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■ 内部モデル

Correggioさんへの返答を書いた際にまとめたこと(1)を以下に。
「脳の計算理論」からいくつかピックアップ。
そもそも、逆モデル(もしくは順モデル)には、

  • 腕などの関節の角度(theta)から手の平の位置(x)を決める逆ダイナミクス問題
  • 筋肉の張力(u)から腕などの関節の角度(theta)を決める逆キネマティクス問題
とがある(「脳の計算理論」p.81)。
小脳はフィードバック誤差学習において逆モデルとして働いて筋骨格系の逆ダイナミクス問題を解いている(「脳の計算理論」p.201)。
そう考えると、PF->F5とかの大脳皮質のほうでは逆キネマティクス問題を解いている、と考えればよいのではないか(私の推測なので自信なし)。
視覚から運動まで全部つなげて考えてしまえば、
  • 知覚から運動の向きの情報伝達は外界の逆モデルと言えるし、
  • 運動から知覚の向きの情報伝達は外界の順モデルと言うこともできる((「脳の計算理論」p.397)。
これは拡大解釈かもしれないけれども、感覚系まで拡張できるアイデアではある。そして、Miallが書いているのにはこの種の拡大解釈なのではないだろうか。


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