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■ Science Anosognosia(疾病否認)論文

"Shared Cortical Anatomy for Motor Awareness and Motor Control"

Anosognosia(疾病否認)とはなにか、ここではanosognosia for hemiplegia(半身の麻痺)に限定しますが、右大脳の脳卒中などの直後に左半身が麻痺している状態のときに、患者さんが左半身が麻痺しているということを認めない、という症状です。ラマチャンドランの「脳のなかの幽霊」の7章、「片手が鳴る音」で衝撃的な例が紹介されています。時間があれば抜き書きしてまとめときましょう。
そんでもって、疾病否認の原因部位がどこかということはこれまでそんなには明らかになっていませんでしたが、右頭頂葉の障害時に左視野の半側空間無視を伴って見られるということはよく知られていました。そこで今回の論文では[半側空間無視があり(N+)、疾病否認がある(A+)患者さんのグループ]と[半側空間無視があり(N+)、疾病否認がない(A-)患者さんのグループ]とで脳の損傷部位を比較しました。その結果、N+A+グループで選択的に補足運動野(BA6)に損傷があるということを見いだしました。N+A+グループおよびN+A-グループ両方に関わるのは頭頂葉でした。というわけで、原因部位はじつは頭頂葉ではなくて前頭葉だった、というわけです。
もっとも、これだけの結果からは、疾病否認の原因部位は頭頂葉から補足運動野へとつながるネットワークだ、ということでもよいわけですが、著者たちは[半側空間無視がなく(N-)、疾病否認がある(A+)という患者さん(一人)]でもこの補足運動野あたりに損傷があることを示しています。
そういうわけで、著者らの結論としては、疾病否認の原因部位である補足運動野が実際の運動を生成させるだけでなく、生成した運動のモニターもしている、ということになります。
うーむ、表現に正確さが欠けているのは印刷した論文がいま手元にないからです。
明日に続きます。


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