[月別過去ログ] 2005年04月

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2005年04月30日

Science 4/29


2005年04月29日

Rizzolatti IPL single unit

Science 4/29より。
"Parietal Lobe: From Action Organization to Intention Understanding." Rizzolattiグループ。Inferior parietal lobule (IPL)のsingle unitの論文がついに出てきました。
Rizzolattiの考えるミラーニューロンを含んだネットワーク(Annual Review of Neuroscience '04 "THE MIRROR-NEURON SYSTEM"Nature Reviews Neuroscience '01 "NEUROPHYSIOLOGICAL MECHANISMS UNDERLYING THE UNDERSTANDING AND IMITATION OF ACTION.")はF5-IPL(PF)-STSというものです。 Miallのレビュー Neuroreport '03 "Connecting mirror neurons and forward models."と併せて以前にも「内部モデル、遠心性コピー、アフォーダンス」のスレッドなどでいろいろ言及しました。
んで話としては、IPLにもミラーニューロンがあって、行動するときと行動を観察するときに同様な応答を示すものがある。しかも「ものを掴む」行動をコードするニューロンがそのgraspingがどういう目的の行動の中に埋め込まれているか(「ものを食べるとき」か「ものを置くとき」かなど)で違った発火パターンを示す。だからIPLニューロンは単なる行動(「ものを掴む」)をコードするだけでなく、他者の行動(「ものを掴む」)の意図(「ものを食べるため」か「ものを置くため」かなど)の理解をもコードしている、と結論づけています。
"Understanding"ときましたね。だとしたら、他者の行動を「誤解」したときにはそのニューロンの応答も誤解した内容に対応する、というところまで示せればよいと思います。つまり、他者の行動を「ものを食べるため」と正しく理解したとき、「ものを置くため」と誤解したときとで(観察している行動自体はまったく同じであるにもかかわらず)ニューロンの応答が違う。一方で、(全体としてみれば違っている他者の行動を)「ものを食べるため」と正しく理解したときと「ものを食べるため」と誤解したときとでニューロンの応答が変わらない、このくらいまで行きたいところです。あいかわらずアブストしか読んでないんで失礼。Human fMRIならできますよね。


2005年04月28日

論文いろいろ

Nature Neuroscience 5月号

fMRIで知覚をデコード。Back-to-backで出てきました。Kamitani論文が1/3 receivedで、Haynes論文が2/16 received。

PNAS 4/26


2005年04月26日

論文いろいろ

Cerebral Cortex 5月号

Nature 4/21


2005年04月25日

Psyche-D-ML

Psyche-D-MLが最近ものすごいactiveなんだけど("Direct Perception and Representationalism"スレッドとか)、まとめて読もうと思っていたらさらに爆発的に投稿されていて(最近一週間で130投稿されてます)もう読むのをあきらめました。J. Kevin O’ReganとAlva NoëのBEHAVIORAL AND BRAIN SCIENCES '01 "A sensorimotor account of vision and visual consciousness."(pdf file)とか取りざたされているようなので気にはなります。しかし、これだけ流れが速いときはだれかが煽っていると考える方が自然なわけですが、じっさいのところどうなんでしょ。

Science 4/22 Bichot et al

"Parallel and Serial Neural Mechanisms for Visual Search in Macaque Area V4." Narcisse P. Bichot, Andrew F. Rossi, Robert Desimone@NIMH。Perspectiveあり:"Watching Single Cells Pay Attention."
Desimone久々に来ましたね。しかもarticle。First authorのNarcisse P. BichotってJeff Schallのところにいた人ではないですか。Visual search中のFEFの活動を記録したSchall labの一連の仕事の担い手の一人ですな。
んで今回はvisual searchの系(しかもけっこう複雑なパターンと色を組み合わせたもの)とV4からLFPを記録してgamma oscillationを見たFries et. al. Science '01 ("Modulation of Oscillatory Neuronal Synchronization by Selective Visual Attention.")の系とを合体させた、という感じですな。
これはちゃんと読んでコメントする予定(と書くとそれだけで満足してコメントしないのだけど)。


2005年04月22日

酸っぱい葡萄。

マスター、今日だけはグチらせてください。
はてなから飛び出て4ヶ月、PageRankが3から1に落っこちたまんま、上がりません。
いや、べつにいいんです。読んでる人は読んでくださってます。これ以上積極的に読者を増やそうとする必要もありません。継続して書いていれば、読んでくださる方はこれからも少しずつ増えてゆくことでしょう。
しかし、なんか納得いかないんです。というかサイトの作り方間違えているんでしょうか。

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# いととんぼ

割りに最近読者になったものです。有益な情報満載で眼を離せなくなっています。どうやってこんなに広い分野に眼を配っておられるのか驚嘆。しかし、こういうことも可能だということで刺激を受けています。ページ管理運営者の方には感謝しています。時には書き込みをして、感謝の念を形にしてお返ししたいものと思っています。長く続けてください。

# pooneil

書き込みどうもありがとうございます。励みになります。忙しいとどうしても表面的なコメントが増えてしまうのですが、蓄積することに意味があると思って更新しております。同じ分野で同様なことをやる人が増えたらいいな、と願っております。
このあいだはいきなりのことだったのに見学させていただけてありがとうございました。かなりアクティブにやっているラボの様子がうかがえました。興味がオーバーラップしている領域のあたり、ぜひディスカッションさせていただけたらと思います。生理学会は出席されますか? 私はポスター出しますのでそこでご意見いただけたら幸いです。
これからぜひいろいろ書き込みしてください(お手柔らかに、と付け足しつつ)。

# いととんぼ

やりなれないことをしたもんですから、コメントが送られたのかどうかわからず、2つほとんど同じ内容のものを送ってしまいました。最初の削除してください。29日記載のRizzolattiの論文、旅先で読もうと思います。

# pooneil

消しておきました。コメントの書き込みにかなり時間がかかるために、皆様にストレスかけてしまっているようで恐縮です。

論文いろいろ

Neuroscience & Biobehavioral Reviews

Current Opinion in Neurobiology

これもvia cogniさんのところから知りました。というかうちは孫引きサイトと化してますな。

  • "From monkeys to humans: what do we now know about brain homologies?" Roger BH Tootel
  • "To what extent are emotional visual stimuli processed without attention and awareness?" Luiz Pessoa (and Ungerleider)。Pessoa L, Japee S, Ungerleider LG: Visual awareness and the detection of fearful faces. Emotion 2005, in pressをもとに、subcortical pathwayが意識下でemotionalな情報を処理している、としてその経路にsuperior colliculus->pulvinar->amygdala、というのを提唱。しかしlegendにも書かれているけど、extrageniculate pathwayとしてのsuperior colliculus->pulvinarの経路はinferior pulvinarでterminationするので、amygdalaへの投射の起始点であるmedial pulvinarとつながっているかどうかは保証がないのです。このへんについて関連するStewart Shippの論文へのコメントが20040512にあります。
  • "See me, hear me, touch me: multisensory integration in lateral occipital-temporal cortex." って"Tommy"かよってそれはsee me, feel me, touch meですから(ってそれだけが書きたかった。ちなみにNeil Youngの"my my hey hey"の"there's more to the picuture than meets the eyes"もタイトルに使われるの見たことあります。"I can see for miles"なんてのも使えるかも)。

2005年04月21日

Neuron 4/21


2005年04月20日

アジカン

なんか、こう、スネオヘアー、サンボマスター、ときてアジカンかよ、というのも「産業サブカル」という言葉を知ってしまった今となっては気恥ずかしいのですが、ソルファ ASIAN KUNG-FU GENERATION、車ででかい音でかけて歌ってます。いや、「リライト」最高。とくに新しい音とも思わなかったし(初めて聴いたときは「secret goldfish?」とか思った)、「存在証明を鳴らせ」とかロッキンオンジャーゴンも気恥ずかしかった。でも、「消して リライトして」でテンション上げて叫んでたら、なんかどんどん良くなってきた。もう、こういうかんじでどんどんやっていく所存(<-なにこれ)。
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# Gardener

そう、そうなんですよ、アジカンって、歌詞を口ずさんでいるとどんどん良く感じられるバンドだと思います。そういう意味で極めてライブ向きで、昨年の武道館は本当に興奮しました。pooneil さんも是非ライブへ。あぁ、『リライト』、Yale に持ってこなかったの大公開。

# Gardener

失礼、「大後悔」。

# pooneil

ごぶさたです。いやあ、私もライブ行ってみたいです。調べたときにはもう東海地方はsold outでした。ちなみにファースト(君繋ファイブエム http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0000DJWT0/)は「無限グライダー」が好きです。


2005年04月19日

inertia

"inertia"(慣性/惰性)ってなんかいい単語だなあ。意味といい、語感といい、発音といい。サイトのタイトルとかハンドル名とか自作曲の題名とかにいつか使ってみようっと。

Businessweek on 神経経済学(neuroeconomics)

んでひさしぶりに神経経済学でググってみたら、Businessweekで採りあげられた("Why Logic Often Takes A Backseat.")ということもあって、いくつかの有名blogでも「神経経済学」という語が言及されていることを発見しました。

せっかくなので、Businessweekで採りあげられている話の元ネタをリストアップしてみましょう:


2005年04月18日

Current Bliology 4/12 神経経済学

"Single Units in the Pigeon Brain Integrate Reward Amount and Time-to-Reward in an Impulsive Choice Task."
神経経済学(Neuroeconomics)関連。Pigeonのprefrontal cortexアナログので電気生理。しかも"rewards' subjective values"ときました。すぐ手に入る小さい報酬と待たなければならないけど大きい報酬、どちらを選ぶかという課題。全体として得られる報酬量を最大化するよりは、時間遅れをどのくらい評価するかという重み付け(discounting function)によって選択が影響を受ける、という意味で"subjective value"なわけですな。
この論文へのコメンタリはこちら:"Neuroeconomics: The Shadow of the Future."
課題としてはこんな感じ:被験者はlarge rewardかsmall rewardかのどちらかの選択をさせられる。その選択をしてからじっさいに報酬が与えられるまでの待ち時間はsmall rewardでは一定(1.5sec)、large rewardではblockごとに決まっていて、blockごとにだんだん長くなってくる(1.5sec-48sec)。だから、はじめの方のblockでは被験者はlarge rewardばかりを選ぶのだけれど、あとの方のblockになるとlarge rewardを選んだ場合に待ち時間が長いことがわかっているのでどっかでsmall rewardを選ぶように方針転換するわけです。
ニューロンのデータの結果:この待ち時間のあいだのニューロン活動を記録すると、はじめの方のblock(Fig.3Aのblock-3、余裕でlarge rewardを選択)では待ち時間のあいだのニューロン活動が大きいのに対して、つづくblock(Fig.3Aのblock-1、だんだんlarge rewardを選んでてよいものかどうか迷いのある状態)ではニューロン活動が小さくなってくる。さらにある時点でlarge rewardを選ぶのをやめてsmall rewardを選ぶことにするとニューロンの活動はもうblock(Fig.3Aのblock1-3)によって変化がない。じっさい、small rewardを選ぶと1.5sec後に必ず報酬が得られるわけだから。おもしろいのは、block1-3の時の活動の方がsmall rewardを選択しているにもかかわらずblock-1のとき(large rewardを選択)より活動が大きいのですな。Block-1で被験者はなんか損してるなと思いつつlarge rewardを選んでいる、という感じがしているに違いない。そういう感情移入をしてみると、なんかsubjectiveなvalueをコードしてる感じがしてきます。
話を戻して、結果のまとめ:というわけでこのニューロンはたんにlarge rewardを選んだかsmall rewardを選んだかということだけでなく、large rewardを選んでからどのくらい待てばrewardが得られるか(time to reward)、という情報も持っている、というのが著者らの主張です。この解釈が唯一なものかどうかはわかりません。とくにcriticalな差がblock間の差でランダマイズされていない、しかもlarge rewardからsmall rewardへ転換、という順番が固定されているがゆえに何らかの系統的な変化が起こっていてもおかしくないわけだし。
"Time to reward"に関連するものという意味ではこのあいだのShadlenのNature Neuroscience '05 "A representation of the hazard rate of elapsed time in macaque area LIP."あたりとも結びつけて考えてみたい感じがします。じっさい、Fig.3Aのblock -3や-2で現れるピークなんかはなんか意味ありげに見えるし。
将来の利益を得ようとせずに目先の欲望に惑わされてしまう"Impulsive Choice"という文脈で、関連する課題がCardinal et al. Science '01 "Impulsive choice induced in rats by lesions of the nucleus accumbens core."で使われていることを20040704のmmmmさんがコメント欄で紹介していました。また、human fMRIではJonathan D. CohenのScience '04 "Separate Neural Systems Value Immediate and Delayed Monetary Rewards."や銅谷さんのNature Neuroscience '04 "Prediction of immediate and future rewards differentially recruits cortico-basal ganglia loops."がimmediate rewardとfuture rewardという問題を扱っています。
Discounting functionがhyperbolicかexponentialか、という話題については20040704のmmrlさんのコメントで言及されてましたね。あの時点で私がぜんぜん論点を理解してなかったことがいまさら丸わかりなわけですが。なお、今回の論文ではpopulationとしてはhyperbolicの方がニューロンのデータをよく説明できる、ということのようです(Fig.4Cみるとあんまり差がないけど)。
なお、以上のコメントは論文の図だけ読んで書いていることを白状しときます。


2005年04月15日


2005年04月14日

子育て日記4/14

子供たちとボクシングごっこ遊びをするときにいつもアリスの「チャンピオン」の締めフレーズ|EE-D--G-|-F#--G-F#-|E----|を口ずさんでいたら息子も娘も憶えてしまった。んでもって、こないだせっかくだからと車で「チャンピオン」をフルコーラスかけてみたらけっこうウケてた。「ユーキーキー」だけでなくアウトロの「ライラライラライラライ」もおもしろいらしい。あと「おぉ神よ!」とか。
ということで聞き続けたら「いまはもうだれも」や「君の瞳は一万ボルト」が息子は気に入ったらしい。君の瞳はピカチュー(10万ボルト)よりも電圧が低いらしい。
「冬の稲妻」がかかったので「You're rolling thunder」「ハァー(熱いため息)」の掛け合いを教え込む。二人ともノリノリ。これでカラオケで「冬の稲妻」を歌うときにはいつでも子供たちが「ハァー(熱いため息)」を入れてくれる準備が整いました。


2005年04月12日

Conference Management Software

以前のシンポジウムのときにオンラインでの要旨提出用のシステムにどういうのがあるかを調べたことがあります。けっきょくどれも採用しなかったのだけれど、ブックマークを整理していたら出てきたので再利用してリスト化。現在はもっとアップデートされていると思いますし、グループウェアを活用する、というのが定着しているのではないかとも思いますが。

2005年04月10日


2005年04月08日

論文いろいろ

Science 4/8

Science 4/1


2005年04月01日

論文いろいろ

このエントリは後付け過去日記です。

PNAS 3/29

JNS 3/30

  • "Decisions under Uncertainty: Probabilistic Context Influences Activation of Prefrontal and Parietal Cortices." Gregory McCarthy。Human fMRIでneuroeconomics。被検者は次に丸が出るか三角が出るかを当てなくてはいけない。どちらが出る可能性が高いか、というprior probabilityを"context stimuli"として直前に与えておく。するとこのprior probability(=uncertainty)によって判断が影響され、このprior probabilityにsensitiveな領域(dorsal prefrontal and posterior parietal cortex)がMRで見つかってきた、と。ま、これがとっかかりの仕事なのであって、さらにcognitiveな要素をdecomposeしてゆくのを期待しましょう。

Current biology 3/29

  • "Contextual Modulation outside of Awareness." Human psychophysicsで、gratingのorientationを答えさせるtask。Backword maskingをかけてawarenessがない条件にしてもcontextual modulationが起こる。しかもinteroular transferがある。だからconsicious perceptionにはV1-higher visual areaのinteractionが必要、ということでPascual-Leone and Walsh Science '01に話がつながると。

お勧めエントリ

  • 細胞外電極はなにを見ているか(1) 20080727 (2) リニューアル版 20081107
  • 総説 長期記憶の脳内メカニズム 20100909
  • 駒場講義2013 「意識の科学的研究 - 盲視を起点に」20130626
  • 駒場講義2012レジメ 意識と注意の脳内メカニズム(1) 注意 20121010 (2) 意識 20121011
  • 視覚、注意、言語で3*2の背側、腹側経路説 20140119
  • 脳科学辞典の項目書いた 「盲視」 20130407
  • 脳科学辞典の項目書いた 「気づき」 20130228
  • 脳科学辞典の項目書いた 「サリエンシー」 20121224
  • 脳科学辞典の項目書いた 「マイクロサッケード」 20121227
  • 盲視でおこる「なにかあるかんじ」 20110126
  • DKL色空間についてまとめ 20090113
  • 科学基礎論学会 秋の研究例会 ワークショップ「意識の神経科学と神経現象学」レジメ 20131102
  • ギャラガー&ザハヴィ『現象学的な心』合評会レジメ 20130628
  • Marrのrepresentationとprocessをベイトソン流に解釈する (1) 20100317 (2) 20100317
  • 半側空間無視と同名半盲とは区別できるか?(1) 20080220 (2) 半側空間無視の原因部位は? 20080221
  • MarrのVisionの最初と最後だけを読む 20071213

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