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2000年08月19日

グレゴリー・ベイトソン(Gregory Bateson)の「精神と自然」まとめ

Chap.2 学校の生徒だったらみんな知ってる

認識論についてのベイトソン流「基礎の基礎」。

  1. 科学は何も証明しない。

    科学は過程を向上させたり反証を加えることはできるが、それ自身の正しさを証明することは出来ない。これはポパーの考え方と同じ。オッカムの剃刀でより単純な答えを正しいと思っているだけ。原文ではこういってる。"Science probes; it does not prove."
  2. 地図は土地は別物。名前と名付けられたものは別物。

    記号論。シニファンとシニフィエ。
  3. 客観的経験というものはない。

    経験とは全て主観的なものである。足を踏まれたときに経験するのは「足を踏まれたこと」そのものではなくて「神経報告を元に再構成された足を踏まれたことに対する私の印象」である。
  4. イメージの形成は無意識過程である。

    我々は知覚の過程に入り込んでいくことは出来ない。我々が意識するのは知覚の産物だけである。錯覚の実験でわかるように、遠くにあるものは小さく、近くにあるものは大きく見える、という法則が意識しないところに組み込まれている。
  5. 知覚された世界が部分に分かれるのは必然かもしれないが、その分かれ方は必然ではない。

    ある多角形を記述する方法は複数ある。この「記述」は必然的に恣意性を持つ。このような「記述」を元に「説明」がなされる。
  6. [発散する連鎖]を予測することはできない。

    全体の振る舞いを知ることは出来ても、個に関する言明は出来ない。カオスの発想。
  7. [収束する連鎖]を予想することはできる。

    発散と収束は異なる論理タイプに属する。発散は個を扱い、収束は集団を扱う。確率法則とは、(大数の法則による収束の原理を使って)個と集団という異なる論理タイプに属するものを結びつけるものである。論理タイプ:ラッセルの考え。命題の論理タイプを考えることで自己言及によるパラドックスを回避しようとした。
  8. 無からは何も生まれない。

    a. エネルギー保存の法則。 b. パストゥール:生命なしに生命を生み出すことは出来ない。 秩序、パターンは情報なしには作り出せない。
  9. 数と量とは別物である。

    数はパターンとゲシュタルトとデジタル計算の世界に属し、量はアナログ計算、確率計算の世界に属する。
  10. 量によってはパターンは決まらない。

    量とパターンは別の論理タイプに属する。
  11. 生物学に単調な価値はない。

    どんな薬にだって致死量はある。
  12. 小さいことはいいことだ、ということもある。

    四倍体の馬の話。サイズには関連する他の変数によって決まる最適値がある。ゾウの時間、アリの時間、だっけ?
  13. 論理は[因果のモデル]としては不十分だ。

    サーモスタット、ブザーの話。論理には時間が含まれていないのに、因果には時間が含まれている。
  14. 因果の方向が逆転することはない。

    そのため、目的論的過ちを犯す。しかし、原因と結果が循環的であるとき、どちらも互いの原因になっているということができる。卵が先か鶏が先か。
  15. 言葉は通常、相互作用の片面だけを強調する。

    主語Aが述語Bという性質を持っている、という表現はAがその内的、外的及び観察者との関係によって規定されていることを無視しやすくする。
  16. [安定している][変化している]という言葉は記述のうちの一部分のみを表している。

    生きているシステムにおいて、安定している、とは何か他のものが変化しているからであり、この言葉が属する論理タイプを明確にする必要がある。

Chap.3 世界の重なりを見る

複数の情報が組み合わされるとより多くの理解が得られる。

  1. 差異

    差異の知らせ(=情報)は、二つ以上のものの相互作用に差異が内在するときに、その二つ以上のものによって作り出される。
  2. 両眼視

    片目ずつの情報の重ねあわせによって奥行きという情報が生まれる。つまり、片目からの情報とは別の論理タイプに属する情報が生まれ、視覚に新しい次元が加わる。
  3. 冥王星の発見

    ゆっくりとした動きを見付けるためには、時間上の異なった瞬間の観察を比べる、という作業が必要になる。冥王星の小さなジャンプは恒星の経時的な位置を基準にすることで発見された。
  4. シナプス加重

    ニューロンAとニューロンBとが同時に発火するときのみ、両者の下流にあるニューロンCが発火する。つまり、加重という言葉は適当でなく、むしろ論理積ANDを行っている。
  5. 「マクベス」の幻の剣

    マクベスは剣が幻であることを触覚では血は付いていなかったのに視覚では血が見えることから見やぶった。二つの感覚を比較することでメタ情報を得ている。
  6. 同義表現

    (a+b)2=a2+2ab+b2は幾何学的に、一辺がa+bの正方形の面積を考えるとよくわかる。しかしここでは新しいことが付け加えられているわけではない。しかしここで生徒は代数と幾何とが翻訳可能であることを発見している。
  7. 二つの性

    生殖は単一の性で行われる場合と比べて、二つの性の分裂と融合による方法は個体の偏差を抑えつつ、遺伝子の組み合わせを変化させることを保証している。
  8. うなりとモワレ

    二つのリズムパターンが重ね合わされるとその差が第三のパターンを生み出す。二つの音を重ねると、二つの周波数の差がうなりとして聞こえる。二つの縞パターンを重ねると、二つの空間周波数の差がモワレとなる。
  9. 「記述」「トートロジー」「説明」

    説明は記述以上の情報を与えることはないはずなのに、それ以上のボーナスがある。「説明」は「トートロジー」の上に「記述」をマップすることであり、「記述」と「トートロジー」との重ねあわせによって「説明」はより豊かになっている。

Chap.4 「精神過程」であることの条件

精神の過程mental processが他の物質的出来事とどう違うかを論ずる。

  1. 「精神」とは部分が相互作用してできる集合体である。

    この書は全体論的であるが、まともな全体論はみな、部分の相互作用を基盤とする。
  2. 「精神」の各部分での相互作用は差異によってトリガーされる。

    相互作用はエネルギーの受け渡しではない。
  3. 「精神過程」は付帯的なエネルギーを必要とする。

    2.からエネルギーが必要でないといっているのではない。それぞれの部分がそれぞれの部分でエネルギーを必要としており、準備してある。
  4. 「精神過程」では決定要因が循環的に連鎖している。

    フィードバックによって互いの決定関係の記述が一周すると、論理タイプが変化している。
  5. 「精神過程」では、「差異の効果」とは「それに先立つ差異をコード化したもの」のことである。

    コード化のうち、「部分が全体の代わりコーディング」では部分を知覚してそこから全体を推測する。我々の生活での知覚がそうだ。
  6. これらの情報の変換プロセスを記述し分類するとしたら、その現象の論理タイプの階層構造を明らかにすることになる。

    論理タイプを移り渡れるかどうか。パブロフの犬、イルカの例、ダブルバインドの理論。

Chap.5 関係の重なりを見る

Chap.2に続いてこんどはそのメタの部分同士の重ね合わせを考える。佐藤訳ではそこは訳出できてない。ちなみにchap.3の原題はmultiple versions of the world、chap.5の原題はmultiple version of relationship。つまり、chap.7で出てくるprocessとformという形式をchap.3-6で模している。(追記20070630: 改訂版では「重なりとしての関係」となっている。)

  1. 「汝自身を知れ」

    「汝自身を知れ」という言葉に従うことで新しい情報が加わる。また、自分の状態を知っていない方が問題解決がうまくいくこともある。「遊び」という例ではシステムAとBが内部の情報のみから学習をしている。
  2. トーテミズム

    「人間社会のシステム」と「自然をも含んだ生態システム」との重ね合わせで捉えること、これがトーテミズム。
  3. アブダクション

    例:カエルの体構造と他の動物の構造との同型性に気づく。これは複数の出来事の多重な記述をしていることになる。

Chap.6 大いなる「確率的過程」

「進化」と「学習」は本質的におなじ「確率的過程」であり、両者の違いはその過程の基盤が属する論理タイプの違いに過ぎない。

  1. ラマルク説の誤り

    ラマルク説の誤りとは、「獲得形質の遺伝」で受け渡される遺伝情報についての論理タイプの誤りである。
  2. 用・不用

    用・不用の問題では、体細胞変化と遺伝的変化という別の論理タイプを渡っている。そのためには体細胞変化と遺伝的変化とはそれぞれがお互いの柔軟性が保てるように拘束しあっていることを考慮すべきである。
  3. 遺伝的同化

    Conrad Waddingtonの実験。個体の体細胞変化と周りの生態系との共進化を考える。ここで、個体、個体群、共進化、という違った論理タイプが現れることになる。
  4. 遺伝的変化による体細胞変化のコントロール

    体細胞変化の制御は「変化の能力」「変化の能力を変化させる能力」とメタ化することができる。(神経の場合、神経間の伝達を変える「神経の可塑性」に対して、「神経の可塑性」を変える「メタ可塑性」というのがある。)しかしこのメタ化は数段で遺伝子レベルに達する。そういう位置に遺伝子変化はある。
  5. 無からは何も生まれない―発生ヴァージョン

    カエルの受精卵での極性の発生は精子の突入による。非対称であるということは対称であることよりも多くの情報を必要とする。「ベイトソンの法則再考」。
  6. 相同

    トムソンのカニの形の例。動物の相同には違った種類のものがある。また、系統発生的相同はその中でより安定な擬似トポロジカルパターンによるものである。
  7. 適応と耽溺

    「耽溺」とは破滅的結果をもたらす「適応」のことである。例として、短期的に見て好ましいことが、長期的には破滅的である例。これは論理タイプ間での価値の違いによる誤算が関係している。
  8. 「確率的過程」「発散的過程」「収束的過程」

    遺伝的変化の発散的、確率的過程は発生の収束的システムによってバランスをとっている。
  9. 二つの「確率的過程」を比較し、組み合わせる

    1)遺伝子変化にランダムな要素があり、それが生物の内的ストレスによって選択されてゆく。2)表現型と環境との関係に予測不能性=ランダムな要素があり、これは適応によって選択されてゆく。無からは何も生まれない。
    この二つを組み合わせてわかることは、1)の遺伝子変化が抽象的、質的量的どちらでもありうるのに対して、2)の体細胞変化は直接的で全て量的である。またこの二つの「確率的過程」と「精神過程」を比較すると、「精神過程」も二つの「確率的過程」によっていることがわかる。1)「創造的思考」はランダムな要素をもっている。これは論理的一貫性のフィルターによって選択される。2)環境との関係のランダムな要素があり、これは学習などによって適応的に選択されてゆく。
    さらにこの二つの「確率的システム」は「分類」と「過程」という形で組み合わされる。これはchap.7にて。

Chap.7 「分類」から「過程」へ

記号化する、とは「名づけられるもの」から「ものの名前」へと論理タイプをジャンプするものだ。形態と過程の関係はトートロジーと記述の関係に一致する。

  • 「ナヴェン」の例

    バリ島民の行動の記述(過程)は男女気質の類型化(形態、分類)にまとめられ、これは類型間の相互作用(過程)にまとめられる。このジグザグによって論理タイプを登っていくことになる。
  • エアコンの調節の例

    調節される気温(量的変化)、エアコンの設定温度(閾値)、人が寒い/暑いと感じる(量的変化)と論理タイプを登る。
  • 賢者は輪郭を見る

    こうして過程のみを重視するものと分類のみを重視するものとは時間を捉えなおすことによって統一的に解決される。時間が関わるとき、不連続性が現れる。感覚と組織とコミュニケーションの世界はこのような不連続=閾値の存在なしには考えられない。

Chap.8 それでいったいなんなの?

野暮な物質主義を逃れる道は美だ。そして美と意識と神聖さの領域、これらを考える前の問題として、精神、トートロジー、差異、の問題を論じたのがこの本だ。



2000年08月16日

なぜ私は93kgから73kgへのダイエットに成功した後リバウンドに苦しんでいるのか。

もともとは
16-8歳。1984-6年:70kg
水泳部に所属して夏には1万メートル以上泳ぐ。腹が裂けるほど飯を食っているが当然太らない。身長などはこの頃から変化がない。
前回のダイエットとそれ以降
19歳。1987年:80kg台
浪人時代。運動をやっているときと同じペースで飯を食っていたら即効太った。
21歳。1989年初夏:93kg
あまりの変化に人の漏らす言葉にショックを受けてダイエットを開始する。
21歳。1989年秋:73kg
りんごやトマトを主体にした過激なダイエットで筋肉ごと3ヶ月かけて体重を落とす。あれはよくなかったが、水泳部のコーチをやりながらなので、運動を平行して出来たのはよかった。
25歳。1993年:70kg台後半
四年間程度はこの体重を維持できた。
27歳。1995年:80kg台
この辺からじんわり増えてくる。
28歳。1996年:90kg台
初めての一人暮らし開始で三食飯食って間食して夜中の帰り道に四食目買ってお菓子もつけるようになる。
30歳。1998頃の最盛期:98kg
結婚して妻が食事を作ってくれるようになるが、それまでの食生活が改まらず、こっそり間食をする生活が続く。前から妻を食事には気を使ってくれていたが、私がそれを役立てることをしなかった。
1999/12/22:96kg
忘年会。食いまくる。肉もあれば生牡蠣もあれば酒もあればケーキもある。
ダイエット開始
1999/12/24
風邪を引いて丸二日何も食べられない状態が続いた。もともと風邪を引いても食欲はある性質なのだが。
1999/12/26:94kg
体重を測定したらいきなり2kg程度減っている。これは基本的に水分の減少であるので、脂肪が減ったわけではない。しかし、せっかくなのでダイエットをすることにした。食事はまだお粥適度だが、間食を完全に止めた。しかしまたも始まりのきっかけは禁煙と同様、風邪だった。
2000/1
ダイエットの内容:朝昼は普通通り食べる。夜だけはご飯無しでおかずだけにする。間食はしない。コーヒーなども飲まない。別にタバコも吸いたくない。特につらくはない。精神力で減量しているわけではない。なんとなくそういう調子が出てきている、という感じ。ウーロン茶などのノンカロリー飲料を飲むが、太っていたときより量が減った。
2000/1/11:88kg
約20日間で96kgから88kgまで減らして腹のふくらみの脇にへっこみが出てきた。再びリバウンドするのか、いやその前に前回のようにちゃんと痩せられるのか、乞うご期待!!!
2000/1/31:83kg
うまくいってます、というか減り過ぎです。現在、83.0kg。約40日間で13kg減りました。
2000/2後半
順調だがそろそろ回りの声に賞賛だけでなく、心配の声も混じってくる。確かにペースが速すぎる。ただ、無理しているわけではない。めまいがするなどの体調不良もない。風邪も暮れ以来全くひいていない。
2000/3/19
ついに75kgを切る。これで運動をしていた頃の体重となるので減量は終了。この体重と体調を維持することを心がける。ここからが新たな戦いです。
ダイエット完了
2000/5/17
ダイエット完了したのだが、まだ微妙に体重が減っている。グルコース不足にならないように三時のおやつなどは取っているのだが。ちょっとビビリ中。
2000/8/16
ダイエット完了して、69-70kgを行き来する。3ヶ月ほど安定している。ウンチが毎日安定して出ないので、それによる体重変動がある。つらくはないが、飲み会などあるとすぐに71kg越えそうになる。気は抜けない。
2000/9/13
微増。危ない。3時のおやつや夕食後のデザートなどを調節してなんとか抑える。
2000/11/27
学会でニューオリーンズへ行く。観光地なので結構いろいろ食べる。Acme oyster barの牡蠣しょっぱいけど西洋ワサビつければうまい。Gumbo shopで食ったクロウフィッシュエトフィ気に入った。体重は激増せずに済んだ。ジャンクフードを食わなければアメリカでも保てる希望が出てきた。

2001/2
じんわり増えてきた。そろそろまずいのでまた食生活に気をつける。間食を不必要に取ってないか気をつける。
2001/4
しばらく体重計に乗ってない。乗るのが怖くて後回しにする日々。
2001/8/13
そろそろ増えた感じがしたので意を決して体重を測る。なんと、再び70kgを切って一番やせていた状態に戻っている。夏の方が冬より痩せている、ということか、それとも論文執筆のプレッシャー(マジで)によってか。


2000年08月15日

たまにつづるメモ

犬を蹴飛ばすと追っかけて来る - オートポイエーシス的 - 因果なしの世界が加わる
犬を蹴飛ばして空まで舞い上がる(少年ジャンプっぽく) - アロポイエティック的 - 物理的因果


2000年08月09日

たまにつづるメモ

Kさんに渡した名曲選90分テープ。

特選曲集90分テープ:A-1960's side, B-1990's side

コメント A 候補曲を並べたら、ほとんどが60's/90'sに分類できた。そこでSide Aは1960年代の曲に絞ってある。もっとメロディーのいい曲は他にあるが、ここではサイケデリックな曲に絞って私のリスナー人生に衝撃を与えた曲を選んだ。

  • A-1 スティーブ・ウインウッドがサイケ時代に作ったバンド。シタールやタブラがいい感じ。曲調はけっこうかわいい。イギリスで2位ぐらいになるほどヒットした。次のアルバムはもっと黒っぽい方へ行って、それもまたよい。
  • A-2 ヒットしたが、ドラッグソングである(ハイになる)ことに文句をつけられて、ラジオなどでは放送禁止となったが、リーダーのロジャーマッギンは飛行機に乗ったときの歌であると下手な言い訳をした。
  • A-3 ドラムにかかってるディレイがサイケでいい感じ。7拍子。作詞作曲はフランクザッパ。後半は単にギター引きまくりだが、ここを中古レコード屋で聞かせてもらったのが決め手でこのレコードを高二のときに7千円出して買った。
  • A-4 サンフランシスコのバンド、スターシップの前身。三人が自由に動く旋律が特徴だが、ここではギター、ベース、ドラム三人でジャムっている曲を選んだ。インチキ東洋趣味、中近東趣味がいい感じ。初めて聞いたときは怖くて寝れなかった。
  • A-5 バロウズの「軟らかい機械」から命名。少しジャズがかっている。へなへな声も魅力的。これはニール・ヤングにも当てはまる。シドバレット在籍時代のピンクフロイドとUFOクラブで活動を共にしていた。ドラマーでシンガーのロバート・ワイアットは現在も活躍中。
  • A-6 フランクザッパが60年代に作っていたバンド。断片的な曲をつなぎ合わせた構造の曲で市役所勤めの男の妄想が歌われている。「チョコレートシロップに13歳の娘を漬ける」とか。歌詞はエロと政治と風刺って感じでメッセージ色強い。
  • A-7 テキサスサイケの代表的存在といわれるバンド。バンドのメンバーに曲のあいだじゅうずっと「ポコポコ」言い続ける役がいる。噂では壷をかぶっているらしい。ここではおとなしいがなんか壊れている感じのこの曲を選んだ。
  • A-8 ジャーマンサイケの代表。狂った太鼓が17分間続く曲の前半をテープが切れるまで入れてある。歌詞はLSD系。題名も「サンドーサ(LSDを作った会社サンドから)で見た夢」。このようなアルバムを2枚出したあと、ダウナーなアルバムを出してバンドは崩壊した。

B Side Bは1990年代の曲に絞ってある。ここではサイケ系を継承したような轟音系のロックバンドの曲に絞って選曲した。これらの音作りは90年代当初は衝撃的だったが、現在では広く使われるようになった。

  • B-1 イギリスのグループ。メンバーはヒップホップ、R&Bなどのブラックミュージックやピンクフロイドなどのプログレを聞いて育ってきたという。(どの曲もそうだが)ボリュームをデカくして聞くべき。
  • B-2 この曲を聴いて、ブライアン・イーノは「ポップのスタンダードを変えた」という賛辞を出した。轟音が鳴り響いているのに繭の中にでもいるような感じを与える。1991年以来アルバム作成中のまま噂だけが流れつづける。
  • B-3 A-7のグループの代表曲の現代版リメイク。踊れる上にサイケないい曲。シタールの音とハウスっぽいピアノの音が混在する。これ以降、ダブを取り入れた方向へ進んでいて、音そのものの強度がさらに増している。
  • B-4 B-2,5などに影響を受けて作られたオックスフォード出身のバンド。うつむきながらギターをかき鳴らす姿から"shoegazer"と呼ばれたバンドの代表格。その種の自意識過剰というか、轟音の中になんかロマンチシズムのようなものが感じられる。
  • B-5 ニューヨークパンク的、テレヴィジョンの直系のような存在にしてこのような音作りの元祖。ルーツは現代音楽にあり、他の轟音系のバンドと違って、ただノイズを出しているのではなくて、計算して音を重ねている感じがわかる。
  • B-6 B-2,5などに影響を受けて作られた青森出身の日本のバンド。B-4の焼き直しのようなところがあるが、若さ、つたなさがあって作りがないので、他に似たようなバンドはたくさんあるがそれらと比べて好感度高い。
  • B-7 XTCの変名サイケバンド。音作りから曲調まで60年代サイケを真似していて、ほとんどギャグの域に達している。曲としてはよく作られていて、60年代の曲のようなスキ、ツッコミどころはない。けどいい曲。
  • B-8 本当にLSDをやりながら演奏してしまっている人たち。同じことの繰り返しを44分続けているもののうちのはじめの5分をテープが切れるまで入れてある。ある種テクノに通じると思っていたらそっちに現在は移っている。"

2000年08月08日

たまにつづるメモ

Nature Neuroscience 8月号 p.743


As one participant quipped, the most remarkable thing about the Cold Spring Harbor meeting was that most of the speakers were not yet tenured. It is no longer considered professional suicide for young experimentalists to study consciousness, and for a field that is itself so young, that represents progress.

これは間違いなくいいことだがどうやっているんだ?ニューロサイエンスのラボでやれるのか?


お勧めエントリ

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