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■ 今年の生理研研究会のテーマは「意識」。参加応募、ポスター募集始まってます

(3/17に投稿したものを増補して新たなエントリとして作成し直しました。神経科学大会のwebサイトのアップデートがありましたので、それに対応していろいろ情報を追加しております。)

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どうもご無沙汰してます。ダイエットの方は順調に18kg減少して、今日118日目で79kg/179cm (BMI=24)となりました。前回の報告( 20090121)のときには「ここからはこの倍のペースぐらいにスローダウンして体重を落としていけるといいのですがね」なんて書いていましたが、それ以降もslopeはぬるくなりつつも低下し続けてます。だいたい狙い通り。本当ですよ? (グラフを載せたがるのは、筋トレをしているやつがすぐに上半身裸になりたがるのと同じ心境。)

さて、今年で3年目の生理研研究会ですが、国際研究集会としての開催が確定しました。つまり、会じたいの規模としてはこれまでの研究会程度のもの(トータルで100人程度)を想定していますが、海外の演者を呼ぶためのお金が付いて、英語での発表、質問を前提とした国際ワークショップとして開催されます。

今年のテーマは「意識」。以前のエントリ(20080913)でも予告しましたように、カルテクの土谷さんとわたしのふたりでオーガナイズしてます。

Webサイト作りました。日時は2009年9月19-20日、名古屋で行われる神経科学大会(2009年9月16-18日)にひきつづいて岡崎に移動して(電車で30分です)の開催となります。

神経科学大会のほうでも関連する企画が3つあります。

まず一つめがChristof Kochによるplenary lecture。

もうひとつが企画シンポジウムでの「意識の脳科学の最前線」です。オーガナイザーが伊佐教授とカルテクのChristof Koch。演者はKochと私吉田、それからハインリヒハイネ大学のPetra StoerigとNYUのNed Block。外国からの招待が3人、Petra StoerigもNed BlockもBlindsightとは関係の深い方です。

ちょっとここらで補足説明。Petra StoerigはAlan Coweyとともにnhpでもblindsightになることを示したNature 1995の著者であるだけでなく、ヒト患者でのblindsight研究で色識別能力の残存を見つけてNature 1986を出してます。Ned Blockは哲学者ですが、consciousnessを[報告などの行動と結びついたaccess-consciousness]と["what-it-is-like"というふうに表現されるような現象的な意識phenomenal-consciousness]とに分けるという議論(Behavioral Brain Sciences 1995)などから神経科学のデータに基づいた議論を行ってきた方です。ちなみにこの1995年のBBS論文で一番最初に出てくる話がblindsight。

それからもうひとつが公募シンポジウムで、カルテクの土谷尚嗣さんとロンドン大の金井良太さんとがオーガナイズしている「錯覚・視覚イリュージョンの脳内メカニズム - 心理物理、脳刺激、電気生理、薬理学的アプローチ」です。こちらも海外で研究中の日本人2人と外国人2人です。

でもって、国際ワークショップのWebサイトの方を見ていただきたいのですが、もう参加応募、ポスター募集が始まってます。海外からの参加者による応募のことを考慮して、今年は早めに受付を始めてます。思い立ったらぜひすぐお申し込みを。

確定している演者のリストももう出てます。以下の通りです。いまのところ、外国人6人、海外で研究中の日本人2人、日本人3人という顔ぶれでして、国際色豊かと言っていいかと思います。旅費どうやって捻出すんの、ってかんじ(<-言っちゃダメ)。

演者の顔ぶれは、昨年台北で行われたASSC12 (Association for scientific study of consciousness)を引き継ぐことを強く意識したものとなっています。オーガナイザーとしては、国際シンポジウムを日本で開催するプレASSCミーティングというかんじを目指したいと考えているわけです。

台北のASSC12に関しては今年はわたしはレポートを作りませんでしたが、予習編がこちら:20080524。UCLの金井良太さんのブログでの感想がこちら:ASSCが終わってから考えたこと

Ned Blockを呼んでp-consciousnessとa-consciousnessとの関係について話してもらってみんなで議論する、というのを日本でもやろうというわけです。また、台北でのわたしのセッションはLeopold研のAlex Maier、次が私吉田、そのつぎがOlivia Carterのmotion-induced blindnessの話、そして次が金井良太さんのfadingの話、というかんじだったのですが、Alexは昨年神経科学大会でしゃべってもらったので、今年はMelanie Wilke(Leopold研からRA Andersen研へ移りました)にしゃべってもらうとして、そのままそっくりのメンバーに今回の国際シンポジウムにも来てもらったというわけです。しかもそれぞれにいくつかネタを持ってますので、神経科学大会の方でしゃべることと岡崎の国際シンポジウムで話すこととは極力別のことになるような報告で話が進んでます。

会の内容としては、これまでの生理研研究会のポリシーを引き継いで、いくつかテーマを絞った上で議論の時間を取れるようにしたいと考えております。プログラムに関しては近日中に発表予定。もう骨組みは出来てます。プログラムの都合上、以前の予告で書いた日本語チュートリアルはなくなる予定です。

ポスターセッションは一日目の夕方。Poster awardも作る予定です。応募される方は国際シンポジウムWebサイトをごらんいただきたいのですが、まず参加登録をしていただいて、そのあとでwordで要旨提出、という順番になります。

さあ、いよいよ始動しました。ひきつづき演者の方の仕事について予習シリーズなどを始めてこのブログでも盛り上げていく予定です。多くの方の参加をお待ちしています。それではまた! ダイエット後の私が体重を維持できているかどうかを見るという目的でもけっこう!! 今年の秋の連休は意識週間ということでよろしく!!!

Confirmed speakerのリスト:


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