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■ Electrooculography (眼電位図)について調べてみた
Wearable EOG Goggles: Eye-Based Interaction in Everyday Environments(PDF)という論文を見つけた。眼電位図をゴーグルで記録するデバイス。JINS MEMEの先祖的な存在か。
Electrooculography (眼電位図)は目の前面(角膜)と後面(網膜)の間の電位差(corneo-retinal potential)を計測して、それが眼球の回転角と比例するのを利用している。"bioelectromagnetism"の28.3 ELECTRO-OCULOGRAMのところのFig. 28.3が分かりよい。
じゃあ誰が計測し始めたかを遡ってみたら、IOVS 1965 "Accuracy and Precision of Electro-oculographic RecordingI"に記述があった。それによると、Schott E (1922) Dtsch Arch Klin Med (ドイツ語論文)が眼の周りの電位差で眼の動きが計測できることを提唱したそうな。
それはdu Bois-Reymond(1848)がかつて見いだしたcorneo-retinal potentialによるものであることをMowrer et al (1936) Am J Physiolが明らかにしたという流れらしい。
The Moving Tablet of the Eye: The origins of modern eye movement research Nicholas Wade and Benjamin Tatler 眼球運動研究史の本を見つけた。
(追記:著者のNicholas Wadeという人は「背信の科学者たち 論文捏造はなぜ繰り返されるのか?」の著者の人と同姓同名だけど別人とのこと。眼球運動研究史の方はThe University of Dundeeの名誉教授。)
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- / 投稿日: 2015年01月31日
- / カテゴリー: [Saliencyと眼球運動]
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