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■ PLoS biology四月号

"Perceptual "Read-Out" of Conjoined Direction and Disparity Maps in Extrastriate Area MT."
DeAngelis @ Washington University School of Medicine と William Newsome @ Stanford University School of Medicine。
今回のPLoS biologyのシステムニューロサイエンスもやはり大物による執筆。はじめのほうはたぶん招待されているんだと思うんだけど、どうなんだろ。Shadmehrには聞けなかった。英語勉強しなきゃ。
で、今回の論文はMTへのmicrostimulationによるdirection弁別のpsychophysicsへの影響、という、以前からNewsomeがずっとやってるパラダイム。MTのdisparity-sensitiveなneuronのある領域を刺激したときにはdirectionの弁別への影響がないが、disparity-sensitiveなneuronのない領域を刺激したときにはdirectionの弁別へ影響する(どっちもdirectionへのselectivityはあるのにもかかわらず)。つまり、タスクに関係のない刺激の次元(disparity)へのtuningが、行動への寄与の有無に大きく関わっているということだ。
というわけだが、はたしてこの論文はhigh quality paperであろうか、ということに判断を下せるほどにはこの論文を読んではいないんだが、印象としては、JNSとJNPの中間、という感じであろうか。PLoSはNatureやScienceでは充分に書ききれないhigh quality paperを出すところとして機能できる可能性があるわけであるが、この論文は微妙だと思った。
とはいえ、MTでrepresentされている二つの情報(directionとdisparity)がどうread-outされるか、ということがタスクで要求されることによって変わっている、という仮説は面白いと思う。そこまで言えてるかどうかは別として。


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