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■ SFNレポートつづき

上の論文関連でSEF関連の二つの発表についてメモしておきましょう。

  • 378.4 "Separate representations of eye - and head - centered goals in the macaque supplementary eye field" J.Park, M.Schlag-Rey, J.Schlag
  • -378.5 "Microstimulation of SEF can change the order of spatial memories" M.H.Histed, E.K.Miller
どちらもhead-restrainedなのでeye-centeredかbody-centeredかを分離することはできません。SEF微小電気刺激がfixed vector(eye positionによらずに同じだけ目が動く)かgoal-directed(視野のある場所に向かって目が動く。だからどういうsaccade vectorかはeye position-sensitive)かを検証したのがSchlag-Reyのほうのやつ。結論としては、SEFにはanteriorとposteriorとに二つ微小電気刺激に応答するサイトがあって、anteriorのほうはfixed vectorでposteriorの方はgoal-directedである、というもので、結果はなかなかきれい。両者がanatomicalに投射様式が違うとかそういう知見はないか聞ければよかったのですが。
E.K.Millerのほうはdouble-step taskで、二つ出た刺激の位置に順番にサッケードする課題でdelayの時間に微小電気刺激(subthresholdで)してる。結論としては電気刺激によってサッケードする順番を間違えるということでした。質問で聞かれていたけどSchlag-Reyの結果に照らし合わせるとどうかというと、goal-directed仮説の方を支持する結果になっていて、刺激部位もSchlag-Reyでのposterior spotのほう(goal-directed)を刺激していたんだろう、という話になっていました。
  • 378.6 "Attention and stimulus contrast modulate saccade latency but not kinematics" J.C.Martinez-Trujillo, A.Z.Khan, J.D.Crawford
ついでにおまけ。いっぽうでその次のプレゼンでMartinez-Trujilloがしゃべっていたのは今回のNeuronの内容ではありませんでした。注意を分散させるか否かの条件でサッケードのパラメータ(peak velocityやmain sequence)に変化がないので注意の効果はpremotor仮説(注意はoculomotor outputも変える)ではなくてsaliencyによる効果だけで説明できる、と結論付けていました。これはかなりヌルい議論なので集中砲火を浴びていました。その裏でNeuron出しているわけです。超味わいぶかい。Schlag-Reyの発表のほうが私は好きですが、きっとあれはいつものようにJNPに出てくるのでしょう。んでなきゃEBRか。


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