「歯車」が出た!(2年ぶり人生で3度目)
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以前、閃輝暗点を経験したことがある。視野の中に歯車のようなものが見えはじめて、だんだん広がって消えるという現象だ。芥川龍之介の短編小説「歯車」で記述されているので、わたしは「歯車」と呼んでいる。
これは片頭痛の前触れとして知られていて、この歯車を見たあとに吐き気が起こったり、頭痛が起こったりする。人生でこれまでにわたしは2度だけ経験したことがあるのだけど、さいわい私の場合頭痛とかで苦しんだことがない。
今回ちょうど寝る前に「歯車」を経験して、詳細なメモを取ったので、ブログ記事にしてみる。(改行のみ変更。文面に変更なし。)
- 23:56 ちょっと前が見にくいと思ったら、歯車だと気がつく
- 23:57 中心の右半分側に歯車が出てきた
目をつぶっても見える。中心視野にあるので、キーボードで文字を打つのがやりにくい - 23:58 いま腕の先の親指の爪の幅の2倍位 = 2-3deg 目をつぶっても見える、明確な虹色をしたギザギザが右側に弧を描いている
- 00:00 あっという間に大きくなってきた。現在親指の爪の幅の4倍くらい。楕円の右半分だけ。弧この部分がギザギザの虹色で、その中は白く輝いている感じ。目を開けても視野上に重なってみる。
これまでの経験では吐き気がしたことはない。次の日頭痛がする。
以前は左視野だった記憶がある。
今回は明確に右視野に出ているので、明日は左側の頭が痛くなるはずだ。 - 0:06 いま歯車は手を伸ばした先でA4の紙の横幅くらいになってる
虹色のギザギザがだいぶ大きくなってきた
目を動かすと一緒に動いてしまうので、歯車の右端の位置ははっきりはわからない
スキップとローファーの第9話を見始めたところだったのだけど、歯車が出だした時点でストップして、座椅子に座って安静にしている - 0:09 だいぶ大きくなってきて、右端は視野の中にあるかどうかわからない
歯車の上端は手を伸ばした先でA4の紙の縦幅くらい
でも歯車の下端ははっきりとしないので、中心視野からA4の紙の縦幅/2くらい上にあるという意味
というに気分が悪いとか、視野以外に変なところはない - 0:12 右目だけでも左目だけでも、両目つぶっても見える。
歯車は明確に動いているわけではないが、なんかチカチカするかんじ。かといって点滅しているわけでもない。例えるなら、「回転する蛇」の錯覚のように、動いてないものが動いているように感じる、という経験。 - 0:14 歯車の部分はほぼ視野の一番端っこの方まで来ていて、円弧の中の明るい部分が右半視野に広がっていて邪魔をしている。ラップトップでキーボードを打つ際には、歯車はそれよりも外にあるので、打ちやすくなった。
- 0:16 歯車の部分はほぼ視野の外に消えた。目をつぶると、まだ円弧の中の明るい部分が右半視野に残っている感じがする
- 0:19 歯車も円弧の中の明るい部分も完全に消えた。右視野は普通で、べつにscotomaがおこっているわけではない。つまり、「円弧の中の明るい部分」というやつが、閃輝暗点でのscotomaに対応しているらしい。
23:56の出現から24:19に消えるまで、持続時間は23分。
今回は出現に気づいたのがパソコンを打っているときだったので、時間とかもかなり正確。貴重な記録が取れた。
- 0:23 左の後頭部が重い感じがする。まだ痛みが出ているという感じではない
- 0:34 まだ痛みは出てないが、いまのうちにイブプロフェンの2錠飲んでおいた
- (翌日) 寝坊したが、とくに頭痛もなく。普通に生活した。
メモはここまで。よりによって日曜の革新脳グループでの進捗報告会前に追い込みをするタイミングで発症した。
でも以前の記録を見ると、閃輝暗点は人生で2回だけ経験があるのだけど、それぞれ
- 2013年4月17日 JC発表の前日(の深夜)
- 2021年12月12日 FEPシンポジウムの前日(の夕方)
となっているので、こういう根詰めるタイミングで出るということがよくわかる。どちらも吐き気はなかったし、いわゆる片頭痛(こめかみと目の周りの痛み)というのとも違っている。
なんだかよくわからないが、ともあれこうやって元気にしている。