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■ JNS論文が出ました:「見ていると意識できなくても"覚えている"脳」
総研大(当時)の高浦さんに進めていただいたblindsightの電気生理の仕事がJNS に出ました。明日オンラインになる3/16号に出ます。タイトルは"Neural substrate of spatial memory in the superior colliculus after damage to the primary visual cortex"です。
どういう話かといいますと、見えなくなっているはずの視覚刺激の位置を憶えることができて、しかもその記憶情報が上丘になった。正常の条件では上丘は眼球運動や注意に関わるところですからそんな情報はありません。脳損傷によって上丘の機能が変わったのだろう、というわけです。意識研究の側面からいえば、視覚的気づき(visual awareness)と短期記憶(作業記憶とまでは言えない)とが別ものであることをこのデータは示唆しているのが重要な点です。
生理研のサイトにあるプレスリリースは「見ていると意識できなくても"覚えている"脳」です。
ではまた。
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- / 投稿日: 2011年03月16日
- / カテゴリー: [視覚的意識 (visual awareness)]
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