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■ 研究関連20140731
「claustrumを電気刺激したら意識を失った」の報告のソースはこれか:"Electrical stimulation of a small brain area reversibly disrupts consciousness"00201-7/abstract?cc=y)
claustrumは非常に平べったい領域で、外包と最外包に囲まれていてすぐ外側がinsulaという場所なので、どのくらい正確にclaustrumだと言えているか要確認。要旨でも電極は左claustrumとanterior-dorsalのinsulaの間って書いてあるし。
延期しまくってたthe EyeTribeのMac用SDKだけど、ダウンロードできるようになってた。しかしメールとかでアナウンスなし。とにかく動作確認した。とりあえずはマウスの代わりに使ってProcessingで動かせばなんとかなる。
次の問題はもうすこしインタラクティブなことをするのにどうするかだが、GitHubにいくつかサンプルがある。Unityをいじるかどうか思案中。Processingと通信するためにはJSON使えばいいのだなとか単純に思っていたが、「コマンドラインとブラウザで JSON API を手軽に試す」を参考にして、ためしに curlでhttp://localhost:6555 とかやれば読めるのかと思ってやってみたら、なんにも返ってこなかった。
なんかストリーミングしているデータを読むときの流儀ってもんがあるらしい。そういうわけで、けっきょくUnityかC#のサンプルファイル読んだほうが近道っぽいということが判明。
Humanのvon Economo neuronちょっくら探してみるかとか思って、Allen Brain Atlasとか見てるけどそんなに簡単に見つからないな。ちょうどいい切片がないってのもある。側頭葉と切り離されたくらいにanteriorで前障が曲がっているあたりのはずだが。
例のclaustrumで意識のon-offスイッチの話だけど、解剖学的にはextreme capsuleを越えるとまさにVENのあるところだってことが気になる。こっちのほうが本命なのでは?
これの"Nearest Reference Image"で見つけた。やっぱventral surface側でgranularなところというのがミソか。あと右側に多いというのも読んだ。
claustrum自体は前後に広いので隣はかならずしもfront-insular cortexではないけど、VENのあるところには必ずdorsalにclaustrumがある。それはhumanでもchimpanzeeでもmacaqueでも。
marmoset-brain.orgでNADPHdを見たら、claustrumにすごく大きいニューロンがたくさん見えるので心躍った。Humanで論文が出てる:Topographical distribution and morphology of NADPH-diaphorase-stained neurons in the human claustrum
"Biological insights from 108 schizophrenia-associated genetic loci" このへんそろそろ勉強しないといけない気がしてきた。ドパミン説とグルタメート説とをどう繋ぐかとか。
Geneticな解析で出てくるのはたいがいNMDAだったり、Caチャネルだったりして、素因の部分はgluなんだろう。海馬とかWMとか前頭葉の萎縮とかあのあたりから攻めるのは得策ではないだろうと考えていて、症状発言の段階でのサリエンスとかあのあたりに取っ掛かりを感じたのだった。
だから両者をなんとかつなぐようなことを考えて、PPIとかMMNとかの現象論ではなくって、素因から症状発現までの経過のメカニズムを説明するようなことを生理学的に回路の方から攻めることができる宛てがあるのなら、このへんの参入する意義はあるのではないかとか思ってた。
10%が「機能する」のか、10%が「活動する」のか、「最大能力の」10%を出力するのか、というので大違い。そしてそのへんを意図的に混同させて使うところがミソ。活動していないニューロンも活動していないことがシグナルとなり、機能に寄与している。
10%しか「使われて」いない、という場合はどうだろう。「使う」というのがread-outされるという意味なら、持っている情報のほんの一部分だけが行動に現れていて、もっと多くの情報は無意識下で処理されている、という事態を圧縮して「10%しか使われていない」と表現…やっぱダメか。
「10%神話」はそれをとっかかりに脳の自発活動の話とか、脳の情報をどう評価すればよいのかとか、意識的なアクセスとは何かとか、運動の強度によってどのくらいのニューロン活動がリクルートされるかとか、そういう話題を授業で振るマクラにできるので、ネタとしてストックしとく価値はありそう。
「仰向け」になってください、と言われるとどっちのことかピンと来ないことがある。「仰向け」<->「俯せ」で対になっていると覚えればよいのだろうけど、「腹這い」の反対語は?とかなる。
supine <-> prone も取り違えるので、回外と回内のどっちがsup/proだっけとなる。この記事を見て納得行った。前へならえの姿勢から手のひらを上に向ける(回外)がsupinationで下に向ける(回内)がpronation。
眼球の運動ではtorsion(回旋)という向きがあるけど、これをやる上斜筋は筋肉を滑車みたいなのに引っ掛けて回旋の向きを作ってる。これ見るたびに、デザインした人(大いなる自然?)すげーと思う。なんJ的に言えば、おかしなことやっとる。
同時確率P(x,y)を周辺化(marginalize)してP(x)を計算するときには積分をしているけど、経済学の限界費用 marginal costでは変化量を見るために微分している。marginalって同じ言葉を使うからには共通の要素があるんだろうけど逆に見える。よくわからん。
Marginal distribution ここ見たら、同時確率のテーブルを作ったときにそのマージンの部分に行、または列の総和での確率を書くから、と書いてあった。なぜだろう、がっかり。
「「脳だけになって生きている」モチーフの元祖ネタってなんでしょうか?」 これはなんかの機会にネタとして使えそう。メモっておく。
関連してwikipedia「斬首後に意識はあるか」