできあがります。Bayesianなので、初めのうちはエラーが大きいのだけれど、だんだん追従してくる。おもしろい。なんとかしてわたしのデータにも使えないか試行錯誤してみたりして。

数理科学の最新号(2006年2月号)に掲載されている、銅谷さんによる「計算神経科学への招待7 大脳基底核と報酬予測」でこの論文が紹介されてます。連載の流れ的にタイミングを合わせていそうだな、とは思ってたのだけれど、先月号は休みで、今月号で掲載となった模様。


2006年01月20日

20万visitありがとうございます

visits.gif

おととし12月にsakura.ne.jpに引っ越してきてから累計で20万visitになりました。見に来てくださった方、どうもありがとうございます。前回も書きましたが、この値じたいの意味合いは変わってきてはいるのですが、記念に。

ついでにWebalizerでの統計をグラフに。Weekごとの平均値。以前ほどは更新しなくなっているのですが、継続しているとじんわりと来訪者が増えてくるのが見てとれます。5月の連休、お盆、年末年始にいったん下がるのは予想通りなのですが、このサイトならではだなあと思うのは、昨年の11月、SFNの直前あたりで下がっているところですね。エントリじたいの頻度がその時点で下がったわけではないのです。

こういうデータを手にすると、つい、更新頻度との相関はあるか、その時間遅れはどのくらいか、とかいろいろやってみたくなるけれども、さすがにやり過ぎなので自粛。


2006年01月19日

論文いろいろ

Neuron

JNS


2006年01月18日

今週のF1000

  • "Understanding and sharing intentions: the origins of cultural cognition" BBS 2005。PDFダウンロード可能。 Shared intentionalityが人間とnhpとを分けるものであると主張。このマイケル・トマセロという方はこちらの紹介文を見ると、joint attentionの概念を昔からやっていた人のよう。Social cognitionに関して重要。
  • Exp Brain Res 2005 "Chronostasis without voluntary action." Alexander I, Thilo KV, Cowey A, Walsh V。前にも扱ったことのある、時計に目をやると時計の秒針が一瞬止まって見える現象、"chronostasis"が眼球運動などの自発的行動がなくても起こる、という論文。Marc Sommerが挙げてる。
  • Nat Neurosci 2006 "Sensorimotor attenuation by central motor command signals in the absence of movement." Voss M, Ingram JN, Haggard P, Wolpert DM。以前の岡崎COEシンポジウムの時にポスターとして出してた演題がNat Neurosci になったもよう。関さんのNature Neurosciがreferされている。これもMarc Sommerが挙げてる。あたらしいPLoS biologyにもWolpertは出してました。

2006年01月16日

そうして、このごろ

たまには身辺雑記を。

  • 日曜はTOEICテストを受けに行きました。このあいだの海外出張とかでも、英語には困りました。ぜんぜんだめ。みじめな気持ちになる。というわけで、英語勉強しないといけないとつねづね思っていたのだけれど、とっかかりをつくるために、自分の現在の実力を見てやろう、というわけ。TOEICを受けるのはこれが初めて。結果は30日以内に返ってくるとのことだけれども、さてどうなることやら。
  • 年末年始は恒例のひとりお留守番状態。というわけで宅録でいろいろと。今年はSONAR HOME STUDIO 4を17,000円くらいで購入。これまで持ってたFL studioのflooty loop editionをversion 6にアップデートして、rewireでつないで、ドラムやベースはFL studioで打ち込んで、ギターとボーカルはSONARの方で取り込む。Dm7-Cmaj7-Bm7-A繰り返しまくり(ダイアトニックから外れているところがロック)。シタール専用のVST(syntar.zip)とか見つけて感激。ドノバンっぽいのを目指して作ってみたり。
  • あと、年末は劇場版Airのレンタルが始まっていたので見たんだけど……すげえなあ、別ものすぎる。でもこれもまたよし。繰り返し見ることもないだろうけど。
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#

はじめまして。
脳科学には興味あって、たまに拝見させてもらってます。
まだまだ理解するには至ってませんが…。

宅録されるんですね。SONARですか。いいですね。
僕はLive4を使ってるんですけど、バンドなんかでMTR代わりに使うにはイマイチなんですよね。そういうのにはやっぱりCUBASEとかSONARのほうがいいんでしょうね。

# pooneil

どうもはじめまして。Live4とくらべてどんなかはわかりませんが、どんなもんなんでしょう。わたしは機材にあまりお金をかけないもんで、このあいだまでは、FL studioのデモ版でバックトラックを作ってwavにexportして、MTR代わりにKRISTAL Audio Engineを使う、という一銭もかからない状態でやってました。

#

僕は無駄にお金かけてしまうほうで…(^ ^;
困ったものです…。その割にあんまり活躍してないという…orz
僕もチョット前はフリーウェアを使っていたのですが、ソフトによってはバグで強制終了なんてことが多々あったので、敬遠してたのです。
まあ、Live4をせっかく買ったので、何とか活用してみます。
これからも見に来ますので、頑張ってください。


2006年01月13日

attention and parietal-frontal pathway

ふたたびvikingさんのところで、こんどはCorbettaのNat. Rev. Neurosci. '02 "Control of goal-directed and stimulus-driven attention in the brain"が解説されているのでふたたびリンクを。(自動トラックバック機能はストップさせてるもんで、リンクにて。)
わたしのところの2005年11月03日で言及したNature neuroscience '05 "Neural basis and recovery of spatial attention deficits in spatial neglect"やScience '05 "Direct Evidence for a Parietal-Frontal Pathway Subserving Spatial Awareness in Humans"とかのストーリーの大元となる重要論文です。
わたしのところのAttention関連のエントリをカテゴリー化しておきたいのだけれど、現状は散在している状態です。Hemineglectとかとも併せていろいろあるんで、まとめておきたいのだけれど。あと、Jon Driverがやってる仕事あたりでattentionとawarenessについてとか、宿題たまりまくり。


2006年01月12日

antisaccadeを使った自発的眼球運動の研究

060110のエントリでわたしは以下のように書きましたが、

Munozが注目する理由はよくわかります。行動開始がvoluntaryであるか否か、という問題に関わるのではないか、ということでしょう。Monoz自身はprosaccadeをreflexive saccadeとして、antisaccadeをvoluntary saccadeとして扱ってこの問題に取り組んでいます(Nature Reviews Neuroscience 04 "LOOK AWAY: THE ANTI-SACCADE TASK AND THE VOLUNTARY CONTROL OF EYE MOVEMENT")が、今回の論文はそれと問題意識を共有しているように思います。

コメントをしてくださったvikingさんのところでオリジナル論文の方(Nature Neuroscience '02 "Human fMRI evidence for the neural correlates of preparatory set")が解説されてます。こうやって話題がつながってゆくのはすばらしいことです。

以前に読んだときは、Gap periodが長すぎて、express saccadeが出るような、いわゆるgap paradigm (gap = 200ms)とは違うよなあ、とか思いましたが、このパラダイムも"when to saccade"に関わってくるので重要です。あと、なぜFEFであってIPSでないのか、というあたりは、parietalでやっているらしい目標設定と、FEFでやっているらしい運動準備やら行動選択やらの違いが反映しているようなので、そういう目で精読してみよう、と思いました。


2006年01月11日

Rational agency、それからMilner and Goodale

2004年01月08日のエントリにマインツ大学哲学科の方からコメントが。というわけで目立つように最新のページにも貼り付けておきます。

arational agentさん:

pooneilさん、新年あけましておめでとうございます。初めてご挨拶申し上げます。私、マインツ大学哲学科にrational agencyを主題とする博士論文を年明けに提出いたしました。その執筆の過程でpooneilさんのサイトを日々読み、おおいに助けられました。大変感謝しております。この夢に関する議論やMilner&Goodaleのtwo visual systemsに関して、pooneilさんのご高論を参考にさせて頂きましたので、お名前(「pooneil」さんではなくご本名)を注で挙げてしまいましたが、ご了承頂けないでしょうか。(提出するまで、論文を提出できるかどうか確信が持てなかったため、ご連絡するかどうか躊躇しておりました。)事後承諾をお願いすることになってしまったこと、ご容赦下さいますようひらにお願い申し上げます。pooneilさんのサイトからの助けがなければ、博論をいまだ完成できなかったと思います。誠にどうもありがとうございました。

わたし

はじめまして。Rational agencyで哲学科に博士論文で、Milner and Goodaleも関わってくる、とはおもしろそうな話ではないですか。Rational agencyじたいはAIの分野での議論ですよね。どんなストーリーなのだか興味があるので、紹介してもらえませんか。たぶん、論文自体はドイツ語ですよね。直メールででも、コメント欄への書き込みでもけっこうですので、解説していただけるようでしたら、このサイトで紹介させていただきたいと思います。
承諾の方はなにも問題ございません。事実と反していないかどうかは確認しておいた方がよいかもしれませんが。
ご存じのとおり、Milner and Goodaleの議論は心の哲学ではいろいろな人に採りあげられている話題だと思います(すぐ思いつくところでAndy ClarkAlva Noë)。このへんの話をすることが出来たら、とてもうれしいです。
あと、ここだと目立たないので、現在のトップページにもこのコメントを貼り付けておきました。
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# arational agent

pooneilさん、注の件ご快諾下さいましてありがとうございます。注の内容についてお知らせしたいと思いますので、メールアドレスをお教え下さいませんでしょうか。履歴のページを開いても見つけられませんでした。博論の要約を日本語で作成してありますので、添付してお送りいたしたいと思います。 論文は英語で書きました。下手なんですけどね。Alva Noë といえば、2年半ほど前に、私のボス(Thomas Metzinger)が主催する研究会に招待されて、マインツで sensorimotor account of visual consciousness についてのセミナーを行っています。私が知覚の哲学に興味をもったのもそのセミナーの影響です。(その研究会で、生まれて初めて英語で講演をしてみたんですけど、なんというべきか、惨憺たる結果に終わりました。あまりの不出来さに Noë さんは呆然としていましたし。)で、論文中でも Noë の知覚論を Milner & Goodale がらみであつかっています。では、よろしくお願いします。

# pooneil

おお! Thomas Metzingerといえば"Neural Correlates of Consciousness: Empirical and Conceptual Questions"の編者ではないですか。わたしこの本持ってますよ。というわけでバリバリphilosophy of mindではないですか。
ASSCは参加されますか? わたしは今回は無理ですが、次回ぐらいにはデータを持って行けるのではないか、という状態です。。
Alva Noëは5月に東大にしばらく滞在するらしいので(http://ist-socrates.berkeley.edu/~noe/presentations.html)、話聞きに行きたいなあと思ってます。東京が心理的に遠く感じていたのだけれど、ドイツ、とか聞くとなんか東京がすごく近く感じてきました。
アドレスはメールしました。Spam避けにアドレスを記載しなくなったのを失念しておりました。

# arational agent

メール届きました。ありがとうございます。そうか、Noë さん日本に来るんですか。日本に帰って講演聞いてみたいですね。Noë さんは話がうまいですし、サーヴィス精神旺盛で、レクチャーを聞いていて楽しかったですから。ASSCは、Thomas に参加するようたびたびすすめられているのですが、私にはどうも敷居がやや高く思われて近年出席していません。ただ、今回は行為論に関して新ネタをもっているので、発表に応募するかもしれません。


2006年01月10日

視床が自発的行動に関わっている?

田中真樹さん@北大の論文がNature neuroscienceに出てます。
Inactivation of the central thalamus delays self-timed saccades - Nature Neuroscience
Central thalamus (おもにVL核、すこしMD核)にムシモルを注入して興奮性伝達を抑制すると、self-timedヴァージョンのmemory-guided saccadeでreaction timeが遅くなった、これが今回あきらかになったこと。
ふつうのmemory-guided saccadeではfixation pointの消灯がgoシグナルとなってsaccadeを開始させるが、このself-timedヴァージョンのmemory-guided saccadeでは、delay期間が800-1600msの間だったらいつsaccadeを開始させてもよい。いわば、ふつうのmemory-guided saccadeは「外的要因によってトリガーされた」なsaccadeであり、self-timedヴァージョンのmemory-guided saccadeのほうは「内的要因によってトリガーされた」saccadeであるわけです。
そういうわけで、self-timedヴァージョンでは、被験者は自分でdelay期間の経過時間を見積もって、最小のdelay期間800ms以降でsaccadeをしようとする。よって、saccadeの開始時間は800-1000msあたりに集中します。そこで、central thalamusへムシモルinjectionすると、saccadeの開始時間は800-1600msくらいに遅くなったと。いっぽうで、ふつうのmemory-guided saccadeのreaction timeもムシモルによって多少遅くはなったけれど、self-timedヴァージョンへの影響よりは弱かった、と。
そういうわけで、reaction timeの意味づけがふつうのmemory-guided saccadeの場合(fixation pointの消灯からsaccade開始までの時間)とself-timedヴァージョン(cueが消えてから、delayの経過を待つ時間があってから、saccade開始するまでの時間)とで違っているので、直接的な比較はあまり意味をなさないように思うのだけれども、ispi-contraの選択性も明確です。
Timingやdurationの測定にcentral thalamusが関わっている、ということでしょうか。でもただ単に時間感覚がずれた、とかいうことだと、ipsi-contralでの選択性があることが説明できないわけです。というわけで、ある行動に選択的であることから、その行動(contraへのsaccade)を自発的に開始するところにcentral thalamusが関わっているのではないか、と言えるわけです。Doug Munozがこの論文をF1000に選んでます。Munozが注目する理由はよくわかります。行動開始がvoluntaryであるか否か、という問題に関わるのではないか、ということでしょう。Monoz自身はprosaccadeをreflexive saccadeとして、antisaccadeをvoluntary saccadeとして扱ってこの問題に取り組んでいます(Nature Reviews Neuroscience 04 "LOOK AWAY: THE ANTI-SACCADE TASK AND THE VOLUNTARY CONTROL OF EYE MOVEMENT")が、今回の論文はそれと問題意識を共有しているように思います。
Memory-guidedであるが故に、where to sacccadeは決まっていて、when to saccadeが未定である、という状況であるところがポイントなのですな。Visually-guidedでself-timedであるような条件ではなにが起こるでしょうか。たとえば、targetはつきっぱなしなのだけれど、target-onからの経過時間によってrewardの量とかが変化するようにしておいて、タイミングを測らないようにしないといけないとか、そんな感じで。
あと根本的問題として、タイミング測定とかなしに、genuinely intrinsic triggerにするにはどうすればよいか、という問題についてとか。
なお、MD核の方はSommer and WurtzのScience '02 "A Pathway in Primate Brain for Internal Monitoring of Movements"によるSC-MD-FEFがSCからのsaccade開始情報のcollorary dischargeを運んでいる、という説で有名になったのだけれども、このへんはほんとうにいろいろなものがあるのだなあ、と。
なあ、Sommer and Wurtzとの関連では、JNP03 "Contribution of Signals Downstream From Adaptation to Saccade Programming"が、central thalamusのrecordingでsmooth pursuitでの結果はJNS05 "Involvement of the Central Thalamus in the Control of Smooth Pursuit Eye Movements"にあります。
追記:2005年06月28日のエントリが関係あるのでリンク。

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# viking

はじめまして。友人にこのサイトを教えてもらって以来、興味深く拝見しております。近いテーマで研究しておりますので、特に論文に対するコメントの数々は非常に参考になります。
ところで、こちらのblogではtrackbackの機能は使用されておられないのでしょうか?僕のblogからtrackbackを送ろうとしたのですが、「トラックバックする」をクリックしてもURIが表示されませんので少々戸惑っております。もし機能を停止されているようならば、コメントで代用といたしますので。

# pooneil

どうもはじめまして。trackbackに関してですが、いろいろいじっている過程で使えなくなっていたようです。道理でtrackbackが全然なかったわけでした。というわけで、お知らせいただきまして、どうもありがとうございます。はやめに直しておきたいのですが、すぐには対処できませんので、必要でしたらコメント欄の方で通信をお願いします。お手数かけまして恐縮です。
なお、リンクされていたvikingさんのサイトに行ってみようとしたのですが、ユーザー認証がかかっていて、入れませんでした。

# viking

お返事ありがとうございます。しばらくはコメント欄を利用させていただきます。
ところで、認証がかかっていた件ですがSPAM対策等で色々といじっておりましたもので大変失礼しました。設定を変えてみましたので、お試しください。万一アクセスできないようでしたら、またご連絡いただければありがたいです。


2006年01月06日

無題で。

Casimir J.H. Ludwigという名前をさいきん何度か見たのでチェック。

Independentに読んでた三つの論文に関わっていたのでびっくりした。


2006年01月05日


2006年01月02日

A Slight Return

あけましておめでとうございます。実家に数日滞在してます。

本棚にあった、わたしが実家に置いてきた本をいくつか恣意的にピックアップ(いわゆる「見せリスト」)。人となりが垣間見えるはず。

  • 別冊宝島いろいろ。「80年代の正体!」とか。
  • 岸田秀だったり、浅羽通明だったり、宮台真司だったり、宮崎哲弥だったり、なんかそのへん。
  • アメリカの現代の小説。ジョン・アーヴィングとか、ポール・オースターとか、ボビー・アン・メイソンとか。
  • メジャーなSF。「ブラッドミュージック」グレッグ・ベアとか、「幼年期の終わり」とかFP.K.ディックとか。(修正しました。)
  • 名作コミック少々。「リバーズ・エッジ」岡崎京子、「青い車」よしもとよしとも、「さくらの唄」安達哲、「デロリンマン」ジョージ秋山、「マカロニほうれん荘」鴨川つばめとか。
  • 青春文学っぽいやつ。太宰とか芥川とか橋本治とか高橋源一郎とかブローティガンとかJ.D.サリンジャーとか「デミアン」以降のヘッセとか、なんかそのへん。
  • 詩集。吉岡実と中原中也と萩原朔太郎とアルチュール・ランボーとウィリアム・ブレイクとT.S.エリオット。

現在の自分の本棚ではなくって、20代前半まで住んでいた実家の本棚で、しかも実家に残してきた、ってあたりがミソ。

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# VFA:揮発性脂肪酸

pooneilさん明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。

初めて書き込みをさせていただきます。
pooneilさんがこのようなURLをお持ちだとは知りませんでした。
私は脳研究に携っておりながらまったくの無知ですが、雑記なら参加できると思い、つい書き込みをしてしまいました。今後も宜しくお願い致します。
くれぐれも風邪をお子様にうつさないようにして下さい。

# pooneil

あっ、内臓脂肪が高い人だ(断定口調)。
今年もよろしくお願いします。
ところで、今年のNCMのposter deadlineの通知が来ましたが、どうしますか?

# VFA:揮発性脂肪酸

残念!私の内臓脂肪は心配ございません。
pooneilさんもそろそろ心配された方が・・・
NCMのposter deadlineの通知は私のところにまだ届いておりませんよ。


お勧めエントリ

  • 細胞外電極はなにを見ているか(1) 20080727 (2) リニューアル版 20081107
  • 総説 長期記憶の脳内メカニズム 20100909
  • 駒場講義2013 「意識の科学的研究 - 盲視を起点に」20130626
  • 駒場講義2012レジメ 意識と注意の脳内メカニズム(1) 注意 20121010 (2) 意識 20121011
  • 視覚、注意、言語で3*2の背側、腹側経路説 20140119
  • 脳科学辞典の項目書いた 「盲視」 20130407
  • 脳科学辞典の項目書いた 「気づき」 20130228
  • 脳科学辞典の項目書いた 「サリエンシー」 20121224
  • 脳科学辞典の項目書いた 「マイクロサッケード」 20121227
  • 盲視でおこる「なにかあるかんじ」 20110126
  • DKL色空間についてまとめ 20090113
  • 科学基礎論学会 秋の研究例会 ワークショップ「意識の神経科学と神経現象学」レジメ 20131102
  • ギャラガー&ザハヴィ『現象学的な心』合評会レジメ 20130628
  • Marrのrepresentationとprocessをベイトソン流に解釈する (1) 20100317 (2) 20100317
  • 半側空間無視と同名半盲とは区別できるか?(1) 20080220 (2) 半側空間無視の原因部位は? 20080221
  • MarrのVisionの最初と最後だけを読む 20071213

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