« Neural correlates of time perception | 最新のページに戻る | J.J.ギブソン »

■ Current Biology 9/7

"Contrast, Probability, and Saccadic Latency: Evidence for Independence of Detection and Decision." R. H. S. CarpenterRoger Carpenterに関しては1/24-30でJNP '04 "Accuracy, Information, and Response Time in a Saccadic Decision Task."についてextensiveにやりました。その割にはうまく計算できなかったのだけれど。LATER modelに関してはそちらを参照してください。
で、saccadeのlatencyの分布を決めるfactorとしていままでprior probability、decision criteria (urgency)を扱ってきたわけですが、今回はそれにtargetのcontrastというパラメーターが加わってきました。
結果としては、contrastはLATER modelのrise timeのslopeに効いていて、そのようなdetectionのパラメータとprior probabilityのようなdecisionに関わってくるパラメータとが独立に操作できる、というものです。
Figureは三つ。二つのパラメータで記述したグラフがあって、ひとつずつのパラメータで記述したグラフが二つあって、それで終わり。シンプルすぎるというか、なんというか。'95 Natureからこういう論文しか書いてませんな。
Signal detection theoryだとおなじcontrastのtargetのdecision criteriaをふってみて、detectionを調べる、ということになるので、じつはpsychometric functionと食い合わせが悪い。d'を使ってpsychometric functionのthresholdを決める、なんてのはあるけれど、d'=1にすべきなのか、d'=2にすべきなのか、という点に確固たる基準はないようす。横軸をcontrastにして縦軸をd'にしたようなグラフでdetectionをモデル化することができるだろうと思うんですが。だからLATER modelをSDTと統合することができればもっとよくなるのではないでしょうか。LATER modelでの余計な仮定(linearにsignalの量が上がってくるとか)を取り除いて、SDTで使われるnoise、noise+signalの二つの正規分布からのデータが時間的に加算されていってnoiseとsignalとの間の分離がはっきりしてきてあるthresholdを越えたところでresponseが起こる。Prior probabilityはnoiseの分布に影響を及ぼし、decision criteriaはdecisionを行うthresholdの上げ下げに効いてくる、ぐらいにすればよいと思うのだけれど。


お勧めエントリ


月別過去ログ