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■ JNS (12/19)の続き

けっきょくこの論文は前半は'00 Neural Computation
で出てきたSynergyをもう一回説明しなおすもので、
後半はNirenberg & Latham (最近PNASも出した)への返答(KL divergenceを使った計算の是非について)、となっているらしい。詳しいことはNeural Computationのほうを読み直したほうが良さそうだが、けっきょくのところ、二つのスパイクのcorrelationを計算するのに、(1) activity independence p(r1,r2)=p(r1)*p(r2)の検定(r1とr2は二つのニューロンのactivity)に関する情報量(刺激条件をmergeした上でのcorrelationによる情報量)、(2) Conditional independence p(r1,r2|s)=p(r1|s)*p(r2|s)の検定に関する情報量(刺激条件ごとのcorrelationによる情報量、つまり刺激条件によらずcorrelateしている成分)の二つがあって、(3) Information independence (1)-(2)の情報量の成分の差が正のとき、二つのニューロンのスパイクはそれぞれ単体がもっている情報以上をもっている(synergy)、逆に負になると二つのスパイクのもっている情報がredundantである、ということになるらしい。
このsynergyがCarlos Brodyの論文
が問題としているようなLatency covariationsやExcitability covariationsを排除していたSpike timing covariationsを見ているかというと多分そういうことではないはずで、このsynergyというやつをどう扱ったらよいかちょっとわからない。Neural ComputationのほうはFlyの例があるので、そっちを読んだほうが良さそう。


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