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■ 神経科学大会シンポジウム無事終了しました!

どもども。ここ最近出張しまくりの激動の日々を送っておりました。5/9-16でフロリダのNaplesでVSSに参加。6/19-23に台北で開催されたASSC2008に参加して、帰国したその日にそのままLAに飛んでUniversity of South CaliforniaのLaurent Ittiのところに2週間弱滞在してHFSP関連のコラボレーションの仕事をしてきました。そのあいだにカルテクにも見学しに行って、Christof Kochのラボでトークをさせてもらってきました。7/6に帰国してすぐに神経科学大会というかんじで、まだ時差ボケが抜けきってません。来週の火曜日(7/15)には京大医学部で開催される電子情報通信学会の7月のNC研研究会でトークです。ここまででひとくぎり。しばらく岡崎でおとなしくしているつもりです。お次のイベントはいよいよ生理研研究会(9/11-12)でしょうか。
神経科学大会のシンポジウムのほうですが、会場は立ち見の方も出て、熱気ある雰囲気の中で進めることができて非常に良かったのではないかと思います。質問もたくさん出たし。あれだったら総合討論の時間を入れても良かったかもしれませんね。私自身に関しては、座長としてのしゃべりとか、トーク自体とかけっこうひっかりまくってましたが、もう勢いでなんとかしたというかんじです。
また別にレポート書くかもしれませんけど、まずは来てくださったみなさま、どうもありがとうございました。以下にシンポジウムに言及してくださったブログをリンク:
* スウィングしなけりゃ脳がない!
* ◎脳研究のタマゴ◎
* 大「脳」洋航海記
shokou5さんとは前日の懇親会でもお話を。私からは、フジロックのマイブラ行きたいけど行けない!とかこれからは萌えとロボティクスだとか(またかYO!)。
vikingさんも見に来てくれてシンポジウム後にお話ししました。
(前回のエントリにコメントしてくださったatsushiさん、Hikaru.Tさんのコメントは内容を考慮してこちらに移動させていただきました。)

コメントする (12)
# atsushi

初めまして!いつもblog拝見しております。
神経科学大会の口演お疲れ様でした。
もうほとんどあのセッションがメインで行ったので、とっても楽しかったですし、visual awarenessのセッションは今大会で一番盛り上がってた気がします。
僕は学部生でまだ脳について勉強し始めたばかりなので全然知識もないですが、視覚意識にすごく興味があるのでこちらのblogでもかなり勉強させて頂いてます。
お話できる機会があればよろしくお願いします♪
あ、もし両側V1破壊したらvisual awarenessは片側のときと同じようにdSCを使ってretainされるんでしょうか?

# Hikaru.T

 pooneilさん Neuroscience2008、お疲れ様でございました!atsushiさんと同じく、僕も今回のシンポジウムを一番楽しみにしておりました。想像以上に興味深く拝聴させていただきました。本当にありがとうございました!!

# pooneil

atsushiさん、Hikaru.Tさん、どうもありがとうございます。この分野に興味を持っておられる方がたくさんいることをシンポジウム会場でも実感しました。来年の神経科学大会は開催地が名古屋で、当ラボの伊佐教授が大会長です。Plenary lectureのひとつはChristof Kochが確定しています。おそらくは来年も意識関連の話題を扱うことができるのではないかと思います。ご期待ください。
atsushiさんの質問ですが、両側の条件を扱った研究は大昔に行われていますが、この条件でのdSCの寄与を直接検討した研究はないと思います。おそらくは片側のときと似たものが見つかるのではないかと予想していますが。ちなみに両側の条件を扱った研究で有名なのは1970年代にニコラス・ハンフリーによっておこなわれたものです。単行本で「赤を見る―感覚の進化と意識の存在理由」ニコラス ハンフリーというのが出版されていて、これの中にけっこう記述があります。ご興味ありましたら読んでみるとよいかもしれません。

# 土谷

吉田さん、

土谷です。

視覚意識のシンポジウムは結構評判よかったみたいっすね。リンク先のページも見てきたら、俺よりもさらに若い世代の人らが興奮してたみたいで、よかった。これなら、来年も何かネタを考えて、やっても良いかも、と思い始めました。クリストフが、トークだけじゃなくて、シンポジウムみたいなものも、やりたい、みたいに言ってたし。

ただ、何人かの感想だけだと、フィードバックとしては物足りないですね。ASSCみたいに学会後アンケートがないので、これらの意見が客観的に評価できないのが問題です。そういうアンケートの集計とかって、おそらく外部に頼む必要があるとか、色々大変だと思いますが、将来学会を改善していくには非常に有効だと思いますので、来年の時には是非実施してください!

総合討論もいいかとは思うんですが、あんまり質問とか出て来ないとサムイので、TICSみたいに、"outstanding questions" を各演者が用意しといてそれをたたき台に最後に20分ぐらい時間を取るとかすれば良かったなと思います。

あと、来年の会場は会場内で移動しやすいところが良いです。マジで自分のシンポジウムに遅刻しそうだったので...

# pooneil

土谷さん、シンポジウムではどうもありがとうございました。
> クリストフが、トークだけじゃなくて、シンポジウムみたいなものも、やりたい、みたいに言ってたし
これいいですね。ぜひ実現できるように各方面に働きかけたいと思います。

フィードバックに関してですが、学会後のアンケートは今回もありました。(要旨集の冊子に挟まれてる。) ただ、特定の講演に対する感想というのはありませんでした。ですので、たとえば現状のアンケートに「いちばん面白かった講演(シンポジウム・ポスター)はなにですか?」というようなものを作って集計・発表するとかいうやり方はあるかと思います。

総合討論に関してですが、じつは今度9月に行う生理研研究会(「動機づけと社会性の脳内メカニズム」)では総合討論の時間を取ることにしているのですが、まさに土谷さんが言うのとまったく同じことを計画しています。「TICSみたいに、"outstanding questions" を各演者」に用意しておいてもらうといい、と松元さんにもメールしていたのですが、TICS、というところまでまったく同じなのですごいびっくりしました。(それとも前にこの話聞きましたっけ?) さらに、あらかじめ若手の人から総合討論でのお題を募集しておいて、面白いお題を出してくれた人にトラベルアワードを出す、ということも計画してます。このくらいやればそれなりに盛り上がるんではないか、というわけです。研究会の方はそんなかんじでそれなりに準備が可能ですけど、学会でやるのは難しいかも。
来年の生理研研究会も秋にやることになるかと思いますが、もしかしたら神経科学大会(9/16-18)に近接して設定して、シンポジウムの招待講演者にそちらにも出てもらうとかそういうやり方ができるかもしれません。この場合は「国際研究集会」という枠組みになると思いますが。もうすこし考えてみます。

来年の神経科学大会の会場はもう決定しています。今年ほど複雑ではありませんが、建物の右と左を行ったり来たりしないといけないかもしれません。ちなみにフロアマップ。

# viking

どうも、シンポジウムは大変興味深く拝聴いたしました。nhpには詳しくないもので、質問が冗長になってしまったかもしれません。今後はもう少しかっちり論点をまとめてから伺うようにいたします。

自分のblogでも書きましたが、東京国際フォーラムは思った以上に使いにくかったですね・・・名古屋は5年前に行ったことがあって使いやすかった記憶(でも周囲に食事できるところが全然なかった気も)があるので、期待したいと思います。

# pooneil

vikingさん、どうもありがとうございます。ブログをリストに追加しておきました。
そうです、名古屋は昼ご飯が問題なのです。金山まで出るとそのまま戻ってこなかったりとかして。宮下研のときの横浜での神経科学大会みたいにフードコートとか作るとかそういう手が必要かもしれません。
匿名問題ですが、私自身は名前を出していることからもおわかりのように実名派です。わたしの場合、実名で情報発信することのメリットはむちゃくちゃ大きかったと思います。自分が名前を出してさらけ出したからこそ、安心してコメントを書き込んでくれて、自分が何者であるかも明かしていただけた方も多かったのではないかと思います。ここを元にして出来た人の繋がりに感謝しております。
とはいえ、実名であるが故に、ポスドク問題など、荒れる問題には意識してタッチしないようにしたりとか、それなりに気を遣っているのも事実です。(言いたいことはあるんだけれど、言葉尻を取られないようにきっちり書かないといけないかと思うと気が重い。) これはわたしのnhpという言葉遣いを理解しているvikinさんならご存じではあるかと思いますが。
とりとめが無くなってきたのでこのあたりで。

# viking

>pooneilさん
そうですね。どちらを選択するかは悩ましいところですが、まぁそれぞれの考え方があっても良いかなと僕は考えております。もっとも、僕のblogはあまりにも業界内では有名になりすぎていて、素性を隠す理由がもはやなくなりつつありますが(汗)。

# atsushi

pooneilさん、大変お忙しいスケジュールの中、質問に丁寧に答えて頂きありがとうございました。m(__)m
リンクも貼っていただき、ありがとうございました。
今たまたま京大にいるので明日の講演も拝聴させて頂くと思います(ストーカーみたいですが笑)。楽しみにしています。
では。

# 桑原

いつも楽しく拝見させて頂き、大変勉強させて頂いています。意識に興味があってサルの電気生理を始めた僕としては、先日のシンポジウムは大変刺激的で興奮してしまい、一枚脱いでしまう程でした(実際会場自体に熱気がこもっていたのもあるかもしれませんが)。

僕が知らなかった事が多すぎたせいかもしれませんが、日本の意識研究があのセッションで確固たるものになりつつあることを示された、そんな歴史的な瞬間であるように思われました。

神経科学者SNSのイベントで学会の時に飲み会があるようなので、是非これから先、参加させて頂こうと思いますので機会がありましたらよろしく御願いします。

# pooneil

桑原さん、どうもありがとうございます。
歴史的な瞬間、とはさすがにびっくりですが、これからもいろいろ仕掛けていくつもりです。
よろしくお願いします。

# pooneil

いま過去のエントリを見てたら昨年自分で書いてた>>「TICSみたいに、"outstanding questions" を各演者」(20071019 http://pooneil.sakura.ne.jp/archives/permalink/001119.php)


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