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■ Science AOP

"Distinct Ensemble Codes in Hippocampal Areas CA3 and CA1." Edvard I. Moser。
先週のNature("Comparison of population coherence of place cells in hippocampal subfields CA1 and CA3.")へのコメンタリかと思ったら違うようです。"We examined the function of this structural differentiation ..."なんて書いてある。CA3-CA1のfunctionのdissociationを出すのに競走をしていたようですな。しかも微妙にずれた出版日。Natureの方はreceive 1/8、accept 6/10で online publicationが 6/30、Scienceの方はsubmit 5/13、accept 7/8でonline publicationが 7/22、というわけでNatureの方が早かったけど、(その情報を察知してか、)Scienceのほうが追い上げたということらしい。Journal clubで採り上げる人はこの二つをセットにしてプレゼンしないと、あっちの方はどうなのと問い詰められること必至ですな、これは。
内容については紙で出版されてからにします。ていうかうちではAOPのpdf取れないんですよね。
Edvard I. Moserといえば私にとってはScience '98 "Impaired Spatial Learning after Saturation of Long-Term Potentiation."です。Barnes and McNaughtonの"Recovery of spatial learning deficits after decay of electrically induced synaptic enhancement in the hippocampus."みたいな、LTPを海馬全体に惹き起こしてやると空間学習がimpairされるというやつでした。なんかすげ―感心した憶えがあるのだけれど、どの点だったか思い出せない。SFNでこの内容を見たときは夫婦並んでポスターで、そろって美男美女だった印象がある、どうでもいいことだが。
Science '02 "Place Cells and Place Recognition Maintained by Direct Entorhinal-Hippocampal Circuitry."のほうはCA3 -> CA1の入力を取り除いてentorhinal cortex -> CA1の入力だけで何ができるか、という議論だから、今回のCA1-CA3のfunctional dissociationへ向かうのは当然の流れだったと言えましょう。


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