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■ 今週のF1000(2)

もひとつ。
Neuron 1/19の"Microsaccades Counteract Visual Fading during Fixation" Martinez-Conde。
静止網膜像の議論は「perceptionにactionは不可欠か」という問題(まさにいまNoë関連でとりあげている話題!)に直結する重要な事例で、昔からいろいろやられているのだけれども、microsaccadesが止まること自体がvisual fadingの直接的原因なのか自体はcontroversialであるのでそれを調べました、ということらしい。(イントロ読むと、現象自体は19世紀のうちに見つけられて、1950年代から延々と議論が続いていることがわかります。) んで、microsaccadeのamplitudeとvisual fadingとが関連していることがわかったと。
ともあれ、重要な話なんだけど、、コンタクトレンズを使ったretinal stabilizatoinとかではなくて、じっさいにmicrosaccadeを測定してという話になるとなかなかたいへんな様子。
Martinez-Condeは以前もNature NeuroscienceでV1ニューロンとの関連を見てます。"Microsaccadic eye movements and firing of single cells in the striate cortex of macaque monkeys" Microsaccadeしたときにニューロンがburstするそうな。
ともあれ、「visionがtouchと同じように、agentが環境に向けてprobeする(actionする)ことが不可欠なのかどうか」という問題を考えるときに必ず問題になる話のはずなのです。NoëがIT conversationsで話しているんですが、そこでも"probe"する、なんて表現をしてました。


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