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■ サピア・ウォーフの仮説

に関する論文がScienceのAOPに出ています。
"Numerical Cognition Without Words: Evidence from Amazonia."
これの解説は今週のScienceで出てます。
"Life Without Numbers in the Amazon."
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んで、これに関してid:cogniさんのところで言及があったので、解説をリクエストしたところ、詳しい解説を"はてなダイアリー - 認知科学徒留学日誌 8/25"で書いてくださいました。どうもありがとうございます。そこに書いた私のコメント:
id:cogniさん、すばらしい解説をありがとうございます。積んでた「言語を生みだす本能」を開いてみました。第3章「思考の言葉--心的言語」のところですね(3章の途中まで書き込みがあるので、どうやらここで挫折したらしい)。ぜひ参考にさせていただきます。強い主張と弱い主張、これもカテゴリカルエラーの問題ですね。

「言語がいかに強大な影響力を持つといっても、網膜にまで手を伸ばして、神経節細胞をつなぎなおすなどと主張したら、生理学者は目をむくことだろう。」(言語を生みだす本能 (上) p.83)

言語によって神経節細胞レベルでのwiringのつなぎ変えがおこることを主張されたら、たしかに生理学者としてそれはかなり疑わしいと思います。しかし、神経節細胞のつなぎ変えはred-greenやblue-yellowの軸を反転させるようなdrasticな変換であって、ここで問題になっているような色のカテゴリーがどう変わるか、という問題ではありません。また、色の知覚やカテゴリー化が経験(言語ではないけれど)によって変わるという報告について以前(8/5)わたしのところで採り上げたことがありますけど、このときもそこでつなぎ変えられているのは神経節細胞とかではなくて大脳皮質であると考えられています。だからPinkerのここでの論法は、議論されているものよりは極端な命題を持ってきてそれをrejectしているということのように見えます。


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