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■ 内側前頭皮質のセルアセンブリは行動に依存して動的に変化する

Buzsákiラボへ留学中のしげさん(ブログ(休止中)へのリンク)の論文がNature Neuroscienceに掲載されてます。おめでとうございます。
Nature Neuroscience 11, 823 - 833 (2008) "Behavior-dependent short-term assembly dynamics in the medial prefrontal cortex" Shigeyoshi Fujisawa, Asohan Amarasingham, Matthew T Harrison & György Buzsáki
Figure 4がpositionによってcross correlogramが変化するというデータなのだけれど、これがなんとmonosynaptic connectionなんです。1-2msあたりに鋭いピークがあって。これは印象的。

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# しげ

こんにちは。ご無沙汰しております。論文を紹介していただき、ありがとうございます!紹介していただいたとおり、この論文では「cross-sorrelogram の t=2ms あたりに sharp peak がある」という結果だけから「monosynaptic connection が存在する」と主張しているわけですが、extracellular のユニット記録だけでそれが主張できるのか、という点に関してはやはり弱く、いろいろとクレームもつきました。

それで、われわれの主張の論拠としましては、「cross-sorrelogram に sharp peak がある理由として、もし細胞A、Bが monosynapse でつながっているのではなく、単に別の細胞から common input を受けているだけだとしたらどうか?その場合、発火タイミングの精度は荒くなるだろうから、CCG の peak 幅はもっと太くなるはずであろう」という仮説のもと、細胞Bの spike time に人工的に微少な "jitter" (<5ms) を加えて、CCG のピークの sharpness な構造が崩れるかどうかを統計的に検定する、という統計的な reasoning を用いた、というものです。(共著者の真ん中の二人は統計学者です。)

(まあどちらにしても "inferred" monosynapstic connection であることには変わりはないのですが。。)

ところで、夏に一時帰国する予定なのですが、そのときちょうど生理研に寄る用事ができそうなので、そのとき pooneil さんにお時間があればお話などさせていただけたら、と思ってます。ではでは。

# pooneil

レスポンスどうもありがとうございます。
斜め読みでのコメントで恐縮です。(ところでいま、publisherのサイトからPDFが落とせなくないですか?)
神経科学大会でガヤに会ったときにこの論文について少し教わりました。統計学者が二人入っているというところがミソのようですね。
「extracellular のユニット記録だけでそれが主張できるのか」、これについてはシステム関連では外山先生の論文やC. Reidの論文などで同様な論法が使われているのですが、さすがにいまどきのrodentでのmultiunitの研究だとそのへんまできっちり対処しないといけないのですね。
「生理研に寄る用事」の話はホストする方は決まっていますか? 必要でしたらお声をかけてください。お力になれるかと思います。
ともあれ、またそのときに。


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