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■ ASSC12近づいてきました

ASSC12が近づいてきましたね! 今年は台北で開催されます。とりあえずホテル予約したりとか活動開始。中山駅前にホテルを予約して士林夜市へ行く気満々。
プログラムと要旨も出そろいました。ざっと見たいセッションをまとめておきます。
22日午後のわたしの出るセッションはかなり良いですよ。はじめがわたしのblindsightの話、つぎがMotion Induced Blindnessの話ってこれは20080515で書いた、attentionかけた方がawarenessが無くなるっていうKen Nakayamaラボの人の話。そのつぎが金井良太さんのperceptual fading + rTMS。おそらくは"Time-locked Perceptual Fading Induced by Visual Transients" J Cog Neurosci 2003でやったことをVincent WalshのところでrTMSと組み合わせたという話のはず。んで最後がAlex Maierのflash supression中のV1のLFPを記録してCSDでlayerの議論をするという話。これは今度の7月の神経科学大会のシンポジウムに出してもらった内容と同じ。このセッションがいちばんニューロサイエンス色が強いんではないでしょうか。
土谷さんは21日にAlexとのコラボレーションの方の話をします。MTでのdecodingの話。Awarenessとattentionの関係の話の方は22日にKochが話すみたい。んで、このKochの入っているシンポジウムですが、これはさいきんのNed Blockの"Consciousness, accessibility, and the mesh between psychology and neuroscience"(PDF) Behavioral Brain Sciences 2007でのバトルが再燃するものと思われます。というのも初めに出てくる3人(Christof Koch, Victor Lamme, Sid Kouider)はみなNed BlockのBBSにコメンタリを書いた人でして、それを最後にNed Blockが迎え撃つ、という形になっています。予習超重要。ちなみにNed Blockはphenomenal consciousnessとaccess consciousnessという分け方を提唱した人。そんなもん一緒に決まってるだろとか前者だけがconsciousnessだろとか煽ってみたいところだけどこういうのはきっちり本文に当たらないとニュアンスが消えてしまう。BBSの要旨を訳したものがshokou5さんのところにあります。ちなみにshokou5さんのところの「悦ばしき知識:鏡について」にはArational Agentさんが登場してます。20060111のコメントにもあるようにArational Agentさんの(元)ボスがThomas Metzinger。ASSC12でもKeynote lectureをやります(ここまで話を繋げてみたかったというわけ)。
じつはわたしがいちばん期待しているのは川人先生のKeynote Lecture。川人先生は1997年にKawato M (1997) "Bidirectional Theory Approach to Consciousness"(1994年に京都であったシンポジウムをOxford Pressで単行本化したもの)で、自意識のことを、sensorimotor interactionのmodule(これ自体が内部モデル)をモニターして脳自身のモデルを作る内部モデルと捉えていました。そこから10年経ってどういう差分があるか、ということに興味があります。(川人先生は強烈なMarrのproponentですから、明確に表象主義の立場を取っていて、上記の考え方がRosenthalの表象主義的意識論と親和性を持つものであることもこの論文で明記されています。一方で内部モデル説はsensorimotor theory、つまりawarenessは行動とカップルしている、というような立場とも親和性があるのではないかと私は考えています。これがわたしの「順モデル=awareness論」です。もっとも、川人先生もこの論文で「順逆モデルでの緩和過程によって、von der Malsburgの言うcoherent perception and behaviorが達成される」という言い方をしています。たぶんほとんど同じことを言ってるんではないかと思うのですが。さらに言えば、川人理論に基づくといわゆる表象説とsensorimotor説は違うドメインの議論をしているのだ、なんてまとめ方が可能だと思ってます。なんつてまた超大事なことをカッコの中で書いてみました! 北_田暁大メソッドと命名。*注)

*注 アマゾンの嗤う日_本の「ナシ_ョナリズム」の書評でのモワノンプリュ氏による「ついでながら、この著者は『責任と正義』でも重要なことを注や補遺に紛れ込ませていたが、今回も自分の立場表明を目立たない注(p264)で行っており、悪癖だと思う。」が元ネタ。

コメントする (2)
# shokou5

ご無沙汰しております。記事をふたつもご紹介いただきありがとうございました。ASSCも台北も羨ましいです。わくわくするようなセッションが目白押しですね。なんとゆうか、こういうことをまじめに議論している人たちが世界にこんなにたくさんいるってゆうことがとても素敵だと思います。僕もいつかは関連する研究をやって出席してみたいものです。
数年前台湾旅行したのですが、士林の近場だと北投温泉がお奨めです。日帰り入浴の温泉あります。時代と場所がわからなくなるようなインチキな温泉街な感じです。

# pooneil

どうもこんにちは。そうでした、トラックバックしておけば良かったんですが、さいきん習慣が無くなってまして。
「悦ばしき知識:鏡について」はやりとりの展開の過程が面白かったです。
北投温泉いいですね。一日まるまる使えたら淡水とかと併せて行ってこれるのですが。


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