« JNPつづき | 最新のページに戻る | 宿酔 »
■ JNPつづき
"Comparison of Memory- and Visually Guided Saccades Using Event-Related fMRI."
この論文の結果(2/5のところを参照)をsingle-unit recordingの結果と比較してみるのは面白いことであろう。Visually-guidedでdistractorとして出てきた刺激とmemory-guidedでcueとして出てきた刺激との間ではdistractorのほうが頭頂連合野やFEFでより強い反応をしているのだ(activationのあるvoxelは小さいけれど)。まったく同じ条件のものはないけれど(とくにreceptive fieldの概念を考慮しなければ意味がないのだが)似たことを扱っているsingle-unitでのLIPニューロンからの記録の論文にGoldbergのJNP '00 "Response of Neurons in the Lateral Intraparietal Area to a Distractor Flashed During the Delay Period of a Memory-Guided Saccade."やGlimcherのJNP '97 "Responses of Intraparietal Neurons to Saccadic Targets and Visual Distractors."がある。
Goldbergのはmemory-guidedのdelay中にdistractorが出るというものだが、targetと同じ位置に出るdistractorよりも違う位置に出るdistractorの反応のほうが大きい。あんまり関係ないがとにかくtask-irrelevantでもattentionをかけているところ以外にabruptに現れると反応は大きい。
Glimcherのほうは二つのpotential targetが提示されてからあとでcueによってどちらがtargetでどちらがdistractorかが決まる。当然potential targetが提示された時の応答は同じわけだが、cueによってどっちがtargetか決まると、tagetに大きい反応をして、distractorへの応答は抑制される。
というわけで答えは出ないのだが、刺激のabruptさ(Goldberg)という意味では今回の論文ではcueとdistractorでの反応は同じと予測できるが、goal-relatedであるかどうか(Glimcher)という意味ではcueのほうが反応が大きくなってしかるべきと思える。
- / ツイートする
- / 投稿日: 2004年02月07日
- / カテゴリー: [上丘、FEFと眼球運動]
- / Edit(管理者用)