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2013年03月30日

さうして、このごろ 20121030

2012/10/3

今日見たアマゾンのレビュー。「ドライブ感というかグルーヴ感というか、著者自身が自分の語りにワクワクしている雰囲気」ここいいな。ドライブ感大事。

ついったに書いたものを再構成してブログの記事にすると、労力が減っていいのだけれども、まさにこのドライブ感を失ってしまうなあと思ってた。思い入れを断ち切って、冷めた目で扱うことが出来ていると言えなくもないが。

2012/10/5

"tranquility"って単語は語感がゴージャスすぎて、「静謐さ」といった語義とミスマッチが起こっているように思う。もちろん私は英語の語感など分かっちゃあいないが。"Selene"は清廉な感じが出ててとても良い。(<-日本語そのままじゃん)

2012/10/6

今日は研究所のソフトボール大会。7チームあって、うちは3位。かつてはもっとチーム数があって、うちも準優勝とかあったのだが、時は流れ、いろいろあったが、ともあれ久々の賞状! わたしも第一試合ではランニングホームラン出た。レフトライナー性のあたりにドライブがかかって野手越えた。

あとの打席はいまいち。ひとつ気持ちよくセンター返しが出せたので、あれが確実に出せるとよいのだけれども。みんなで祝った。酒は飲まなかったが、楽しい会だった。

次男はあいかわらず「コロッケぱらだいす ごきげん歌謡笑劇団」が大好き。コロッケの物まねネタとかわからんだろうと思うんだけど、次男によると「劇」が好きなんだそうな。気付いたけど、こういう「チャンバラ」の出てくるものって今時ほかにないからかも。次男は新聞紙で剣作ったりするの大好き。

さかなクンのコーナーも好きだってw

2012/10/10

食堂の前のアスファルトの道を目の醒めるように明るく綺麗な黄緑色のカマキリが歩いていた、というか立ち往生していた。その色の美しさに感激したが、茂みに返してやることはしなかった。

2012/10/14

「グングニル」がなんだかは知らないが、語感から北欧神話だということは分かるようになってしまった。機械学習で北欧神話っぽい言葉を生成させるとかできそうだ。(<-ドイツ語っぽいものジェネレータみたいなのだったら普通にあるか。)

ChromeのGoogleで「一晩で」まで入力したところで「一晩で法隆寺建てられちゃうよ」を補完したので感心した。

2012/10/17

竹田製菓のお菓子の城には家族で何度か行ったことがある。ほんとにお菓子で城作ってたりして楽しいのだが、あそこで有名なのはたまごボーロ工場で子どもの声で「ありがとう」を聞かせるということ。これはいかん。録音テープではなくてほんとうに子どもに言わせなくては効き目がない。(<-目がマジ)

うちの奥さんが捕まえてきた毛虫が順調にサナギになって、そして無事羽化した。ほかのサナギはすでに羽化して空っぽになっている。(写真へのリンク) 下に付いている染みは奥さんによると、羽化するときになんか汁が出るらしい。生まれ出ずる悩み? 人生と重ね合わせてみた。

オクラが英語Okraであるということに静かな感動を覚える。(<-遠回しなニューオリーンズネタ) でもロック好き的には、オクラと言えばCANのEge Bamyasiですよね!

次男の冷えた、やらかい二の腕をなでながら眠る。

2012/10/18

研究所のエレベーターが新しくなってから、合成音声で「2階でございます」とかいちいちアナウンスしてくるので、「そうでございますか!」とおばちゃん声で慇懃に返答してみたい欲望が高まっている。

次男と「おさるのジョージ」を見ているときに、電撃的に”furious George“というフレーズが浮かんだ。映画化決定。当然復讐もの。

2012/10/22

次男がテレビにかじりついて「よーし、ナイスナイス、ブランコ」とか言ってる。

あちこちに爆竹を投げ散らし 煙は強い風に流され 石畳は磨かれ 鈍く日の光を跳ね返し 街と街の境界の門のあちらとこちらで 問いかけが無駄になったり たまにうまくいったりする

2012/10/23

デッキブラシでこすったところで、取れてくるのは2億年前の苔だけだ。小さい竜巻があらゆるところで発生しているのだけれど、無色透明なのでさっぱり分からない。

雨の中歩いてラボへ行くのは嫌なものだ。中1の雨の日に、放課後のクラスで雨って嫌だよねーとか話している中でわたしは、そうかな、この雰囲気が好きだけど、なんて反論して、それを当時新任だった担任が擁護してくれたのを憶えている。たぶんその頃は服が濡れるのなんて気にならなかったのだろう。

なんかスッゲー味わい深い:「大量発生した蛾の幼虫にウキクサの葉が食べ尽くされたためで、幼虫もその後、自らの足場のウキクサをなくして水中に沈み、魚の餌食になった」 (リンク消失: http://www.yomiuri.co.jp/eco/news/20121023-OYT1T00662.htm) イイ話なのかどうかは分からん。

今日は「にゃんチュウ線」という言葉を知った。また新たなる高みに上り詰めてしまった。

2012/10/24

ゴミを捨てに行ったら、もう冬であるかのように寒かった。さすがにもう今年は短パンは終了か。もう少し粘れるかと思ったんだけど、みたいな話をしたら同僚に「いったい何と戦ってるんですか」とたしなめられた。

2012/10/25

車での帰り道に、「俺はごまかしだと言われても、地球を四角く切り取るぜ」っていうのと「俺は理にかなってないと言われても、地球を丸く切り取るぜ」っていう対比を考えた。「俺はXXX」の部分は改良が必要。

意を決して私は言った「ミートボールください」と。店員を顔色も変えずに厨房から出て行った。帰ってきた店員がタッパーに詰めてきたのは、たしかに、あの幻のミートボールだった。

今日の防災訓練では放送システムがダメダメで、連絡事項を伝えるたびにハウリングが起こってやむことがなかったのだが、よくよく聴いてみるとそのノイズは多彩な音色を持っており、なかなかサイケデリックでいい音だったので、このサウンドシステムで俺にギター弾かせろ、とか思ってしまったのでした。

教習所に行って実技でえらく苦労した憶えがあるんだけど、地元の同級生たちは河原とか駐車場とかで練習してから教習場に行くのが常識なんだと聞いたときには、やっぱ俺ってガリ勉ヒョロメガネ君の世間知らずなんだなって思った。

2012/10/26

「私のことは、エル・ニーニョと呼んでくれてかまわない」そう言われてもどう返したらよいのか分からなかったので、愛想笑いした。自分が愚鈍に見えたとしても、それ以外の方法はなかった。

ウルトラQのオープニングみたいにサイケデリックなマーブル模様が逆回転して、すべてのものが、あるべきところに収まり、因果律とか、漏電している水中モーターとか、水底に沈んだ無数の小豆の粒とか、そういったものが救済され、仲裁され、仲介される。

2012/10/27

ひさびさにたくさん喋ったからか、声が嗄れているということに気づいた。延滞している図書館の本を返すために車を運転しながら音速ラインとか歌っていたら、声が出ない。こんな弱い喉じゃあ、いつかスタジアムで歌うときに保たないな。(<-現実と空想の区別が付かなくなっている)

2012/10/28

犬山から帰ってきた。家に入ったらママが次男のことをなんか叱っている途中だったので、次男の耳元で「ユッフォー」と囁いたら、いま叱っているところなんだからやめてよね、とママに叱られた。そんな一日。

“fluffy”を日本語訳するなら「もっふもふ」だろうか。以前だったら「ふわふわ」だったんだろうけど。

2012/10/29

ザ・フーの”I Can See For Miles”の日本語タイトルは「恋のマジック・アイ」と絶妙にダサいが、それだったらいっそのこと「恋の千里眼」とかにしたほうがむしろダサかっこよくなったのではなかろうか。(<-キメ顔で)

2012/10/30

まいにち まいにち ぼくらは てっぱんの うえでやかれて それでもそこそこ おれたちは せいかつしてんだから わけわかんねえよなあ おい

「まriがとさーん」って粘っこく言うへんなガイジンさんってキャラを創造/想像したことがあるのだけど、ぶっちゃけペリーさんじゃん、と気づいたら俄然萎えた。


2013年03月24日

トノーニの「意識の統合情報理論」について:予習最終回延長戦

ジュリオ・トノーニが来るワークショップ "Measuring Consciousness - Theory and Experiments"は京大で3/25開催。参加費無料、申し込み手続き不要。いよいよ明日。


トノーニのBiol. Bull. 2008 "Consciousness as Integrated Information: a Provisional Manifesto"のおわりの方を読んでた。

「内側からの情報」の議論が重点的にしてあったので役に立ったが、まだ判然としていない。ここでの議論だと、unity of consciousnessは外からしか見えなくて、内側からはただそのような情報処理が為されているのが見えるだけとならないだろうか。つまり、そとから計算されるPhiとしてではなく、内側から現象学的な統一性と主観性とがどのようにして実現されると言えるのか。

それから、effective information(EI)というものを使うことの妥当性。ここでの議論されていることは、全体と部分、外側と内側、メアリーの部屋、汎心論、このへんの議論自体はEIでなくてpredictive codingでも成り立ちそうなのだが。

あと、ある時点での情報量をすべて記述すればそれで必要なものはすべてあるという立場にある。力学的な軌道と履歴は考えてなさそうだ。x, xの時間微分、…というふうに記述しているのかもしれないが。

ワーキングメモリーやエピソード記憶や注意やそういうものと意識とは同時ではない。必ず例外が出てくる。そこでIITが意識そのものだと言ってしまうことで他の認知科学的概念を使った説明よりもより強い主張をしているのだが、肝心のIITが計算できないので突っ込みにくい。

いや、いろいろ突っ込みたいところはあるのだが、なんか妙にうまく躱されてしまうかんじ。思いつきの羅列ではなくて、長い間議論で鍛えられてきた様子はある。

とはいえ、IITには行動がまったく入ってこないから、完全に受け身のセンサーネットワークでも、ただしくPhiが高くなるようなネットワークをデザインできれば(それは簡単ではないと明記されているが)、意識は持てると言うことになる。

active vision/enactive viewとざっくり整合性を付けてしまうならば、Phiが高くなるようなネットワークを形成する過程にsensorimotor contingencyは必須だが、あらゆる意識にオンラインで行動が必要ではないというふうに議論することは出来る。

.@alltbl ただし、デジカメみたいに平行に情報処理されているだけだとPhiは大きくならない。もっと基本的な回路、たとえばランダムな結合、スモールワールド、それらでふつうにPhiが大きくなるようなネットワークが作れるのか、このへんはやってみないと分からないと書いてあります。

なんかいろいろやってみたら、けっきょく行動を入れないとPhiが大きくなるネットワークを学習できなかった、という事態にもしなったとしたら、けっこう得心がいくかも。

小脳は並行処理だからPhiは大きくならない、大脳はPhiが大きくなる、という議論をしている。どのくらい定量的な議論なのかは、そのへん飛ばし読みしたので分からない。

.@alltbl オンラインで整合性を取ることが「いまの」意識に必要なことなのかどうかというのが論点で、これは自明でないけど、オンラインで整合性を取ることが「将来の」意識にとって必要だってのはけっこう自信がある、というかんじです。私は。

たぶんいまの話は、以前池上さんと話題になった、フィードバックとフィードフォワードの話に繋がる。やっぱ私はすぐにフィードフォワードの方に目が向く。

これのこと:フィードバックとフィードフォワードにおける時間 (池上さんとのやりとりを含む)(20111021)


2013年03月23日

トノーニの「意識の統合情報理論」について:予習最終回

ジュリオ・トノーニが来るワークショップ "Measuring Consciousness - Theory and Experiments"は京大で3/25開催。参加費無料、申し込み手続き不要。


トノーニのBiol. Bull. 2008 "Consciousness as Integrated Information: a Provisional Manifesto"のはじめの方を読んでた。まとめると、

フォトダイオードには意識が無くて人間に意識はあるのはなぜかというと、「灯りが付いている、付いていない」という事象が、人間にとってはそれが光であって音でない、無彩色であり色はない、といったいろんなレパートリーの中から選ばれたという意味で情報量があるのに対して、フォトダイオードではそれは単なる1ビットの情報でしかないからではないか。いっぽうデジカメは情報量はたくさんあるが、センサー同士の間に相互作用はない。つまり統合がない。だから、情報量が多ければ意識があるというわけではない。

というわけで、情報量と統合との両方を考慮したものとして、まず要素間ごとに定義されるeffective informationを計算する。さらに脳の部分ごとに切り分けたときの情報量を計算して、[脳の部分での情報量の総和]と[脳の全体での情報量]との差を計算して、部分では説明できない分がPhi。まとめここまで。

あらゆる部分の切り分け方をするために、組み合わせの爆発が起こって、実際の生物のニューロン数では実質的に計算が無理となる。Sethの論文はこのへんを工夫して、実際の脳でも応用可能なindexを作っている。大泉さんもたしかはじめのうちはこのindexを使っていたと思うけどその後改良しているらしいのでそのへんは当日のお楽しみに。


でもって、わたしが以前問題にしたのは、ここでのeffective information (EI) が、外部からの情報量ではなくて、その要素にとっての情報量になっているのかということだった。つまり、神の視点がないようになっているのか。

たとえば、さっきのデジカメでは情報量が多いという話はあくまで観察者の視点であって、デジカメ自体にとっては要素を繋ぐすべがないのだから、それはデジカメにとっての情報ではない。

これについてはp.220で言及されていて、mechanism(要素間の関係)とstateが決まればEIはimplicitに決まるという意味で、 EIはそのシステムにとってのintrinsic propertyである、という言い方をしている。そのうえで、外側から見る際にはあらゆる可能なinputを入れてやることでエントロピーが最大のときを決めてやることでEIをexplicitに計算してやることが出来る、とある。そういうわけで、EIは要素自体がアクセスできる値ではないし、要素自体があらゆる可能な入力のレパートリーを知っているわけではない、ということになる。

だから、要素自体は入力を出力に変換するmechanismと自身のstateしか持ってない。Phiはそういったシステムが持っている創発的な、と言って悪ければ統計物理的な値である。

ただ、こういう言い方で内的/外的情報の問題が解決できるというのなら、EIでなくてほかの情報量的indexでもいいように思う。後述するが、Itti surpriseでも同様なものを構築することが出来るだろう。そうすると、フリストンの自由エネルギーと情報理論的にどういう関係になるだろうかとか一瞬想像してしまう。


EIの計算の説明名で書いてあることがよく分からない。t=1でstateが11 (二つの要素のそれぞれが01になる)だったとき、t=0では10または11しかとらないとあるが、これがなんでだかわからん。なんか説明欠けてないだろうか?

EIは要素間で決まる値であり、要素それ自体は自分のstateしかわからないし、相手の要素のstateはここでmechanismと呼んでいる関係(条件付き確率)を通してしか分からないはず。

ともあれ、EIはあらゆる可能性が当確率で起こるとするpriorと実際に起きているposteriorとの間のKL距離なので、直前の時間のstateとの差分を見ているpredictive codingとは別。EIは相対的ではなくて、絶対的な情報量の計算をしている。

もうちょっと正確に言うと、EIはKL距離なので向きがある。要素1->要素2と逆向きとのEIがそれぞれ計算される。

あとは新幹線の中で読む。中途半端だが、ここまででブログにしておく。


2013年03月21日

学会やセミナーどう質問したらうまくいくだろうか?

2012/9/16

質問をするときに、いかにクドくしないかは考える。放っておくといくらでもクドくなるから。「あなたかもしくは他の誰かがこれこれこういうことを確認していますか?」は「あなたはこれこれこういうことを確認していますか?」で充分。ほかの誰かがやってるなら後者でも答えてくれるから。

あと、前置きを言わないようにする。「ナイーブな質問かもしれませんが」とかは情報がないので単刀直入にいくべき。

「素晴らしい講演ありがとうございました。質問ですが…」もやらないことにしている。他人にやるなとまでは言わないが。どうやらこれは学会の文化に依るらしい。儀礼的なのは好きでない。そういうのは懇親会で個人的にやるべきだと思ってる。

質問の真意を説明する前に、具体的な問いに落とし込む。頭のいい人だと質問の真意を汲んでくれるし、そうでなかったら畳みかければよい。

今日はGrégoire Courtine (最近Scienceに論文出した)のセミナーだった。脊髄損傷ラットのFESによる機能回復の話。

素朴な疑問として「トレッドミル条件で尻尾を支えるのはなんで?」と聞こうと思ったのだけれども、もうちょっと質問を組み立てることにして、「尻尾はロコモーションにはどのくらい寄与するの? トレッドミル条件では支えているようだけど、overground条件では支えてない。両者の差は尻尾を活用してるかどうかなのでは?」としてみた。けっきょくクドいw

結果論だけど、Grégoire Courtineはむちゃくちゃよく分かっていて、一聞けば十返ってくる人だったので、この人に対しては「トレッドミル条件で尻尾を支えるのはなんで?」と聞けば充分なのであった。

素朴な疑問が浮かんだときにそれだけ質問すると話が広がらなくてつまらんので、ちょっと質問を組み立てることを考えるようにしている。高等研の研究会のときには「contagious yawningでは実験者があくびをするけど、それはvoluntaryなものだから、fake yawningだと思う。」とコメントした。

さらに、「どうしてfake yawningで充分contagious yawningが起こるのだろう?」と聞けば話が膨らんだかもしれないが、そうではなくて、つづきを「real yawningでcontagious yawningを調べたものはないのか?」というふうに問うてしまった。これはよくない。

後者だと「そんなものない」で終了してしまう。質問の意図は汲んでもらえず、議論も盛り上がらなかった。前者だったら、contagious yawningを起こすのに必要な要素は何か、みたいなもうすこし本質的な問題に届いたような気がしたんだけど。

クドくはしたくないが、つまらん質問にもしたくない。そんなことを考える。あともちろん、clarificationのための質問と、議論をするための質問は別で、今は後者の話をしている。あと、ラボセミナーとかで、講演者がちゃんと分かって喋ってるかどうかを確かめるための質問とかもある。

つまらん質問にならないように質問を組み立てて、「これに答えられないとお前の主張はひっくり返るよ」という風になるようにして、必死になって答えてもらえるように心がけているのだけれども、なかなかうまくいかない。学会でもラボセミナーでも。


2013年03月16日

スライド用に使える解剖学の図を探してみた

2012/11/1

いろんな動物での脳の大きさを比較した図を探していて、これがいいと思うんだけど、ソースがわからない。いろいろ探したらHubel (1979) Scientific American 241(3) 44-53であることが判明した。

上丘(superior colliculus) = 視蓋(optic tectum)がほ乳類では小さいけど鳥、両生類、魚類では大きいって絵はこれがよさそう。 だがふたたびソースが不明。(google画像検索済み)

しかたないのでほかを当たったら、Integr. Comp. Biol. (2002) "Understanding Vertebrate Brain Evolution" これのfig.1を発見。これはソースが書いてある。これらだそうな:Braun, C. B., and R. G. Northcutt. 1999. Morphology: Brain and cranial nerves. In R. Singer (ed.), Encyclopedia of paleontology, pp. 185–192

"What is the thalamus in zebrafish?" これすごくいい。Fig.8見るとメダカでは視床のどこを介して感覚入力が入るのかだいたいわかる。メダカではtectumから新皮質への投射は無し。PGIを介して扁桃体に行く。

Fig.8でのanterior thalamus (A, green)がたぶんLGNの先祖なんだろうってのは以前比較解剖学関連の教科書を読んでて考えた。弱い根拠だが、tectum -> Aの投射はヒトからサカナまで保存されてる。

だが本文読んでみたらこの考え方には否定的で、なぜかというとanterior thalamusからの投射はGABAergicなんだそうな。glutamatergicなのはもっとcaudal側のthalamusにある。これは説得的だ。著者の結論はサカナにLGNの先祖はないというもの。

同様にして、pulvinarの先祖もない。ただし、PGIって核を介してtectumからamygdala, hippocampusへの投射がある。これは面白い。

Pulvinarはヒト、サルにはあるけどラットではほとんど無い。ではその先祖は何かっていうとLGN含むdorsal thalamusがそもそも新しい核であって、それが分化したらしい。Puellesの"Thoughts on the development, structure and evolution of the mammalian and avian telencephalic pallium"のfig.5参照。

つまり、渡辺茂先生の二重乖離の実験にあるように、トリのN. rotundusはヒト、サルのPulvに対応すると考えられている。これは機能的にはそうなんだろうけど、系統発生的にはたぶん違ってるということが上記のPuellesのfig.5からわかる。

いま言及した比較解剖学者のLuis Puellesのwebサイトを探していたら、アレン・インスティチュートのAdvisory Councilsのページがヒットした。関係者どんどんinvolveされているってことがよく分かった。

2012/11/5

以前言及した"What is the thalamus in zebrafish?"で味わい深いのは、Fig.1の系統分岐図でzebrafishが中心になっているために、その近隣の種が拡大されていて、ふだん見ているのと違っていること。

オーストラリア中心の上下反転世界地図(リンク1リンク2)を見たときのような、視点の変更による驚きと喜びがある。

系統樹による大脳、中脳、間脳、小脳の大きさの違いを図示したこの図もよく見るけどソースが見つからなくて(カラバイだって書いてあるが)難儀していたんだけど、いろいろ探してCurr Biol. 2005 15(23):R946-50 "Evolution of the avian brain and intelligence"であることを突きとめた。

2012/11/7

The Retinotopic Organization of Striate Cortex Is Well Predicted by Surface Topology この図はイイ! V1損傷の話でretinotopic mapについて説明するときにちょうどいい図がなかったのだが、こんどからこれでいける。

ちなみにmacaqueの場合は古典的な論文でDANIEL and WHITTERIDGE (1961) J Physiol. 159:203-21というのがある。電気生理から再構成。fig.5,6では折り紙wを使って構造を説明。

もっと時代の新しいところでは、Tootellが物理的にunfoldしたV1で2DGを使って作った J Neurosci. (1988) 8(5):1531-68. "Functional anatomy of macaque striate cortex. II. Retinotopic organization"

マカクでHortonでいい図を選ぶとすると、J Neurosci. 1996 Nov 15;16(22):7228-39. "Intrinsic Variability of Ocular Dominance Column Periodicity in Normal Macaque Monkeys"だろうか。

マカクでどうやってV1をunfoldするかは先述のJNS1996 16(22):7228のfig.1にある。味わい深いのは、このテクを使った初期の論文JNS1996 16(5):1791ではnewbornでも綺麗に開けていないが、1998 18(14):5433ではほぼ完璧であること。だんだんうまくなってるっぽい。

盲視で二つの経路議論をするときにトリでも同様の二つの経路があるって話をするときには"Hemispheric asymmetries: the comparative view"これの図1がよさそう。


2013年03月10日

perirhinalでの刺激-刺激連合と刺激-報酬連合

2012/10/30

Science 2012 "Preference by Association"に関する話だけど、nhpではperirhinalには刺激-刺激連合記憶と刺激-報酬連合の両方がある。この両者をどう繋ぐかって問題になる。海馬関係はヒト、nhp、rodentsでいつも話が食い違う。

.@kosukesa なるほど「種による知識構造が違うのかも」これはあり得ますね。Empiricalな問題としても面白いところだとおもいます。

ただ、海馬周りに関しては連合学習にspecificな話でもないので、端的にrodentでは海馬に(電極で)アクセスしやすくて、monkeyではアクセスしにくい。ヒトではperirhinalは小さくて活動が見えにくい。このへんのサンプリングバイアスが話に混ざってる。

そういう意味では、最近のNature論文で出てきた、nhpでもentorhinal cortexにgrid cell見つかったってのは面白いと思う。

.@xmatumo 連合を形成している場所と、それをstoreしている場所が違うってこと? それはありうるとは思います。

.@kosukesa @xmatumo nhpでのlesion実験で、perirhinal cortexが刺激-刺激の連合記憶ニューロンの形成(連合記憶自体ではない)に重要であるという仕事があります。 PNAS1996

刺激セットAを学習した後で、lesionしてから刺激セットBを学習する。両方の連合記憶ニューロンが無くなる。視覚応答ニューロン自体は消えない。つまり、perirhinal cortexは形成にも保持にも関わる。

Perirhinalを両側性にlesionすれば、学習は出来なくなる。Gaffanの論文のどれか。もう10年近くこの分野から離れているので忘れてしまった。

.@kosukesa ここで見ているのはニューロンの活動だけなので、両側性lesionの結果を探してるんだけどすぐには見つからないです。

ラットではaquisitionだけに関わるって言ってる: Learn Mem. 2010

だんだん思い出してきた。まとめると、1) もともとnhpでは海馬+扁桃体lesionによって視覚連合記憶の形成が阻害されるという話があったのだけれども、それは海馬+扁桃体にアクセスするためにperirhinal cortexを損傷したせいだということが分かった。

2) Perirhinal cortexが記憶で、inferotemporal cortexが視覚で、二重乖離するという損傷実験 Buffalo et.al. 1999 (Squire陣営) Buckley et.al. 1997 (Gaffan陣営)で意見の統一したようだったが

3) Perirhinal cortexは視覚にも関わってるんだって証拠がいろいろ出てきた Annual Review of Neuroscience 2007 このあたりからフォローしてない。

Perirhinal cortexが刺激-報酬連合に関わるって話は Liu Z, Murray EA, Richmond BJ (2000) Nat Neurosci 3:1307–1315. この中で、線条体->Perirhinal cortexのドパミンが寄与してるってのを読んだときは正直信じなかった。(解剖学的に結合が弱いから)

@xmatumo さんが言うとおり、orbitofrontal cortexからの入力で考える方が尤もらしいと思う。鮫島さんの仕事にも関係するかもしれない。


2013年03月06日

さうして、このごろ 20120930


0908

「クリンビュー」の「クリン」の部分はかなりいい、もちろん「バスクリン」もいいかんじ、「ミミクリン」もニューウェーブだが悪くない、でも「アイスクリン」では狙いすぎ。

「アサヒクリン」は知らなかったが、「アサヒペン」の「ペン」のところは間違いなくいいかんじ。

Wikipediaのアサヒペンの項目より:「銀座中央通りの ... ビルの屋上には ... ペール缶と刷毛をかたどった巨大な回転立体看板が存在したが ... 2009年に撤去された。かつては千代田区岩本町の昭和通り沿いのビル屋上にも同様の立体看板が存在したが、こちらも撤去されて現存しない。」大ショック。


今日の午前中は次男とポケット人生ゲーム極辛をして遊んだ。なんか悪いイベントごとにストレスカードとかあって、それ持ってると生命保険に入れない。あと、職業選択でフリーターを選択すると退職金がもらえない。なんかいろいろ過酷で、人生ゲームも世相を反映しているのだった。

けっきょく次男は教師でスタートして途中でプロスポーツ選手として成功し、退職後も悠々自適の生活を営み一位でゴールした。わたしはと言えば、ストレス多めなコースを続けて、退職直前で借金をしたため、退職時に利子分を払って、老後もカツカツな状態でゴールすることになった。なんか身に沁みる。


2012/9/20

このあいだひさびさに名鉄に乗ったら、後ろで二人の女性が「大学のレポート出さないといけないけど、最近夜の仕事を始めたから時間がない」みたいな話をしていた。やっぱ研究所に籠もっていると世間に疎くなるなあとか思った。


2012/9/21

今日は17:50に長女をダンス教室に送って、帰ってきたら次男に空手の胴衣を着せて18:40に道場まで送って、その脚でダンス教室が終了した長女を迎えに行ったら待たされてけっきょく19:30で、帰ってきて夕食食べて、これから次男の空手のお迎え。まごう事なきリア充と言うほかない。


2012/9/22

次男が「おばあさんのシワは何本あるでしょう?」という昨日と同じ謎々を出すので、4*8=32で32本!と答えたら、そういえば昨日出したか、と笑っている。「エズミに捧ぐ-愛と汚辱のうちに」のCharleyのように拗ねたりはしない。いいやつだ。

wikipediaのサルトルの項目より: 「想像力についての実験のため、…メスカリン注射を受ける。この際に全身をカニやタコが這いまわる幻覚に襲われ、以降も幻覚を伴う鬱症状に半年以上悩まされることになる。甲殻類に対する恐怖は生涯続いた。」 味わい深い。

「窯変」って概念は格好いいなあ。「ケミストリー」と同じっちゃあ同じだが、前者を選んでおきたい。陶芸に興味を示しだしたにわかのオッサン、みたいな雰囲気さえ払拭されれば。こっちもよかった: http://www.shift-inc.co.jp/weblog/2008/03/post_29.html

奥ゆかしさを極めるのは、たいへん難しいことだなあ。

車の中で歌いながら「イー」と音を引き延ばしていると、なんだかホーミーみたいな高音が出ていることに気づく。いつかホーミーをマスターして、飲み会とかで芸として披露してみたい。


2012/9/26

"Quicksand"(流砂)ってかなりイケてる単語だ。シューゲイザーっぽい。

デイリーポータルZ「雨が降ると現れるまぼろしの大河」 これよかった。視覚の倍率を変えてみると、世界が違って見える。地面に寝っ転がってみるとか、脳内でモーションブラーかけてみるとか、自分もいくつか技法を持っているのだけれども、こんなやり方もあるんだな。


2012/9/29

数年前の話だけど、岐阜の叔父さんが畑で取れた野菜をゆうパックで送ってくれたんだけど、不在だったらしくて郵便局に放置されて、再び届いたときには萎びていたということがあった。叔父さんには電話で謝った。唐突に思い出した。

今日も今日とて長女のお迎え。道が混んでたので無駄話してたんだけど、ちょうどザッパのアブソリュートリー・フリーの"Invocation & Ritual Dance of the Young Pumpkin"(ザッパのギターとバンクガードナーの木管のインプロビゼーション)がかかってたんで、クラリネットやっている長女にここで聞こえる木管はなに?って聴いたら、わからないけどたぶんオーボエかなって答えだった。ちなみに"The Duke of Prunes"のほうはビブラートがかかっているのでクラリネットはあり得なくて、たぶんフルートとのこと。感服した。


2012/9/30

「エステー化学」はかなりいけてる、「テー」はもちろんのこと、「化学」もいいスパイスになっている。たとえて言うなら「大名古屋ビルヂング」くらい。

はじめから間違っていたんだと、そしてなにも始まっていなかったんだと、予言の自己成就を望み、(略)

「デッカ・レコード」の「デッカ」もいいかんじ。目移りしちゃう。

ビートルズの「ヘルプ!」に入っている、"Tell Me What You See"、どうってことない曲だけど、間奏のエレピとドラムだけのあそこがかわいくて好き。(ベースも入ってるか)

流しで洗い物の音がしているから奥さんかと思ったら長女だった。この時間は当然ママは寝ているので一発で分かるはずなのだが、なんというか、不思議な感覚だった。

月が見えてきたので、ちょとコンビニまで散歩がてら月見。ちょうど満月で、雲がすごい勢いで動いていくのだけれども、私には月がものすごい勢いで動いているようにしか見えなかった。道の真ん中でしばし立ち止まり、雲に隠れてはまた出てくる月を眼で追って、なんだか妖しい気持ちになった。

なんでそのように見えるのかといえば、それは今晩が満月で、月が高いところにあって、フレームオブリファレンスとなるような地上のものが視野に入らないからなのだけれども、それをしたところで妖しい気持ちは消えなかった。奈良井公園ではなにやら若者がはしゃぐ声、台風で興奮した様子。

わたしはといえば、禁を破ってカルピスチューハイを買って、コンビニの駐車場で月見。それ、ふつーにDQNです。気温とか、湿度とかを感じながら、こころのゲインを上げてゆく。遠くで聞こえるであろう列車の音に耳を澄ませようとしたのだけれども、虫の声と近くを走るバイクの音でかき消された。

今日の昼ごはんには、サークルKでモヤシが一パック20円で売っていたので、それをサッポロ一番味噌ラーメンに突っ込んで食べる。炒めるのと違って煮るのだとそんなに体積が減らないので、一パック投入は無茶だった。だがそれがよい。


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