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■ Nature Neuroscience 7月号

"Deficits in saccade target selection after inactivation of superior colliculus." Edward L Keller @ The Smith-Kettlewell Eye Research Institute。
上丘はサッケードのinitiationだけではなくていろんな認知機能(Horwitz and Newsomeによる"target selection"やPeter Thierによる"covert shift of attention"など)に関わる情報を持っていることが主にsingle-unit recordingからわかっています。しかしそれらの研究に必ず付きまとう問題はそのような機能は上丘が担っているのではなくて、単に大脳皮質で表象されている情報が伝わってきているだけではないのか、といわれてしまう難点があることです。そのためには上丘のサッケードの機能を阻害せずに上丘での"target selection"などの機能だけを選択的に阻害できることを示すことが必要です。これは主にmuscimolを局所的に注入することで行われています。今回の論文もサッケード自体には影響がなくてtarget selectionだけが阻害されるような結果を提示しています。そういえばPeter Thierも玉川のシンポジウムで話をしたときには上丘のlesionやmuscimolによるreversible inactivationが重要である、というような言い方をしてました。あれの場合はサッケードのターゲットとattentionのcueの位置が離れていることから、両者を分離してinactivationすることが可能です。そのうち論文になって出てくるかもしんない。


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