[月別過去ログ] 2008年08月

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2008年08月31日

トラベルアワード採択発表

生理研研究会「認知神経科学の先端 動機づけと社会性の脳内メカニズム」の進行状況です。神経科学者SNSの専用コミュでトラベルアワードの選考を兼ねて、総合討議での質問を募集してきましたが、今日採択者を生理研研究会サイトで発表しました。おめでとうございます。

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# atsushi

今日は、旭医大の藤本です。トラベルアワードを頂けるとのことで、ありがとうございました。おそらく自分が一番遠方からの参加だと思うので…感謝感謝ですm(__)m
補助を戴いて行くので、しっかりと勉強できるようにしたいと思います。


2008年08月28日

要旨集に議論を掲載しました

生理研研究会「認知神経科学の先端 動機づけと社会性の脳内メカニズム」ですが、webサイトの方はどんどんアップデートしてます。チェックしてみてください。

神経科学者SNSの専用コミュでトラベルアワードの選考を兼ねて、総合討議での質問を募集してきました。締め切りは過ぎましたが、現在も議論は継続しています。投稿者の許可を頂いて、要旨集に掲載しました。読んで楽しめる要旨集を目指しています。ダウンロードはこちらから:要旨集 ver.3(PDF)

神経科学者SNSに入らなくてもこれは読めます。神経科学者SNSでの議論の様子がうかがえるかと思います。議論に参加したい方はぜひ神経科学者SNSまでぜひ。(研究会への参加申し込みがまだの方はまずそちらからお願いします。)

ここ数日では「定義」の問題の議論になってます。つまり、「動機づけ」「社会性」は定義づけることができるか、とか。例として、わたしの書き込みを下の方にコピペしておきます。

ちょっとほかでは見たことのないような形を作れているんではないかと思います。"We are doing things that haven't got a name yet."なんてかんじで。

それでは、岡崎でお会いしましょう。


29: pooneil

定義問題は重要ですね。これは「動機づけ」や「社会性」だけにかぎらず、認知神経科学におけるほぼすべてのドメインで問題になることかと思います。例として「注意」そして「意識」での話を書きます。

--

William Jamesによる注意の定義の話ってのがあります:

"Everyone knows what attention is. It is the taking possession by the mind in clear and vivid form, of one out of what seem several simultaneously possible objects" (Principles of Psychology (1890))

この冒頭にある"Everyone knows what attention is."ってところに「あれだよ、あれ」みたいな、定義する苦しみを感じるわけですが、要は「注意」という言葉がなにを指しているかは同意が取れるけど、それを操作的に定義しようとすると詰まってしまう、という事態になるわけです。

私自身の考えとしては、ここはrecurrentな過程だと思っています。つまり、日常言語的に「注意」という言葉を使って指しているものを、実験的に検証できる形で扱うことによって、「注意」という言葉で指しているものにいろんなものがあることがわかってきて、定義がrefineされてゆくわけです。そういう意味では、上記のJamesの定義はattention一般に対するというよりは、"selective attention"に対するするものと言った方がよいでしょう。(arousalに近い、sustained attentionみたいな概念があります。) 注意全体としての定義はより包括的なものとなる必要が出てきます。

たとえばParasuramanはこう定義しています:

"Attention is not a single entity but the name given to a finite set of brain processes … all three aspects of attention serve the purpose of allowing for and maintaining goal-directed behavior in the face of multiple, competing distractions." (The attentive brain (1998))

ここでの冒頭の"** is not a single entity but the name given to a finite set of brain processes"というのはいろんな研究ドメインで活用できそうなフレーズです。

--

同様にして、「意識」の定義に関してもJohn Searleはこんなことを書いています:

(「意識」は操作的に定義できないから科学の対象にはならないのではないか、という質問に対して) We need to distinguish analytic definitions, which attempt to tell us the essence of a concept, from common-sense definitions, which just clarify what we are talking about ... What we need at this point in our work is a common-sense definition of consciousness and such a definition is not hard to give: 'consciousness' refers to those states of sentience or awareness that typically begin when we wake from a dreamless sleep and continue through the day until we fall asleep again ("How to study consciousness scientifically", 1998)

われわれがなにについて話しているのかについてはズレないようにcommon-sense definitionを定義すべきですが、その現象の本質を突くようなanalytic definitionは研究を進めて行く過程でこそ得られるものだ、というわけです。


2008年08月27日

Acceptキタ!

サッカードの方の論文がやっとacceptされました。投稿してrejectされて(20080421でドンヨリしてた頃)、resubmissionして、major revision2回やって、けっきょく6ヶ月かかりました。達成感よりは疲労感の方が強いけれど、やっとこれで先へ進めます。くわしいことはまた。


2008年08月26日

昆虫だらけの我が家についてご報告させていただきます2008

昨年のエントリはこちら:20070802

例年の通りカイコを飼ってます。ほかに羽化中の蝉の幼虫を連れてきたり。いまはカブトムシ、サワガニ、カマキリ、カタツムリ、トノサマガエル、ヤゴなどなどが滞在してます。そんな我が家です。

以下カイコの写真を並べます。嫌いな人はスルーで。でもグロくならないように遠くから撮影してますんで。

IMAGE_073-thumb.jpg

こいつらほんとに成長が速い。成長度に合わせて何系列か別々のトレーに分けてます。奥さんは毎日桑の葉の収穫に。いちばん早いところはいよいよ糸を吐き出したのでカイコアパート(トイレットペーパーの芯)へお引っ越し。これは7月25日の夕方。

IMAGE_074-thumb.jpg

同じ日のカイコアパートの拡大図です。まだまだ繭はできてません。

IMAGE_077-thumb.jpg

次の日の朝(7/26)にはすでにほとんど繭が完成。次々に新しいカイコがアパートに入居してゆきます。

IMAGE_080-thumb.jpg

さらに次の日(7/27)に完成した繭を採集。きれいに二色に分かれるんですよ。幼虫自体を見てもよくわからんのですが。(後述)

IMAGE_083-thumb.jpg

紙を貼ってない団扇(左)とか、針金をぐるぐる巻きにしたもの(右)とかを置いておいて、糸を吐き出した幼虫をはべらせておくと糸を張ってくれます。

IMAGE_084-thumb.jpg

でも、幼虫が遠征しすぎて、わたしの本棚に繭を作られたorz

黄色い繭と白い繭の秘密ですけど、調べてみたら一発で答えが。Webってすごい。

農業生物資源研究所のプレスリリース:「東大、生物研、国立感染症研究所などの研究チームが黄色の繭ができるメカニズムを解明」

ということで遺伝子の違いなのだそうです。PNAS 2007 "Carotenoid silk coloration is controlled by a carotenoid-binding protein, a product of the Yellow blood gene"によると、CBP geneからできるCBP proteinが黄色の元だそうな。しかし、CBP geneに一部欠損があるとCBP proteinができなくなって、白くなるとのこと。これは良い教材なので息子に教えてあげることにしよう。

ついでにこんなのも発見:PCRでどっちのgeneを持っているかを検証できる教室。8/5 カイコの繭は何色?DNA鑑定教室@磐城高校

後日談:息子に教えてあげたら、ふーん、ってかんじだった。娘の方が面白いこと言ってた。幼虫の段階で、黄色いやつと白いやつはちょっと色が違うからわかるそうな。ホントか?

さらに後日談:娘が言った。「ママ、いま気づいたんだけど、うちにいるものみんな「か」で始まる。かまきり、かに、かいこ、かえる、かたつむり、かぶとむし、かなへび。」戦慄した!


2008年08月21日

トラベルアワードもうすぐ締め切り

生理研研究会の宣伝です。

今年の研究会のタイトルは「認知神経科学の先端 動機づけと社会性の脳内メカニズム」ですが、要旨集が完成しました。ダウンロードはこちらから:要旨集(PDF)

ぜひあらかじめ印刷して予習しておいていただけるとありがたいです。

トラベルアワードの締め切りは今週末8/24です。総合討議での質問を募集して良い質問を考えてくださった方に支給するということになっています。支給できる人数は予算次第ですが、まだ三人の方からしか投稿を頂いておりませんので、まだチャンスはたくさんあります。ぜひ投稿してみてください。投稿は神経科学者SNSから専用コミュで。

ではみなさま、岡崎で会いましょう。


2008年08月19日

社会性の脳内メカニズム-信頼・評判・社会的交換理論

生理研研究会予習シリーズ、ですが、今年はあまりそちらに時間を割けそうにありません。神経科学者SNSのほうでの議論の盛り上がりに期待したいと思います。
とりあえず少し手がけた部分から。
出馬さんのNeuron論文について。
"Processing of Social and Monetary Rewards in the Human Striatum" Neuron, Vol 58, 284-294, 24 April 2008
論文コメント系ブログですと、vikingさんのところのエントリ「ヒト線条体における社会的および金銭的報酬の処理:線条体から見ると褒められるということはお金をもらうことに似ている」でとりあげられてます。
…なるほど、実験の手続き的には始めにmonetary reward experimentをやってからそのつぎにsocial reward experimentをやるという形にならざるを得ないので、それがなんか悪さをしないか、という気はしますね。
あとは、「二種類のrewardによるactivationが重なっている」というところからどのへんまで脳内メカニズムの議論ができるかどうかがカギでしょうか。その意味ではcaudate-mPFCのネットワークの意義付けみたいなことを理解しておく必要がありそうです。
そういうわけでもっと背景となる知識が私には必要なのですが、そういう意味ではvikingさんが採りあげていたレビュー
"Game theory and neural basis of social decision making" Lee D, Nat Neurosci. 2008 Apr;11(4):404-9
とかはよさそうですね。
あと、Neuron論文のイントロで採りあげられていた
King-Casas, B. et al. "Getting to know you: reputation and trust in a two-person economic exchange." Science 308, 78–83 (2005)
E. Fehr and U. Fischbacher, "The nature of human altruism," Nature 425 (2003), pp. 785–791
Wedekind and Milinski, 2000 C. Wedekind and M. Milinski, "Cooperation through image scoring in humans," Science 288 (2000), pp. 850–852
あたりを読んでみるといいかな、と考えてます。
ただ、それよりもっと手前で、Social exchange theory(社会的交換理論)というキーワードが出てきたのでそのへんをちらちら調べてます。要は経済学的な交換理論をHomansが社会学に持ち込んだのがはじまりで、でもってこのHomansという人がまたスキナリアンなのですね。
社会学自体ではどちらかというとそういった合理的選択理論の範疇にはいることよりは、そういうのが崩れるようなところの方が面白いのでしょうけど、脳科学の取り組みとしてははじめは合理的なところからはいるのが筋で、そういう意味でも神経経済学と同じようなルートをたどっているような印象を持ちました。
あと、ここ最近山岸俊男の本を読んでてちょっとかぶれ気味なので、ここでの信頼と安心とは、とかゲーム理論に当てはめて考えると、とかわかった口をききたくなる私。バイアスの問題、Payoffの問題でもっと定量的にものが言えそうに思うのですが。このへんはもうすこし本を読んでおきます。
あと、これとはべつに社会性の脳科学 --- 社会生物学 のあたりの議論も重要です。
社会生物学:最近の文献
Wikipedia:社会生物学
今回の研究会の講演者の人選ではあまりこっち方面に目を向けることができなかったのが反省材料でしょうか。
ではまた。


2008年08月16日

意識と信頼度 (Awareness and confidence)

わたしの仕事はawarenessとperceptual decisionとの関係がツボのひとつです。つまり、awarenessのことをきっちり扱おうとすると必ずやperceptual decisionとの関係を考えざるを得ません。
そういうなかで最近出た
Nature Neuroscience - 10, 257 - 261 (2007) "Post-decision wagering objectively measures awareness" Navindra Persaud, Peter McLeod and Alan Cowey
はawarenessの有無の評価としてSDTで使われるようなconfidence ratingに代わる方法として、お金を賭けてもらう、という単純な方法がうまくいくことを示した論文でした。
わたしはちょっと単純に過ぎるんではないかと思いましたし、ある種confidence ratingの簡便法ということかな、という理解でした。(GYさんのコメントでは、confidence ratingをやるのはたいへんだけど、bettingをするのは簡単だし、楽しい、とのこと)
しかし、Kochの紹介記事("Betting the house on consciousness")では、confidence ratingだとawarenessのcontentそのものへのアクセスによってcontentそのものを変えてしまうのではないか(明示的には言ってないけどattentionの影響とか)、それと比べると優れている、というようないい方をしていて、もうすこし読んでみようかと考えておりました。
しばらくするとTICSに
Volume 12, Issue 2, February 2008, Pages 54-58 "Getting technical about awareness" Colin W.G. Clifford, Ehsan Arabzadeh and Justin A. Harris
が出てきて、decision criteriaとの関係の議論が出てきたり、Anil K. Sethとのあいだでいろいろやりとりが始まったり:
Consciousness and Cognition Volume 17, Issue 3, September 2008, Pages 981-983 "Post-decision wagering measures metacognitive content, not sensory consciousness" Anil K. Seth
Consciousness and Cognition Volume 17, Issue 3, September 2008, Pages 984-985 "Experiments show what post-decision wagering measures" Navindra Persaud, Peter McLeod and Alan Cowey
Consciousness and Cognition Volume 17, Issue 3, September 2008, Pages 986-988 "Theories and measures of consciousness develop together" Anil K. Seth
Sethはhigher-order thought theoryとかそっちのひとですね。このへんのネタを仕込んでHakwan Lauと議論しとこう。
このへんを一度まとめておこうかと思ったのですが、事態がどんどん進んでいてフォローできない。
ともあれ、SDT的にアプローチしてこの問題を明確にしておく必要があるのではないかと思います。ここでいうSDT的というのはSDTをよりrealisticにしたうえでのことですけど。(Criteriaにもjitterを考慮する、reaction timeを組み込む、分布にgaussianを仮定しない、historyのeffectを考慮するなど。)
現時点で私として言えるのは、
* awarenessのneural correlateについてモデルベースで考えようとすると、perceptual decisionの枠組みに入り込む。
* awarenessのneural correlateはdecisionの結果よりは上流にあるべきで、sensory stimulusそのもの(retinaのレベル)よりは下流にあるべき。
* よって、awarenessのneural correlateは、perceptual decisionの枠組みでは、decisionのevidenceのレベルにある。
というかんじになります。
Post-decision wageringの話に戻しますと、論文の結論は、awarenessがないときは賭けによるgainをoptimizeできない、というものでした。よって、heuristicとして、そのdecisionは最適行動なのかという方向から考えることができます。このへんがわたしがやっていること。
今回はこのへんまでで。
ちなみにこのへんで二つくらいセミナーのネタが作れますね。たとえばこんな感じ:
Awarenessとconfidenceとの関係:
Consciousness and Cognition Volume 10, Issue 3 , September 2001, Pages 294-340 "Confidence and Accuracy of Near-Threshold Discrimination Responses" Craig Kunimoto, Jeff Miller and Harold Pashler

Nature Neuroscience - 10, 257 - 261 (2007) "Post-decision wagering objectively measures awareness" Navindra Persaud, Peter McLeod and Alan Cowey
Volume 12, Issue 2, February 2008, Pages 54-58 "Getting technical about awareness" Colin W.G. Clifford, Ehsan Arabzadeh and Justin A. Harris
動物でどうやってconfidence ratingをさせるか:
"Rhesus monkeys know when they remember" PNAS | April 24, 2001 | vol. 98 | no. 9 | 5359-5362
Confidence judgments by humans and rhesus monkeys. J Gen Psychol. 2005 Apr;132(2):165-86
Confidence judgments by rhesus macaques on a serial memory task(PDF)
Nature 2008 "Neural correlates, computation and behavioural impact of decision confidence" Adam Kepecs, Naoshige Uchida, Hatim Zariwala and Zachary F. Mainen
後者の方がやってて面白そう。
ではまた。


2008年08月12日

ラット脳から意思決定の信頼度情報を解読

当ブログでもNewsome論文のスレッドなどでいくつかコメントを寄せてくださっていたHarvardの内田さんの仕事がNature AOPに掲載されています。おめでとうございます:
"Neural correlates, computation and behavioural impact of decision confidence" Adam Kepecs, Naoshige Uchida, Hatim Zariwala and Zachary F. Mainen
まだ図をちらっと見たくらいですが、これは重要。以前から精力的に続けておられるrodentでのperceptual decision (二種類の匂いを混ぜて、どちらが多いかを選択)の仕事ですが、今回のはOFCからニューロンを記録して、perceptual decisionのSDT的モデルと組み合わせて、"decision confidence"がOFCのニューロンに表象されている(=研究者が情報を読み出すことが可能)ということを示しています。
さらにreinitiation taskというのを使ってrodentでもそのようなconfidenceを使っているとする証拠(=動物自身がその情報を使っている)を出しています。これは、perceptual decision taskなのだけれど、choiceをしてからrewardが出るまでの時間が2-8 secと振ってあって、自信がないときはrewardが出るかどうかわかる前に次の課題を始めることができる、というもの。(エラーだったら8secあとにエラーの音が鳴る。) これは行動の評価としてはシンプルで良いですね。
このへんは待つことのpayoffとかそういう話にもなるので、南本さんの話に関連してくるはず。研究会ではそういう質問をしてみましょうか。
モデルの図4も読めてないけど、TICS 2008 "Getting technical about awareness"とかとつなげて考えたいです。
全体として、accuracyとconfidenceをどうやって分離できるのかとか、reinitiation taskのシンプルさ故の限界はどこか、とかまだわからないところはあるのですが、いろんな意味で私にも関係のある重要な仕事なので精読しときます。とりあえず今日は速報まで。
「Rodentを使ったperceptual decision」に関してはShuzoさんのエントリ「カンファレンス・プレビュー」(超力作!!)をどうぞ。
わたしの仕事との関連、という点は次のエントリで。

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# Shuzo

私のまとまりのないエントリーまで引用していただいて恐縮です。(素人丸出しな部分も多々あって、恥ずかしいですが、、、)
それはともかく、ジャネリアのカンファレンスでは、この論文の筆頭著者Kepecsさんのトークが最もインパクトのあるトークの一つでした。その時すでに投稿済みだったのですね。

ちなみにこのKepecsさん、Mainenラボがポルトガルへ移る時、あとがま?として独立しています。超若いです。
http://kepecslab.cshl.edu/

内田さんラボ、Mainenラボ、Kepecsラボと、げっ歯類のperceptual decisionの分野がどう発展していくか注目ですね。


2008年08月09日

はてなブックマークウィジェットをちょっといじってみた

細胞外記録のエントリがけっこう多くブクマされたので、この機会にはてなブックマークウィジェットを入れて使ってました。しかし、いちいちブログのタイトルが表示されるとか、昔のhtmlで作ったエントリが表示されるとか使い勝手が悪かったので「はてなブックマークウィジェットをhackする」をちょっと改変して使ってます。

Javascriptをいじったのははじめてなので、文字列処理の仕方とかをwebでチラ見してとりあえず完成。使える技が'split'しかないわたしw もっとマシな方法があるんでしょうけど、とにかく動いたのでこれ以上追求しないでおきます。コードを貼ってみた。

<!-- 20080806 参考:http://www.h-fj.com/blog/archives/2007/12/02-093206.php -->
<!-- a[4]をチェックして*.phpのファイルだけ表示する(古いhtmlは表示しない) -->
<!-- c[4]をチェックしてpermalinkのファイルだけ表示する(アーカイブファイルは表示しない) -->
<!-- 人気エントリの数が増えてきたらdata.lengthを8とか(10以下)に決めうちにする -->
<script type="text/javascript">
//<![CDATA[
var SimpleHBWidget = {};
SimpleHBWidget.showBookmarkList = function(data) {
var i, j, html;
html = '<p>' + SimpleHBWidget.title + '</p>';
html += '<ul>';
for (i = 0, j = data.length; i < j; i++) {
a = data[i].link.split(".");
b = data[i].title.split(":");  <!-- ブログタイトルを削る。matchのほうがよいけど -->
c = data[i].link.split("/");  <!-- permalinkだけに絞る。カテゴリーアーカイブを除く -->

entryurl = '<a href="http://b.hatena.ne.jp/entry/' + data[i].link + '"><img src="http://b.hatena.ne.jp/entry/image/' + data[i].link +'"></a>';

if (a[4]=="php" & c[4]=="permalink"){
html += '<li><a href="' +data[i].link + '">'+ b[1] + '</a> ' + entryurl + '</li>';
}
}
html += '</ul>';
document.getElementById(SimpleHBWidget.id).innerHTML = html;
};
//]]>
</script>

<script type="text/javascript">
//<![CDATA[
SimpleHBWidget.title = '<a href="http://b.hatena.ne.jp/entrylist?url=http://pooneil.sakura.ne.jp/&sort=count"><img src="http://b.hatena.ne.jp/images/widget/favicon.gif">当ブログの人気エントリ</a>';
SimpleHBWidget.id = 'hatena_count';
//]]>
</script>
<script type="text/javascript" src="http://b.hatena.ne.jp/entrylist/json?url=http%3A%2F%2Fpooneil.sakura.ne.jp%2F&sort=count&callback=SimpleHBWidget.showBookmarkList"></script>

ちなみにブクマはふだんは自分では使ってません。Web上のエントリってすぐ消えるし。ブログが盛んになったから状況は変わるような気がしていたが別にそんなことはなかったぜ!でも人気エントリを見るのは大好き。非モテとかメンヘルとかネタとか揉め事とかそんなのばかり見過ぎです俺。

細胞外記録のエントリはけっこう多くブクマされたけど、じつは来訪者数はいつもとあまり変わりませんでした。いろいろナゾだ。


2008年08月06日

ASSC12のフォトアルバム、台北レポート

台北の出張とかいろいろレポートしておきたいんだけど、どんどん忘れてゆく。

このあいだASSCからメールが来て、ASSC12のphoto albumができた、とのこと。さっそく見てみる。わたしのトークの写真がないしorz

117.jpg

ポスターセッションの方の写真はありました。縮小したのを貼っておきます。オリジナルはASSC12のサイトへ。左で背を向けているのが私で、真ん中で伊佐教授がポスターの説明をしていて、それをChristof KochがもうNeil Youngかってくらいスゲー険しい顔してそれを聞いてた。(Caltechではにこやかに応対してくれました。)

うまいもんはたくさん食いました。川人先生、西田先生、北澤先生、伊佐先生とともに夜市へ行ったりとか。寺尾さんNature Neuroscienceおめでとうございます。

屋台とかでも普通にうまいし。魯肉飯大好き。日本にも店がほしい。つゆだくで頼みたい。牛肉麺も好き。肉よりスープが重要。臭豆腐はビビったので揚げたやつにしておいたけど。鼎泰豊は本店はめちゃ込みだったので忠孝店のほうに行ったけどスゲー良かった。

オタク的には西門の万年ビルとか光華商場とかも行ってみた。万年ビルはいまいち。光華商場はスゲー。また今度も行くべき。

なんかすごい近くで雷が鳴ってスコールになったりするんだけど、誰もビビってない。慣れっこ?

台湾のGは車高が高いって書いてあってビビってたけど遭遇せず。よかった。

ホテルは冷房効きまくりってのは本当だった。中山駅から徒歩3分のRoyal Inn Tapei。ネットは有線だけどタダで使えて、エアコンは温度調整が出来て良かったのでたぶんまた使う。

あと、バイク社会、っつーかスクーター社会。歩道とかにもたくさん駐車してる。ものすごい数のスクーターが走ってて、しかも車の間とか縫って走るから横断歩道とか渡るときけっこう怖い。学会で台北の学生さんと話をしてて、事故とか起こらないの?って聞いたら、じつはさいきん事故って、ここが縫った部分、とか言われた。

発表のことが書いてないな。

発表はだいたい時間通り。哲学っぽいこと(what it is like to be a batと結びつけてみる)言ってみようと狙ってたんだけどそのへんは構成上不発に終わりました。質問は土谷さんと金井さんとあともうひとりフランス人の哲学系の人からでした。しゃべりはあまり良くなかったかなと思ったけど、あとで声かけてもらったりしたんで、やって良かったです。

Alexの仕事が印象的でした。スライドではin pressってなってたけどまだ出てこないですね。

ではまた。


2008年08月05日

トレーニングコース無事終了

トレーニングコースのほうは無事終了しました。それでレクチャーノートを作る際にいくつかアップデートしたのでこのあいだのエントリ「細胞外電極はなにを見ているか」をアップデートさせておきました。
元のはけっこう間違いがあったのだけれども、ずいぶんマシになりました。なによりも、わたしCSD完全に勘違いしてましたよ。それがそのまま通ってるっていう恐ろしさ。
いろいろ付け加えた分、簡潔さは失われたかもしれなせん。このへんのさじ加減がなかなか難しい。
この一時期にだーっと考えてまた来年のトレーニングコース前になるとまたあわてて資料をひっくり返すとかそういうかんじになると思われ。(<-さいきん「よくわかる現代魔法」読んだもんで。)
さて、こっちはもはや忘却の彼方へ押しやって、これからは生理研研究会の予習シリーズへと行くことにしましょう。


お勧めエントリ

  • 細胞外電極はなにを見ているか(1) 20080727 (2) リニューアル版 20081107
  • 総説 長期記憶の脳内メカニズム 20100909
  • 駒場講義2013 「意識の科学的研究 - 盲視を起点に」20130626
  • 駒場講義2012レジメ 意識と注意の脳内メカニズム(1) 注意 20121010 (2) 意識 20121011
  • 視覚、注意、言語で3*2の背側、腹側経路説 20140119
  • 脳科学辞典の項目書いた 「盲視」 20130407
  • 脳科学辞典の項目書いた 「気づき」 20130228
  • 脳科学辞典の項目書いた 「サリエンシー」 20121224
  • 脳科学辞典の項目書いた 「マイクロサッケード」 20121227
  • 盲視でおこる「なにかあるかんじ」 20110126
  • DKL色空間についてまとめ 20090113
  • 科学基礎論学会 秋の研究例会 ワークショップ「意識の神経科学と神経現象学」レジメ 20131102
  • ギャラガー&ザハヴィ『現象学的な心』合評会レジメ 20130628
  • Marrのrepresentationとprocessをベイトソン流に解釈する (1) 20100317 (2) 20100317
  • 半側空間無視と同名半盲とは区別できるか?(1) 20080220 (2) 半側空間無視の原因部位は? 20080221
  • MarrのVisionの最初と最後だけを読む 20071213

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