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■ 神経科学学会大会
無事終わって帰ってきました。けっきょく台風は逸れて、たいした問題なく横浜に到着。その日はneuro socialには参加せずにホテルにカンヅメで原稿とスライド準備をギリギリまで。ホテルにカンヅメ、って集中できてよいですね。けっこう気に入りました。
発表の方は、準備不足がたたって原稿を暗記するところまでたどり着けず、時間もオーバーして、かなり不本意な出来。質問は想定範囲内のものでした。質問にかこつけて説明してしまうつもりで用意したスライドは不発に。ぎりぎりまでupdateしていたスライドはけっきょくのところ、とばしておいた方が時間的にはよかったし、正直言って準備にかける労力のバランスがまずかった感じ。まあ、SFNのときまでにさらに完成度を上げていこうと思います。
夜はガヤとガヤ友とガヤ友の友と飲む。バカ話だったけどそれもまたよし、ということで、世知辛くない楽しい酒でした。
今回印象深かったのは、こないだの木村研のCM核論文近辺などのstriatum電気生理のポスターが大盛況だったことです。うちにも書き込みしてくださっている某氏がparietalの時代は終わったか(正確な表現は忘れた)みたいにぼやいてたんで、なにいじけてるんすか、とツッこんでおきました。
あちこちのオーラルで質問してまわって、時間切れ。
というわけで今回は実質1日ちょっとの学会参加でした。
# mmmm
「準備不足」のトーク、聞かせて頂きました(笑)。それはともかく、、、
# pooneil今回、あまり多くを回ることはできませんでしたが、ポスターでは、嶋さんと丹治さんの「pre-SMAにおける行動回数のバイナリー表現」に純粋に驚かされました。もしかしたら細胞活動だけでNatureかScienceに載るのでは?と思いました。
もう一つは、鮫島さんの「Striatumにおける行動価値表現」ですかね。「Sutton & BartoのActor-Criticじゃなくて、Q-learningだ」という銅谷さんの仮説を見事に生理学的に証明したという内容。インパクト大でした。
神経科学学会ではゆっくり話ができませんでしたね。
丹治先生が直々に説明していたポスターは面白かったですけど、なんであんなことが起こるのが不思議ではありませんでしたか? 澤村さんのNatureでのparietalでの数ニューロンとか、藤井さんのScienceでの始まりと終わりをコードするニューロンとかはtask demandと関わっているように思いますけど、今回の、奇数回だけ、とか偶数回だけ活動するニューロン、っていったい何に使われているのかよくわかりませんよね。というわけでtask demandによってニューロンの応答特性が変えることができるのではないでしょうか、と私はコメントしました。このへんのニューロン全体での統一的なストーリーをもう少し知りたいと思ってます。
鮫島さんの話に関してはこれまでうちで書いてきたことと密接に関わりますので、あたらめて独立したエントリで書きました。