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■ Nature 先週号

"Visual control of action but not perception requires analytical processing of object shape."
MELVYN GOODALE @ University of Western Ontario。
GOODALEは'91 Natureで、形態視に関わる視覚連合野に損傷を受けた患者が物体の形の認知はできないけれども物体をつかんで扱うことはできる、ということを示した。
つまり、患者はその物体の形が意識に上ってこないにもかかわらず、それをつかもうとする手は物体の大きさと形に合った形をして掴むのだ。
Nature '91 "A neurological dissociation between perceiving objects and grasping them."
この知見に基づいてGoodaleとMilnerは脳には視覚的認知処理に意識に上る経路(視覚腹側路)と上らない経路(視覚背側路)とがあることを提唱してきた("The visual brain in action" '95 Oxford scientific publication)。
今回の論文は同じストーリーの延長で、健常者においてもこの二つの経路の違いがあることを示す。被験者は長方形の物体の長径の長さを1)視覚弁別をする、2)親指と人差し指で掴む、の二種類で判断する。この二条件で短径の長さが変わったときの長径の長さの判断への影響を調べる(Garner's speeded-classification task)。
すると、視覚弁別のときには影響がある(短径の長さが変えると長径の長さの判断が遅れる)のに対して、掴むときには影響がなかった。
彼らはこのことから、形態視は短径と長径のバランスのようなゲシュタルト的側面を持っているのに対して、視覚から運動への変換は視覚の各属性をパラレルに扱っている、という違いがあると結論付けている。

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# mds

間違って「投稿」ボタンを二度も押してしまいました。申し訳ありません。上記の意識に上る上らないに該当する経路は、膝状体視覚経路と膝状体外視覚経路のことではないのですか? 膝状体視覚経路が損傷した患者は、運動刺激が見えていないと主観的には報告するんだけれども、あたかも見えているかのような行動反応を示す、というものです。確かに背側経路には膝状体外視覚経路からの投射が入ってきますが、背側経路・腹側経路自体は、意識に上る・上らないという二項に単純に対応するものではないと記憶しております。

# pooneil

mdsさん、書き込みありがとうございます。長くなったので5/29のところに書きました。上の二つは消しておきました。Multidimensional scaling使ってるんですか?


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