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■ Neuron 6/24号 プチPPC祭り。 PPCとprefrontalの機能とは?
- "Single Neurons in Posterior Parietal Cortex of Monkeys Encode Cognitive Set." Lawrence H. SnyderはRA Andersenのところでたくさん論文出した人。いちばん有名なのはNature '97 "Coding of intention in the posterior parietal cortex." Previewはこちら。"Posterior Parietal Cortex: Space…and Beyond." Freedman DJ。
- "Parietal Area VIP Neuronal Responses to Heading Stimuli Are Encoded in Head-Centered Coordinates." Kenneth Brittenは NewsomeのところでJNS '92 "The analysis of visual motion: a comparison of neuronal and psychophysical performance."を出してから独立して今は主にMSTとかを研究してます。
# Correggio
decision, intention, short-term memory, value, motivation/rewardというのが、本当にPPCのproperの機能であるとして解決済みなんですね?では、prefrontalからPPCに戻ってくるシグナルは何をしてるんでしょうね?
# pooneilおひさしぶりです。いやいや、decision, intention, short-term memory, value, motivation/rewardのneural correlateがPPCでもprefrontalでも見つかってしまうので、そのときいったいPPCの機能とはいったいなんなのか、というのが問題なわけです。おそらくCorreggioさんもお考えかと思いますが、prefrontalからPPCに戻ってくるシグナルというやつがこれらの機能のすべてに大きく関わっているだろうと私は思うのです。だから、prefrontalでもPPCでもなになにのneural correlateが見つかった、ではもはやお話にはならなくて、prefrontalからPPCへ戻ってゆく段階でなにが付け加わったか、逆にPPCからprefrontalに行く段階でなにが付け加わったか、というアプローチが必要だと思うのです。これ自体はべつに画期的なことではありません。私自身area TEとperirhinal cortexとのinteractionという視点を持ってやってきたがゆえのことであります。また解剖学的見地から言えば、隣接している領野がかなり多くの機能的特性を共有していることにどうしてもなってしまうわけで(そんなに強烈なgatingというかfilteringは脳にはないのではないでしょうか)、prefrontalとPPCのtightなconnectivityの証拠でもあるわけですが。しかし機能をある領野に固定せずに分散したものとして捉える視点というのが必要なのは確かなのだけれど、じっさいどうしたもんでしょうね。
# Correggio多分そうお考えだと思っていましたが、prefrontal-parietalの行き帰りの信号は何かというのは大変重要なんということをはっきりと言われる方は少ないので、あえて申し上げました。もはや、command functionからは、いい加減に抜け出してほしい。そういうことです。
# pooneilなるほど、わかりました。ところで”command function”という言い方がよくわからなかったのですが、これはモジュール的に認知機能を分解してゆくことですか?