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■ 好きなラノベ並べてみた

なんだかふと思い立って。

  • 砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない これすばらしい。死と虐待と虚言と田舎町の陰惨な話なんだけど、ラノベとして書かれる意義(大人でないってのはどういうことか)があって、すごく沁みる。コミック版もよい。
  • 田中ロミオはAURAが最高。中二病ネタで、スクールカーストとかけっこう痛いネタも盛り込みつつ、基本ラインはエンターテイメントで、ラストはドラマチックに盛り上がる。このラインでもっと読みたい、って思ってたら新作出た! 人類は衰退しましたは何冊か読んだけど、この作風、さっぱり分からねえ。
  • 紫色のクオリアはタイムリープしたりとかいろいろめまぐるしくて楽しめるが、最後に出てくるのはなんかすごくシンプルなことで、なんか四畳半神話大系的な読後感だった。
  • 旅に出よう、滅びゆく世界の果てまで。それから作者は別だけど、テルミー これらはそんなに出来はよくないのかもしれないけど、どちらもすごく好き。「喪失感」みたいなのが満ちあふれているのが好物なもんで。
  • 竹宮ゆゆこ作品は全部好き。基調はコメディーなんで、ラノベ的テンプレキャラかと思って読み進めてゆくと、あるところで相手はこちらの思い入れを投影する存在ではなくて、生きている人間なのだと思わせる場面が出てきて、はっとさせられる。リアルな人物像が書き割り的に動くのとは真逆のラノベ的リアリティーがある。とらドラ! わたしたちの田村くん ゴールデンタイム
  • 桜坂洋はゲーム的リアリズムの誕生で紹介されているのを見てAll You Need is Killから読み始めた。これはこれでループものとして楽しめたのだけれど、よくわかる現代魔法が好き。あんま本読みながら笑うことってないんだけれど、こよみの受け答えでけっこう吹いてしまう。なんか波長が合う感じ。
  • 神様のメモ帳は「ニート探偵」という出オチネタにこだわらずに読むと、いいエンターテイメント。ラノベ的な虚構の世界とはちょっと違った肌触り。とある飛空士への追憶もボーイミーツガールできれいに話が閉じたので、満足した。続編は読まないでそっとしておく。
  • 半分の月がのぼる空は難病ものなんだけど、湿っぽくならずに、しかしじんわりとリアルなところに入っていく。肝心なところはかなりさりげなく書いてあるので、読者を信用している感じがして、好き。
  • メジャーどころとして涼宮ハルヒシリーズは「消失」最高。俺の妹がこんなに可愛いわけがないもリアルタイムで最高。いろんなバランスの調整を感じて感心するが、いよいよそれが崩れそう。どうなるか。僕の妹は漢字が読めるは今年最大の驚愕作。タイトルでノックアウト、はじめの10ページでクソ笑った。次巻でちゃんとまとまることを期待。
  • 佐藤友哉をラノベと呼んでいいかどうか分からんけど、鏡家サーガはぜんぶ大好き。無駄にしかも大量に人が死んだり、出てくる人間みんなおかしかったり、やたらと陰惨だけど、なんかここにしかない真実みたいなものが垣間見えるように思う。水没ピアノがいちばん好き。

タイトル通り、好きなラノベを並べてみた。読み返したら、好き、としか書いてない。だがそれがよい。


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