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■ 「いい旅・夢気分、普通に面白かった、ジュラル星人」(さうして、このごろ2024年4月後半)

(2024/4/22) 今期のアニメは「響け!ユーフォニアム」「ささやくように恋を唄う」「ゆるキャン△3期」のつもりだったが、じっさい始まってみると心の余裕がないので、ユーフォは後回し。ギスギスもあるだろうし、観る方に元気が必要。 「ゆるキャン△3期」がすごいスルスルと観ることができて、あっという間に24分が過ぎてしまう。内容はだいぶ旅番組化しているが、それがよい。 その昔、両親が毎週テレ東で「いい旅・夢気分」を観ているのを、よくも飽きもせずに…などと思っていたが、いまならその気持ちもわかる。わたしにとっての「ゆるキャン△」は、両親にとっての「いい旅・夢気分」だったんだな。

Youtubeの「ゆっくり解説動画」は食事しながら観るのにちょうどよい。でも喋りがたるいから2倍速で観てる。なんなら3倍速くらいで観たいので、動画製作者には倍速でアップロードしてほしいと思ってる。元スピードで観たくなったら0.5倍にすればよいわけだから。

ジュラル星人はAIでも再現性高いの笑った。(<-なんか見た)


togetter.com 『普通に面白かった』という感想

「普通に面白かった」って言い回し、言語化をサボったフレーズ(*)だと思っているので、自分では使わないようにしている。 「期待してなかったけど予想外に面白かった」「自分はこの作者のファンではないけど、思い入れ抜きで楽しめた」「話題先行かと思っていたが、内容もしっかり面白かった」とか、SNSの場では言語化を試みるかな。 実生活ではそもそもそんな会話をする機会はほぼないので、そういう言い回しは使わないが(泣)。

(* 同じカテゴリーに「モヤッとする」がある。その「モヤッと」の中身を言語化すべき。とはいえこっちの場合は、「モヤッとした気持ち」をなかったことにしないという意義はあると思うが。)

歌詞の「みんなが 言う「普通」ってさ (…) 実際はたぶん真ん中じゃなく 理想にちかい」でいう「普通」とも通底してる。つまり、「普通」って平均点ではなくて、もっと上を指してる。しかも「だけど 普通じゃ まだもの足りないの」という意味で、絶賛でもない。

「ヤバい」もあったな。Youtuberの動画タイトル付けのテクニックとして「XXの海鮮丼がヤバい」とか「今期アニメXXがヤバい」とか、実際観てみないと絶賛か酷評かわからないようになってる。これに釣られたくないので、タイトルよりは発信者(以前観て面白かった人)で選ぶことにしてる。


『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』からの流れで『花束みたいな恋をした』を観たくなった。(いつの日か、ブルデューのハビトゥスと繋げて学生と議論する機会があったら、ちょうどよい題材となりそうだったので。) でも感想記事(noteとか)とかでちょっとネタバレ読んでみたら、なんだか自分の人生のトラウマに触れそうだったので、そこに突入するのはやめておいた。(「脳裏に巻き付いている包帯が剥」がれそうだ)

ところで今回感想記事をgoogleで漁ったら、noteのものばかりがひっかかってきた。個人ブログってマジで死んだ(googleに殺された)んだなと実感した。


ひさびさにZappaのFillmore East – June 1971を聴いてた。この時期はフロ&エディのコントが売りなのだけど、喋りが正確に聴き取れなくてフルに楽しめなかった。でもいまはwebに聴き取り資料があるのがありがたい。(昔は輸入盤で聴いてたし、日本語版の歌詞カードもメチャクチャだった。)

この曲ではLAでグルーピーに「明日はどこでライブ?一緒に行きたいんだけど、バスかなにかで」って言われて、バンドメンバーが答えるのが「うーん、ティエラ・デル・フエゴだったかな」。それってアルゼンチンの南端じゃん(ネット民大好きヤーガン族のところ)という細かいネタを40年後に初めて知るのであった。

Fillmore East – June 1971の難点は音が悪いこと。自分は音質にはうるさくない方だと思うが、それでもわかるくらいに音が悪い。(ミキシングのせいか、ドラムが狭い空間でぜんぶ潰れて聴こえる。) 当時のライブを後年CD化した"Road Tapes"シリーズなどではもっといい音で聴けるので、たぶん録音自体は悪くないはず。

…と思って調べてみたら、『発売50周年 全100曲収録CD8枚組ボックスセット(税込14,080円)』というのを見つけた。高すぎるよ!でも試聴するとたしかにいい音で聴こえる。

これは再びブルデューのハビトゥス案件なのだった。自分はこの種のボックスセットを買ったことがない。コレクター気質ではないからというのもあるが、この種の金持ってる層向け商売に与したくないという気持ちが強い。(たぶんこれが私の「階級意識」。)

だから「ゴールドパーロフォン盤を聴かないとビートルズの本当のよさはわからない」みたいな話を聞くと、嫌悪感で気持ちが高ぶる。

自分はそっち側ではなく、スネオヘアーの「のびたテープ」とかスピッツの「思い出のレコードと大げさなエピソードを疲れた肩にぶらさげて」とかそういうものに自分の存在価値を全振りしてきた。これを相対視したその先が大事なのだけど、そこはまだ修行中。


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