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■ 「ハーモニー」読了した
2012/10/28
「ハーモニー」読了した。よかった。いろいろ突っ込みたいところはあったし、いろいろ説明もしくは書き込みが足りないんじゃあないかとも思ったのだけれども、よかった。
あの理屈では「意識」は生まれないし、あの理屈では「ヒトだけに意識が出来た」というふうにできないだろうとかは思った。でも、「意識なんかなくなってしまえばいいのに」っていう強いメッセージを受け取れて、それがすごくよかった。本当はもっと外堀を埋めてこそ伝わる気はするのだけれども。
正直、これまで聞いていたヒントと、冒頭でetmlってのが出てくるところで予想できてしまったところはあるのだが、わたしの問題意識として重なるからすごく惹きつけられた。はたしてほかの人にとってはどうなんだろう、って気になった。これからネットで感想漁ることにする。
たとえばとあるアマゾンのレビュー「この話の最も重要なSF的モチーフの一つである「意識のない人間」というものがどうも腑に落ちない。人々から「意識」が失われる、といって何事か問題のあるように思えない。」
この人は逆転クオリアを意味のある問題だとは捉えなさそうだ。
あと、ここで指している「意識」とは「自意識」のことなんだろうなあと思わせるところがあったが、性急すぎてかつ舌っ足らずだとか思った。
ただし、意識がなくなると、(エピソード)記憶もなくなっていた。ここは評価できる。そしてそこにおぼろげな幸福感もあったと言っていて、これもいい。
ちょうど松沢先生の話を聞きに行って(本読んだのと合わせてこれで三回目だが)、「チンパンジーは今ここを生きているから絶望しない、人は絶望するから自殺もするが、希望を持つことも出来る」っていうのがメッセージで、驚くくらい同じことを言っていたような気がする。
2013年01月24日
■ さうして、このごろ 20120831
0802
自転車で見知らぬ道へと進めていくと(マーカー1)、田んぼの中の新しく整備されたきれいな道に出て、国道1号線のようにトラックに脅かされることもなく、かといって珍走団に囲まれたりすることもなく、肥料の強烈な臭いをかぎながら、半月が雲に隠されるのを見ながら、ずっと進んでゆく。
安城市に入り折れ曲がると(マーカー2)、古い街道(県道44号線)に出て大失敗。車道は狭く、その横にある歩道はデコボコでガードレールもない。歩くのなら素敵なんだろうが、自転車で走るには最悪の選択だ。中島町-福岡町あたりの県道43号線も同じ。
こういう道は自転車のものでないどころか、そもそも自動車のものですらない。江戸時代とかに人や馬が通った場所なのだろう。歴史との繋がりを感じる。
古地図見つけた。大正13年の岡崎市中心部。「三島尋常」とあるあたりが今の生理研で、たぶんこの「三島尋常」が今の三島小学校の前身。 (参照:岡崎って日本のどこにあるんすか?)
0811
A.A. ミルンの"Spring Morning"の一節だけど、「もしキミは雲で、空を漂っているとしたら、キミは空と同じくらい青い水の上を漂いながら、野原にいるボクを見下ろしてこう言うんだ、『今日の空は緑色じゃあないかい?』」ここの、"the sky looks green"がよく分からない。なんか意味、というか慣用句でもあるんだろうか?
探してみると、竜巻の現れる前兆なんてのがあるが、なんかそれってアメリカであって、イギリスっぽくないし、これじゃあないと思う。
しかし、床屋談義であることとDIYであることの距離はけっこう近いし、DIYするためには床屋談義であることを恐れてはいけないという側面もある。Consistentな倫理を作るというのはなかなか難しい。
0812
町内会の夏祭りの二日目。長女は友達と一緒に盆踊りの輪に加わってた。長女によれば盆踊りは踊りのパターンが簡単とのこと。そりゃ新体操よりは簡単だろう。わたしもホームラン音頭と炭坑節だけは分かったので踊った。次男は恥ずかしくて踊らなかった。そして終了。なにかすべきことがあったような。
「その透明な嵐に混じらず、見つけ出すんだ。」もう、このフレーズだけで失禁できる。ちなみに本体の方はまだ見てない。TSUTAYAで100円になるまで待つ。
0813
「それとも、これは、転調の」「colorized / polarized / victimized / vectorized / 」「送風機とあさがおと避雷針」「(未定)」「それともこう言うべきか、はじめからずっと居たのだと、」
駐車場に出てみると、雨上がりの蒸し暑い夜で、草の臭いだか樹液の臭いだかが立ちこめて、カブトムシだらけになったような気がした。 / 廃墟の吹き抜け、病院の階段 / 避難経路の案内図、公園の溜め池 / ホームレス、ヘルプレス / 誘蛾灯に集まる甲虫の脚の棘の産毛まではっきりと見える。
0815
高校野球の途中で12時に黙祷。次男に今日は日本が戦争に負けた日なんだよと教えたら、あ、わかる、徳川家康は日本で勝ったんでしょ、といわれて、まだまだ説明が難しそうだが、ともあれ岡崎の子どもになっておった。
昨日は実家の居間に隣接する仕事場(木の床にミシンが並んでる)でごろごろしていたらそのまま寝てしまった。12時間くらいそのままですっきり目覚めた。背中も痛くならない。なんだかよく分からないが、晴れがましいかんじ。
思えば小学生の頃は、仕事場にしかクーラーがないもんだから、夏休みにはこうやってごろごろしては親に邪魔がられていたのだ。
0816
「ピラルクとラマルクどっちが好き?」ボクは答えに窮した。
磁石を貼りつけ/昼寝をする/便りは来ない/腕を上へ伸ばす/洗濯ばさみが/立ち並び唸る/マイナスイオンの粒が/光り飛び散る/古いタンスが/それを跳ね返す/蛍光灯の紐の/かすかな振動/天井のしみは/古代の意匠/遠くの街灯は/錆びたまま上昇し/すべての行動を/無かったものにしてしまう。
0817
「バッファロー牛乳、ピッチャーでお願いします」隣の客が俺のことを不審そうな顔で見た。
0826
昼寝から目覚めてみると、ママが次男にピアノを教えているほほえましい風景なのだけれども、わたしはと言えば、宮崎吐夢のピアノレッスンネタを思い出して吹いてた。「Oh、違うでしょ。違うでしょ。何も違うでしょ」
0828 チクシュルーブ・クレーターとか読んで、マグニチュード11という記述を見て、もう笑うしかない。こんなの来ちゃったらいつでも人類絶滅するわけで、自然の斉一性なんていつでも終わらせられるよね。(<-まさに中二病)
0831
いま次男にどのくらい古いエピソード記憶を持っているか聞いてみたら、ひよこ2組(3歳)のときにみどりいろのところ(保育園の昇降口)からそら組(の教室の方向)を見てたことだけ憶えているとのこと。しかし、なぜか聞いてみると、後で自分がそら組になったので憶えてたと、これがたぶんポイント。
2013年01月19日
■ カーゴカルトサイエンス
「カーゴカルトサイエンス」の章を読みたくて「ご冗談でしょうファインマンさん」を再読してみたんだけど、記憶にあるのよりもっとまっとうだった。もっと物理帝国主義全開で動物心理のことをバカにしてるかと思ってた。でもそうではなくて、ラットの行動に影響を与える手がかりをきっちりなくすという話で、科学的にまっとうなだけでなく、けっこうフェアだった。
ググったらすぐ原文見つかった。ファインマンのほかのエッセイもこのカルテクのサイトからいくつかアクセスできる。
ファインマンの文章に出てくる、ラットの実験のYoung 1937 (ラットが迷路を解く実験で、ラット自身の足音が手がかりになっていることを、床に砂を撒いた条件で確認したとのこと)ってのを探してみたのだけど見つからない。ファインマンのこの文章だけが検索で引っかかってくる。
ただその過程で見つかってきたのが、"Think Like a Rat"(pdf)。この文章では、ファインマンのカーゴカルトの章を引用した上で、ラットのplace cellは部屋を真っ暗にしても活動するが、床を拭いてラット自身の臭いを除去したらplace fieldが不安定になったって仕事 Hippocampus 2000をまさにこのファインマンの話の実践だと書いてる。
2013年01月14日
■ さうして、このごろ 20120731
0706
?「ねこパンチを受ける覚悟は出来ましたか?」 私「はい」 そしてわたしは拳を堅くして、そのときが来るのを待っていた。
「俺六角形だけど」って自慢したら、「俺八角形だけど」って自慢し返されてピンチ! もう12角形を使うことも出来ない。どうするか、どうするか、剣の刃の上に乗っかって真っ二つになる前に、今言え、今言え(<-禅の公案ぽく入道感出しながら)
0713
空の星を見るのも、海水浴場で遠くの深い冷たい水に触れるのも、なんだか世界の端っこに触れるようで、なんだかあらためて恐ろしく、宙に放り出されたような感覚を抱く。常にそれに触れ続けているんだってことも分かっているはずなのだけれども。
「日の当たる坂道」空虚だ。「世界が揺らいだ」それめまいです。……身も蓋もない言葉で世界を塗りつぶして、すべてが合理的で、実務的で、最適化されている。そんな世界には一瞬だっていたくない。でもその反対がうわさ話と迷信で作り上げられた非合理で、感情的で、無駄ばかりの世界であるとしたら。
0715
僕らは太陽を直視しない。僕らが外に出て歩くときの目の動きを計測したら、視線は太陽から逃げるように動いているだろうか? それとも端的に空を見上げていないだけだろうか?
ふと空を見上げたときに偶然太陽は目に入るだろうか? なんとなく避けていないだろうか? 僕らは無意識に太陽の位置を把握て行動していないだろうか?
同じことだろうけど、ふと人混みを見渡したときに目と目が合う確率は偶然以上に高いだろうか? 偶然以上に低いだろうか?
ニール・ヤングのLotta Loveでこういう歌詞がある。"So if you look in my direction And we don't see eye to eye, My heart needs protection And so do I."
目と目が合う実験。5人くらいで全員グラス型のアイトラッカー付けてもらって、お互いに必ず誰かを見なくてはいけないいっぽうで、目があったら逸らすように指示しておく。(これをしないとずっと見つめ合ってしまう平衡状態が生まれるw) これで創発してくる状態をモデル化。すでにあるか。
じゃあ、さらに操作を入れて、まずセッション1で順番になにかを読み上げてもらってその間の視線を記録する。セッション2(ここがさっき書いたやつ)でなんかルールを入れてお互いを見続ける。そのあとのセッション3で1と同じことをして、なにが変わったか調べる。なにを言ってるんだろう俺は。
「数学は最善世界の夢を見るか?――最小作用の原理から最適化理論へ」 図書館行って借りてきた。前にも借りたけどけっきょく挫折した。今から変分法学ぶためにはサバティカルが必要(<-このネタはもうよい)なので、せめて文系的に理解しておきたい。
ネットの資料的には「最小作用の原理はどこからくるか?」がいちばん分かりよかった。だがこういうことは教科書写経してごりごり練習問題解かないと身につかない。
数物系で、教科書写経して、練習問題ごりごり解いてやっと身につくのと同じような意味で、神経科学で「練習問題」を解くことは出来るだろうか。それは計算をするとかいうことではなくて、「実際に実験をやってみる」ということになるのだろうか? (たぶん前にも同じこと書いた)
プログラミング言語を覚えるためのいちばん手っ取り早い方法は、実際にそれを使って自分の問題を解いてみる、というところらしい。それと同じような話だろうか? なんかズレたような気はしているのだけれども。
0727
ついった落ちてたね。スペイン戦の影響か。そしてわたしも落ちてた。飯食って目覚めたら1時過ぎ。どうやって今から寝ればいいんだ?
しょうがないのでコンビニまで散歩。夏の真夜中は気持ちがいい。1号館からの帰り道の蔵前橋通り、午前2時くらい、自転車を飛ばしながら、今日この日と同じような空気を感じていたような気がする。過去は未来の私を規定し、未来は過去の私の意味を確定する。
ホテルで心置きなく冷房をつけっぱなしに出来る幸せ。29度では熱いので、28度にて。
次男はラップトップが充電できてインジケーターが緑になると外してくれる。しかも私がいないときには勝手に外したりしないのでのでえらい。
空が白みかけているヤヴァイ。
帰りは歩きながら仙台駅まで向かう。文化横町は前に通ったことあるからパスして、もう一段南に行ったら、すっげー戦後のバラックみたいなところを発見して(こういうの大好き)、一定の間隔でトイレとかあったり、かなり異次元だった。帰ってから調べてみたら「日本DEEP案内」で採りあげられてた。
壱弐参横丁 http://japandeep.info/2010/05/08/214051.html
ちなみに東岡崎駅の安城方面北側線路沿いにあった古い飲み屋街は完全に撤去されてしまっている。歴史的成り立ち的にはたぶん同様のものだったのだろう。
0728
象ラーメン、象ビール、象サラダ、象寿司、象雨、象石、象亀、象像、象潰瘍、象浮腫、象解像、象汁、象雨、象地獄、象天国、象蟻。表象できるものは、認識することが可能となり、存在することが可能となった。雨が砂山の小さな谷を流れてさらに谷を削るように、表象は偶像となり、磔とされた。
"Sleep inertia"ってフレーズ、いいな! なんかシューゲイザーっぽい。 http://en.wikipedia.org/wiki/Sleep_inertia
0730
自然史博物館のお土産に次男に買ってきた「化石掘りセット」(粘土で固められたブロックの中からプラスチックのトリケラトプスを掘り出す。3ポンド) を次男がやるのにつきあう。どうやればうまく粘土を削れるか、彫刻刀の要領で教えてやる。2時間かけてやっと1/3で今日は終了。先は長い。
0731
小学生の頃、夏休みの自由研究で段ボールを切って重ねて作る立体地図を作ったことがあった(こんなやつ )。 でもってふと今思うに、MRのデータがあるんだから自分の脳で同じもの作れるじゃん、って気付いた。実物大で。作ってみたい。
2013年01月11日
■ 駒場集中講義「意識の神経科学」レジメアップしました
駒場集中講義「意識の神経科学」今日は二日目、最終日です。1月11日(金)3・4限(13:00-16:20)、講義室は駒場キャンパス15号館4階409号室。レジメアップしておきました。
昨日の感想としては、時間的にはそれなりにうまくいったが、もっと準備かけてわかりやすくすることはできた。あと三連続は疲れる。第3回目は話が雑になっていた。体力重要。
第5回目はかなり意欲的に盛り込んでいるのだけれども、うまくまとまるかどうか。いまからあと5時間でなんとかするところ。ではまた。
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- / 投稿日: 2013年01月11日
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2013年01月09日
■ 信号検出理論の解説
駒場集中講義「意識の神経科学」いよいよ明日、明後日となりました。1月10日(木)3・4・5限(13:00-18:00), 1月11日(金)3・4限(13:00-16:20)、講義室は駒場キャンパス15号館4階409号室。
信号検出理論の説明をアップデートしました。要は、信号検出理論とはcriteriaを学習するだけのrecognition modelではなくて、信号の分布をgaussianで近似してそのパラメータ(d', c)を推定するgenerative modelですよ、って話。これをなるたけ説明飛ばさずにステップごとに図を作ってる。枚数多いのはそのため。英語だけどまあ分かるんではないでしょうか。
ひきつづきレジメなどもアップする予定。明日の朝あたりを目標に。それではまた。
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2013年01月04日
■ 大学院講義準備中 / 応答潜時と正答率をモデルするdiffusion model
駒場集中講義「意識の神経科学」吉田正俊(生理研)は1月10日(木)3・4・5限(13:00-18:00), 1月11日(金)3・4限(13:00-16:20)、講義室は駒場キャンパス15号館4階409号室。学務情報:広域システム科学特殊講義Ⅴ
なお、講義は英語で行いますが、途中質問タイム多めにとって(日本語質問可)、脱落しないように話をする所存。あとトピックごとの構成なので部分的に聴講しても意味が分かるようにする予定。(努力目標)
正月明けて、駒場集中講義モードへ。研究所所属の者としては、この講義をいいものにして、「教育歴」として胸を張れるようにしたい。そういうわけできっちり仕上げていくつもり。
以前「次回の駒場の大学院集中講義 90min * 5 「意識の神経科学」の構想を練る」というエントリを書いたけど、それがかなり形が見えてきた。思案していたのは、「盲視」をどのように使うかだったんだけど、第一回の講義から導入する。
構成としては、
- 意識とは何か。気づきの神経相関。盲視概説。
- 気づきを測る: 信号検出理論、意志決定。
- 注意の神経ネットワーク、半側空間無視、サリエンシーモデル、予想コード 。
- 二つの視覚システム仮説、盲視詳細。
- Enactive view / Active vision。内部モデル。可塑性と意識。
こんなかんじだったんだけど、それぞれのところで、私の盲視の話を織り込む。実際問題、今回の五つのテーマはみな盲視のことを明らかにするために使った道具立てだ。これを軸にして話をするのがいちばん分かっていることを話すことになると思うし、話の統一性が出るだろう。浅くあれもこれもではなく。
たとえば、
- ではhit-missの比較を盲視でやっている。
- ではyes-no detectionとfored choiceとでのd'の乖離についての議論をする。普段ここまでやるのは難しいが今回は出来る。
- ではサリエンシーモデルの応用についてのカラバイの話をする。
- ではJNS2008以降の仕事でヒトとサルとの話を整理した上で話をする。いま書いてるBrain and Nerveの原稿での議論を持ってくれば、解剖学についても話をすることが出来るだろう。
- をどうするかが難しいところだったのだけれども、Alva Noeの話とかは最後にして、もっとactive vision的なもの、たとえばsaccadic suppressionとかSommer and Wurtzのefferece copyの話とかそっちからempiricalに攻めていくことにしたい。頭頂葉の話SugrueとかHaggardとかそっちも行きたいが、あんま手を伸ばすと浅くなってしまうだろう。このへんはスライド並べてギリギリまで思案することにする。そのうえで、JNS2008で「なんでV1 lesionするとサッカードのコントロールが出来なくなってしまうのか」についてのinternal model仮説まで持ってく。
これで盲視を軸にして視覚と眼球運動を中心にしたストーリーにすることが出来る。たぶんこれでいける。
というわけで講義の準備中。視覚刺激への応答の意志決定過程を説明するdiffusion modelのムービーを作ってみた。
たとえば、画面の上下どちらかの場所に視覚刺激が点灯するのでそれをなるたけ早く選択する。このような二択の状況で応答潜時と正答率とを両方モデルするのがdiffusion model。
横軸が時間(ms)で、evidenceのシグナルはランダムウォークしながら蓄積してゆく。上の閾値(上)に辿りつけば正解(マゼンタ)。でも20試行目のように、たまには下の閾値に辿りつく。これは誤答(緑)。10000回繰り返すと、正答と誤答の応答潜時のヒストグラムが出来る。
ここで出しているのは反応閾値は+-20、slope(上方向への刺激の強度に相当)は0.15の条件。これらの値はランダムウォークのgaussianのSDからの相対値となっている。
このようなモデルを使って盲視サルでの応答潜時と正答率をモデル化して盲視ザルでの意志決定の過程を推定したのがJNS 2008(ブログでの解説はJNS論文「線条皮質の損傷は慎重な意思決定およびサッカードの制御に影響を及ぼす」)だった。
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- / 投稿日: 2013年01月04日
- / カテゴリー: [Saliencyと眼球運動] [大学院講義「意識の神経科学」] [視覚的意識 (visual awareness)]
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