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研究関連メモ(Box2D, Monaca 2015年7月)

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ProcessingでBox2Dを勉強するためにexampleフォルダのAttractionApplyForce.pdeを動かしてみた。

擬人的に表現するなら、ほかの誰もが引力に負けて太陽に吸着されるのに、たった一人が生き残り、惑星となって回り続けた。

もうひとり惜しいやつが居たが、途中で引力に負けた。最後の一人がどこで引力に負けるかと10分待ってみたが、独立性を保ち続けた。(<-「お話としての説明」と「科学としての説明」の問題?)


「Monacaでつくるモバイル・アンサンブル」行ってきたけど面白かった。クラウド上のIDEからp5.js使ってprocessingのコードを書くと、iphone上で立ち上げているMonacaデバッガでそのコードが動く。

だから、複数のiPhone, iPod Touchがあると、web上のIDEからの実行命令ひとつでモバイル機器がすべて一挙に動く。さらにサーバーを介してモバイル機器間で通信できる。赤松氏のSnowflakesを参加者で実演した。 赤松氏によるデモ(Youtube)

Supercollider自身というよりもp5, arduino, ofxと組み合わせてインタラクティブにやることに興味があるので 今日は満足した。講師は赤松正行氏だったので「『2061:Maxオデッセイ』のMax7対応版は出ないのですか?」と聞くつもりでいたがすっかり忘れてた。


植村さん@uemurag 経由で知ったティム・クレインの”New Directions in the Study of Mind” 鍵は「非物理主義的」で「非還元主義的」なアプローチ。

プロジェクトの狙いを説明するブックレットが用意されていたので読んでみた。「非物理主義的」で「非還元主義的」というとたいがい「物理主義的」「還元主義的」アプローチでは説明できない反例を出す哲学的議論になるけど、そういうのだけでなく、このプロジェクトでは「ある心的現象に対する非物理主義的説明というものがあったとしたらそれはどういうものか」を「イデオロギー的」にではなくて「探索的」に行う、とある。べつにオカルト的に行くわけではなくて「物理主義への懐疑的態度と心への科学的なアプローチの組み合わせ」とも書いてる。

ここでいう非還元主義的というときは「脳全体のネットワークの創発的状態で意識ができます」みたいなのは当てはまらない。NCCを単一細胞から脳全体の状態に置き換えただけだから。コッホがIITに肩入れしているのはあれがより洗練した形での還元主義だからなわけで。

脳の状態だけに依らず、体とか環境とかも含めたシステムとして心が出来るんだ、ってのも非還元主義的ではない。神経科学的立場から「非物理主義的」で「非還元主義的」可能性を考えるなら、脳と体と環境が全く同一(力学系的な軌道まで含めて)であるにも関わらず心的状態が異なる場合だろう。

プロポーザルの例として書いてあったのは「どうすればNCCの探索というプロジェクトを意識が自然の中で占める位置を決めるのに役に立てることが出来るか」とかだった。

(追記:プロジェクトの期間はJuly 2015 to July 2017とのこと。ブログ化したのが遅いので時期外れになってしまった。)

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